太陽系』~それは我々が住む母なる星系です。
自ら強大なエネルギーを放つ星(恒星)太陽を中心に、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星と8つの惑星(もうすぐ9つの惑星になるかも?!)のほか、無数の小天体、惑星間物質から成り立っています。
しかし、太陽系の全体のほとんどは太陽が占めていて、その割合はなんと99%以上。残り1%未満を、惑星やその他の天体で分け合って構成されています。
ここでは、そんな太陽を中心とした、主な太陽系の天体概要を解説しています。
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≪太陽の基本情報≫
分 類 主系列星(G2V型恒星)
質量比率 太陽系全体の99.85%
大きさ(直径) 約140万km(対地球比:約109倍)
質 量 1.989 × 10^30 kg(対地球比:約33万倍)
中心温度 約150万度以上
表面温度 約6,000度
地球からの距離 約1億5,000万km
(この距離は1天文単位(1AU)として定義される。)

「Copyright ©:NASA Goddard All rights reserved.」
【補足解説】
太陽の中心部では水素による熱核融合反応が起こっており、核融合で水素からヘリウムへ変換されるエネルギーによって光や熱などが生み出されています。
ちなみに、核融合が起こる原因は、太陽の自重による強大な重力。この重力は強大過ぎて、太陽中心部で生み出された核融合エネルギーが表面に到達するまで、数十万年の時間がかかるとされており、つまり、現在我々に恵みを与えてくれている太陽エネルギーは数十万年前に生み出されたエネルギーということになるのです。



≪水星の基本情報≫
分 類 太陽系第1惑星~地球型惑星(岩石惑星)
大きさ(直径) 約4,800km(対地球比:約0.4倍)
質 量 3.285 × 10^23 kg(対地球比:約0.056倍)
太陽からの平均距離 5,790万km
地球からの最小距離 9,150万km
表面温度 日中・摂氏400度、夜間:マイナス160度
公転周期 約88日
自転周期 約58日
衛星数 0

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【補足解説】
水星の大きさは木星の衛星・ガニメデよりも小さく、太陽系の惑星で最も小型の惑星です。また、太陽に最も近い灼熱の水星でも、太陽光がまったく射さない場所(蔭)には、大量の氷が存在することも確認されています。



≪金星の基本情報≫
分 類 太陽系第2惑星~地球型惑星(岩石惑星)
大きさ(直径) 約12,100km(対地球比:約0.95倍)
質 量 4.867 × 10^24 kg(対地球比:約0.815倍)
太陽からの平均距離 1億820万km
地球からの最小距離 4,200万km
表面温度 摂氏約500度
気 圧 約90気圧
公転周期 約225日
自転周期 約243日
衛星数 0

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【補足解説】
金星は、地球のすぐ内側を公転する”お隣り惑星”で、地球に最も近い惑星で、大きさと平均密度が最も地球に似ているため、地球と「姉妹惑星」と呼ばれています。しかし、その実態は地球とは似ても似つかない生命などとても住めない地獄の惑星。また、近い惑星でもその謎は多く、例えば太陽系の惑星の中で唯一自転方向が逆で、さらに大気中では、スーパーローテーションと呼ばれる風速100m/s程の猛烈な風が吹いていることも謎となっています。



≪地球の基本情報≫
分 類 太陽系第3惑星~地球型惑星(岩石惑星)
大きさ(直径) 12,742km
質 量 5.972 × 10^24 kg
太陽からの平均距離 約1億5,000万km
表面平均温度 摂氏15度
平均気圧 1気圧
公転周期 約365日
自転周期 約24時間
衛星数 1

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【補足解説】
地球の命の源である水は地球上の7割を占める海に存在し、大気の暑さは約500kmも厚くその成分の8割近くが窒素で占められています。



≪月の基本情報≫
分 類 衛星~地球第1衛星
大きさ(直径) 3,474km
地球からの平均距離 約37万km
公転周期 約27日
自転周期 約27日

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【補足解説】
当たり前のように頭上に存在する月ですが、実は地球の生命と密接な関係があり、もし月が存在しなかったら地球に生命は誕生していなかったといわれるほどとても重要な天体なのです。
●参考記事:【もしも月が無くなったら地球はどうなる?】
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≪火星の基本情報≫
分 類 太陽系第4惑星~地球型惑星(岩石惑星)
大きさ(直径) 約6,800km(対地球比:約0.53倍)
質 量 5.974×1024kg(対地球比:約0.11倍)
太陽からの平均距離 2億2,794万km
地球からの最小距離 7,800万km
表面温度 マイナス約50度
気圧 約8hPa(地球の標準気圧:1,013hPa)
公転周期 365.257日
自転周期 0.9973日
衛星数 2

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【補足解説】
火星は今、最も注目されている惑星のひとつで、今後、有人での火星探査も予定されています。
火星の特徴は、極薄い大気も存在し公転・自転周期が地球と酷似していること。この類似点もあり人類が移住することも計画されています。
ただし、火星の重力は地球の3分の1ほどしかありません。もし、人類が移住するとしたら、その低重力下でまともに生活できるのか?非常に疑問が残るところではあります。



≪木星の基本情報≫
分 類 太陽系第5惑星~木星型惑星(ガス惑星)
大きさ(直径) 約140,000 km(対地球比:約11.2倍)
質 量 1.898 × 10^27 kg(対地球比:約318倍)
太陽からの平均距離 7億7,830万km
地球からの最小距離 約6億3,000万km
公転周期 11.8622年
自転周期 0.414日
衛星数 79

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【補足解説】
地球の11倍もの大きさを持つ木星は、太陽系最大の惑星です。
この巨大な惑星は重力も強大で、太陽系外縁部から地球のある内惑星系へやって来る小惑星や彗星などの小天体を、その巨大な重力で引き付けてくれ地球を天体衝突から守ってくれているとも言われています。
なお、木星には、かの有名なガリレオ・ガリレイが発見した通称「ガリレオ衛星」と呼ばれるイオ・エウロパ・ガニメデ・カリストという4つの衛星があります。
以下、木星の代表的なガリレオ衛星について簡単に解説します。


≪イオの基本情報≫
分 類 木星~ガリレオ第1衛星
大きさ(直径) 3,643.2km
平均公転半径(木星との平均距離) 約42万km
公転周期 約1.8日
自転周期 約42時間

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【補足解説】
イオの最大の特徴は、木星の巨大な重力による潮汐力で起こる活火山運動で、地球以外で火山活動が確認された最初の星です。



≪エウロパの基本情報≫
分 類 木星~ガリレオ第2衛星
大きさ(直径) 3,130km
平均公転半径(木星との平均距離) 約67万km
公転周期 約3.5日
自転周期 約3.5日

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【補足解説】
エウロパは、表面を厚い氷に覆われていますが、氷の下には潮汐力で温められ溶けた氷が海となり地下に広がっていると考えられ、そこには生物がいるかも知れないという期待が寄せられている天体です。



≪ガニメデの基本情報≫
分 類 木星~ガリレオ第3衛星
大きさ(直径) 5,262.4km
平均公転半径(木星との平均距離) 約107万km
公転周期 約7.1日
自転周期 約7.1日

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【補足解説】
ガニメデは太陽系最大の衛星で、惑星である水星よりも大きな衛星です。



≪カリストの基本情報≫
分 類 木星~ガリレオ第4衛星
大きさ(直径) 4,820.6km
平均公転半径(木星との平均距離) 約1,882.7km
公転周期 約16.5日
自転周期 約16.5日

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≪土星の基本情報≫
分 類 太陽系第6惑星~木星型惑星(ガス惑星)
大きさ(直径) 約116,464 km(対地球比:約9倍)
質 量 5.683 × 10^26 kg(対地球比:約95倍)
太陽からの平均距離 14億2,939万km
地球からの最小距離 約12億8,000万km
公転周期 29.4578年
自転周期 0.444日
衛星数 82

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【補足解説】
土星の印象的な巨大な環は、そのほとんどが岩石や氷が集まってできており、何故、このような環が出来たのかは明確には判明しておらず、おそらく、土星の潮汐力で砕かれてしまった小惑星や彗星が、土星の軌道上に広がって出来たモノではないかと考えられています。
土星もまた数多くの衛星を持ち、その中には注目を集める衛星もいくつか存在しています。
以下、土星の衛星で、特に大きな注目を集めている2つの衛星について解説します。



≪エンケラドゥスの基本情報≫
分 類 土星~第2衛星
大きさ(直径) 約505km
公転周期 約33時間
自転周期 約33時間

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【補足解説】
今、太陽系の天体の中で最も注目されているといってもよいのが、土星の氷に覆われた衛星・エンケラドゥス。
エンケラドゥスはわずか500キロほどの小さな衛星で、これまであまり注目されて来なかったのですが、この天体から氷の間欠泉が噴出していることが確認され、氷の下には少なくとも間欠泉を生み出す温かい水が存在すると考えられています。つまり、氷の下に温かい水があるということは、そこに生命がいる可能性が高いという事。この発見によりエンケラドゥスは一気に注目の的となりました。



≪タイタンの基本情報≫
分 類 土星~第6衛星
大きさ(直径) 5,152km
土星からの距離(平均) 122万km
公転周期 約16日
自転周期 約16日

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【補足解説】
大気のあるタイタン。もしかしたら生命がいるかもと期待されたのですが、探査機カッシーニから投下された小型探査機ホイヘンスの調査により、残念ながらそこには生命の痕跡は無いことが判明しました。
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≪天王星の基本情報≫
分 類 太陽系第7惑星~天王星型惑星(ガス氷惑星)
大きさ(直径) 約50,724 km(対地球比:約4倍)
質 量 8.681 × 10^25 kg(対地球比:約14.5倍)
太陽からの平均距離 28億7,503万km
地球からの最小距離 約27億km
公転周期 84.0223年
自転周期 0.718日
衛星数 27

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【補足解説】
天王星の特徴は、他の天体とは違い、自転軸が98度も傾き、ほぼ横倒し状態になっていることです。
これにより、黄道面を転がるように公転していて、さらに天王星には土星ほどではないですが、薄い環も存在しています。



≪海王星の基本情報≫
分 類 太陽系第8惑星~天王星型惑星(ガス氷惑星)
大きさ(直径) 約49,244 km(対地球比:約4倍)
質 量 1.024 × 10^26 kg(対地球比:約17.15倍)
太陽からの平均距離 44億9,500万km
地球からの最小距離 約44億km
公転周期 164.774年
自転周期 0.671日
衛星数 13

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【補足解説】
海王星は氷とガスに覆われた惑星ですが、その内部では東西方向に秒速400mという強烈な風が吹いており、非常に荒れ狂った環境だと考えられています。



≪冥王星の基本情報≫
分 類 準惑星~エッジワース・カイパーベルト天体
大きさ(直径) 約2,372 km(対地球比:約0.18倍)
太陽からの平均距離 59億1,510万km
地球からの最小距離 約48億km
公転周期 247.796年
自転周期 6.39日
衛星数 5

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【補足解説】
2006年までは太陽系で最も遠い惑星として位置づけられていた冥王星ですが、その大きさや質量などから(月よりも小さい)見直され準惑星として分類されることなりました。
そんな準惑星の冥王星ですが、注目度は高く、2015年にNASAが打ち上げた、太陽系外縁天体探査機「ニュー・ホライズンズ」が接近し冥王星の詳細なデータを送って来ています。



≪太陽系第9惑星の予測情報≫
分 類 惑星?~エッジワース・カイパーベルト天体
大きさ(直径) 不明
質 量 対地球比:約10倍
太陽からの平均距離 300億km~1,800億km
公転周期 1万年~2万年

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【補足解説】
2016年に発表された、惑星Xこと太陽系第9惑星の可能性。発表によると、第9惑星の存在は可能性ではなくほぼ確実に存在するとの見解。
しかし、地球から遥か彼方にあるであろうその星を探すのは至難の業で、各国の天文台が探索にあたっていますが発見するまで数年以上はかかると見込まれています。