夏の星座の天体観測は大三角やはくちょう座周辺がおすすめ!
夏の星座と言えば、探しやすい夏の大三角やさそり座などが有名ですが、有名な星雲などが多く集まる名所と言えるのが”はくちょう座”周辺です。
はくちょう座は天の川にかかる星座として知られていますが、その周辺には多くの星雲や星団が集まっています。
夏は過ごしやすい夜が続き、天体観測にももって来いの季節ではないでしょうか?
そんな観測に適した季節は、学生さんにとっても夏休みの自由研究のひとつとしてもおすすめです。
夏の大三角とはくちょう座を見つけよう!
はくちょう座を探す場合は、まず天の川を見つけるのが分かりやすいかと思います。夏の晴れた夜。邪魔な街灯りの少ない場所で、よほど視力が悪くない限り南方向の夜空を見上げると、誰でも簡単に天の川は見つけることは出来ます。
天の川を見つけたら、次は夏の大三角を探して下さい。
夏の大三角とは、
七夕の織姫星こと、こと座の一等星・ベガ。
七夕の彦星こと、わし座の一等星・アルタイル。
そしてはくちょう座の一等星・デネブを結んだ三角形のことです。

「画像参照:YAHOO!JAPANきっず図鑑」
つまり、夏の大三角を見つけることが出来れば、同時にはくちょう座にもたどり着けることになります。
はくちょう座周辺の名所
はくちょう座周辺の星空には、星雲や星団が集まっており、有名どころの天体をいくつか紹介すると。一等星・デネブの近くにある「北アメリカ星雲」と「ペリカン星雲」。
はくちょう座の先端(頭)近くにある「亜鈴星雲(M27)」や「球状星団(M56)」。
さらにはベガの近くにある「環状星雲(M57)」などがあります。

これらは、いづれも市販の天体望遠鏡でも観測出来、北アメリカ星雲や亜鈴星雲、環状星雲などは、条件が良ければ双眼鏡でも確認することが出来ます。
そんな、はくちょう座周辺の名所の中で、一押し天体が「北アメリカ星雲」です。
観測におすすめ!北アメリカ星雲
夏の天体観測の名所の一つと言える「北アメリカ星雲」。この星雲はその形が北アメリカ大陸に似ていることからその名が付けられた星雲です。
この星雲は、デネブから見て北東方向に位置していて、比較的明るい天体のため、双眼鏡でも見ることが出来ます。(但し、観測条件による。)

北アメリカ星雲までの距離は1,600光年から1,800光年程と推定されており、星雲の大きさは約100光年にも及ぶと考えられています。
この星雲には、L935と呼ばれる暗黒星雲が存在しており、暗黒星雲は光を通さないため、地球からは暗く見えています。
なお、この暗黒星雲の中では星がいくつも誕生していると推測されており、それらの質量は太陽よりも重い天体が多く、最大で太陽の400倍以上の天体が誕生していると考えられています。
星が誕生しつつある北アメリカ星雲。
数百万年後には、星が集まった散開星団が誕生するものと考えられています。
天文ファンに人気の亜鈴星雲
観測に一押しの北アメリカ星雲ですが、他にも双眼鏡で観測出来て天文ファンに人気なのが「亜鈴星雲(M27)」です。亜鈴状星雲の位置は、正確にははくちょう座ではなく、こぎつね座にあります。

「画像参照:Wikipedia」
亜鈴星雲は、メシエ天体のひとつで鉄アレイに形状が似ていることから名付けられた惑星状星雲です。
地球からの距離は約820光年。
双眼鏡でも見えますが、等級が7.6等級と暗い天体のため、初心者が観測するには少し難しいかも知れません。
ちなみに、双眼鏡なら7×50~10×70の倍率のモノを選ぶと良いでしょう。
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