2009年の皆既日食、2012年の金環日食と大きな天体ショーが日本で見られ大いに盛り上がりました。
残念ながら今回日本で見られる日食ほとんどは、太陽が10~50%ほどしか隠れない部分日食ですが、それでも話題性十分の天文ショーになることは間違いないでしょう。
今回は、日食の話題を中心に、今後日本でこの天体ショーが見れるのか?等について解説します。

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日食は何故起こる?

2009年と2012年。大きな日食を経験し観測出来た日本ですので、日食がどのようにして起こるかは多くの人がご存じかと思います。

「Image Credit:kdshutterman/Shutterstock.com」
日食とは、地球と太陽の間を月が横切る事で、日中に太陽が隠される天文現象です。
●参考記事:【日食の仕組み】
日食は、月が太陽の前を横切る度合いで3つの種類に分けられます。

「Image Credit:国立天文台 天文情報センター
  • 部分日食:太陽の一部分が隠れる日食
  • 皆既日食:太陽全体が隠れる日食
  • 金環日食:月が地球から離れた位置(遠地点)で、太陽全体を隠したときに起きる日食
では何故、月が太陽を隠してしまう現象が起こるのか?それは月が地球の周りを回る公転軌道が大きく影響しています。
月の公転周期は約1カ月(27日)です。その公転の動きは少しずつ地球の上空を移動しているように見える時、その動きがちょうど昼間の太陽の動きと重なった時に日食が起こります。
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日食の観測方法

日食という天体ショーの主役は太陽です。
そんな太陽を直接肉眼で見ることはとても危険な行為ですので、悪くすると失明してしまう恐れがありますので絶対にやめましょう。
また、サングラスで太陽を覗くのも危険ですので、これも絶対にやらないで下さい。
日食の観測方法は、専用の日食メガネが販売されていて数百円程度で購入出来ますので、これらを使って日食を観測するのがベストです。

「Image Credit:AstroArts

今後日本で見られる皆既日食

やはり日食という天文現象を堪能できるのは皆既日食か金環日食ではないでしょうか?
そこでここでは、今後観測出来る皆既日食と金環日食についてご紹介します。
今後30年間の間で何回か日本本土で皆既日食もしくは金環日食を見ることはできます。
  • 2030年6月1日:金環日食
  • 2035年9月2日:皆既日食
  • 2041年10月25日:金環日食
この3回の日食のうち2030年の金環日食は北海道地区が中心となりますが、それ以外は全国規模で日食が楽しめると予想されます。
前回(2009年、2012年)の日食で天気に恵まれず、思うように日食を観測出来なかった方は、少し先の話にはなりますが、是非楽しみにしておいてはいかがでしょうか?

2016年3月9日の皆既日食

この日の日食は日本においては、太陽が全部は隠れない部分日食ですが、インドネシアでは完全に太陽が隠れてしまう皆既日食が起こります。
インドネシアと言っても、首都のジャカルタではなくスマトラ島やカリマンタン島など日本人には比較的馴染みの薄い地域に限定されますので、もし皆既日食を見に行くとなれば少々交通アクセスが不便になるかも知れません。
●参考サイト:【2016年3月9日 インドネシア皆既日食】
もしインドネシアで皆既日食を観測される場合は、上記サイトを参考にしていただくと良いかと思いますが、気になるのはこの日、日本で日食がどのように見えるのか?についてではないでしょうか?

今後暫く日本では部分日食は見られない

日食を堪能するには、皆既日食か金環日食が良い!とは言いましたが、やはり部分日食も外せません。
しかし、調べてみたところ、少なくとも今後10年(2022年から10年間)は日本で観測する事は出来ないようです。
ですが、世界のどこかではほぼ毎年観測は出来るようです。
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