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はやぶさ計画に続くJAXAのサンプルリターン探査目標は火星

不可能と思われた探査ミッションを見事にやり遂げた、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」。

「はやぶさ」は、2号機が新たなる小惑星探査ミッションを行っており、1号機と同じく小惑星のサンプルを地球に持ち帰るという非常に難しいミッション”サンプルリターン”に挑戦しています。

しかし、JAXAの計画するサンプルリターンは「はやぶさ」だけではなく、さらに困難なミッションも計画されています。

その困難なミッションとは何なのか?
「はやぶさ計画」を振り返りながら、調べてみたいと思います。

サンプルリターンミッションとは?

JAXAの「はやぶさ計画」は困難を乗り切り、感動的な成果を残したことで大きな話題となり、映画化もされたことで多くの人が知る事となりました。

その「はやぶさ計画」の概要は、この動画をご覧いただければ、思い出すのではないでしょうか?


「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

「はやぶさ計画」の目的は、小惑星の試料(サンプル)を採取し、地球へ持ち帰る事(リターン)。

サンプルリターンの探査は、技術的にも非常に難しく、これまでの成功例は、1969~1972年に行われた有人月面着陸の「アポロ計画」と、旧ソ連の無人月面探査「ルナ計画」。

さらには、2001年にNASAが実施した太陽風のサンプルを採取した探査機ジェネシス。
2004年に、ヴィルト第2彗星の核から噴出した粒子を採取したNASAのスターダスト等といった、これまで数多く行われた宇宙探査では、合計10回ほどしかない非常に少ないミッションです。

サンプルリターン探査が少ない理由は、単純にその技術の難しさ。

サンプル採取を目標とする天体(現場)へ行き、無事に地球へ帰って来るといった探査は、技術的に難しく、尚且つ限られた予算の中で行うには、技術者たちの血のにじむような努力が必要になると聞きます。

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サンプルリターンのメリットとデメリット

技術的に難しいため、通常の宇宙探査より失敗する可能性が格段と高いサンプルリターンミッション。

このリスクは、この計画の大きなデメリットと言っても良いのですが、それでもなお、サンプルリターンを実施する目的とは何なのか?

それは、片道切符の探査機で天体の調査をすることは、あくまでも遠隔で探査をするワケであり、その調査結果も限界があり、詳しい分析が難しい。

しかし、試料を地球に持ち帰ることが出来れば、詳細な分析が出来ることはもちろんの事、持ち帰った試料は人類の宝にもなります。

実際、月面に降り立ったアポロ宇宙飛行士が持ち帰った”月の石”は、見た目こそ”ただの石”でしかないのですが、そこから得られる情報は非常に貴重で、”ただの石”も地球上では、とてつもない価値があるモノとなります。


「画像参照:アポロ飛行士が持ち帰った月の石のサンプル(Wikipediaより」

メリットが大きいサンプルリターン。
しかし、サンプル採取をしてもそれが実際に分析したい試料とは限りません。

現に、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った試料は、顕微鏡でしかわからないほど極微量の微粒子。

本来は、もっと多くの試料を採取する予定でしたが、なかなか計画どおりには行かず、それでも採取した試料からは多くの情報を得られたとの事です。

ただ「はやぶさ1号機」のミッションは人類初の成功でしたので、それだけでも十分なほどの成果を得られたワケで、この成功で次に繋げることもできましたし、成功した技術とノウハウは、次の2号機へと受け継がれています。

JAXAが次に行うサンプルリターンミッション「MMX計画」とは?

JAXAのサンプルリターン計画は、はやぶさ2号機へと受け継がれミッションを遂行していますが、他にも2020年代の計画実行を目標とした「MMX計画」というモノがあります。

「MMX計画」とは、火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration)の略称で、その名のとおり火星の衛星へ行き、そのサンプルを採取して地球に持ち帰るという計画です。

この計画はJAXAが単独で行うモノではなく、フランス国立宇宙研究センター(CNES)と共同で実施する計画です。


「画像参照:「MMX」計画の想像図 (JAXAより)」

火星には、フォボスとダイモスという2つの衛星があります。

これまで惑星の火星に比べ、衛星のフォボスとダイモスはあまり注目されて来ませんでしたが、MMX計画ではこの2つの衛星をターゲットにし、その試料を採取して地球に持ち帰ろうというモノで、この採取した試料で火星や衛星の起源、そして火星圏の進化の過程を調べることで、太陽系の惑星形成の謎を解く鍵を得ることが出来るのではないか?と期待されています。

火星の衛星・フォボスとダイモスとはどんな天体?

そもそも火星の衛星フォボスとダイモスとは、いったいどんな天体なのでしょうか?


「画像参照:火星の衛星フォボスとダイモス(Wikipediaより)」

この情報はウィキペディアを参照していただいても良いですが、簡単に概要をご説明します。

第1衛星「フォボス」

衛星フォボスは直径が約22キロで、火星に最も近い軌道を周る衛星。
その距離は火星の地表から約6,000キロと、衛星としては非常に近い低軌道を公転しています。

フォボスの特徴は、低軌道を周る以外に、公転スピードも速く1日に2周火星を周っており、この異常とも言える公転軌道のため、やがてロッシュ限界に達し、3,000万~,000万年後には、火星の表面に激突するか?潮汐力のチカラでバラバラに破壊され、”火星の環”になってしまう運命にあると考えられています。

第2衛星「ダイモス」

ダイモスは、火星から平均で約23,000キロの距離を約30時間ほどで公転しています。

大きさはフォボスよりもだいぶ小さく直径は12キロほど。
いづれにせよ、フォボス・ダイモスともに小さな衛星と言え、この2つの衛星の起源は、元々は火星と木星の間の軌道上にある小惑星帯にあった天体で、何かの理由で火星の重力に捕らわれ衛星になったモノと考えられています。

「MMX計画」のミッション概要

火星の衛星フォボスとダイモスをご紹介しましたが、「MMX計画」ではフォボス、ダイモスのどちらかの衛星に探査機を着陸させ、試料を採取させる計画になっているようです。

打ち上げ予定は2024年。
おそらく日本のロケットを使用して打ち上げられ、火星に向けて旅立ちます。

火星軌道に到着したMMXの探査機は、フォボス、ダイモスのどちらかに着陸し、2029年に試料を積んで地球に帰還する予定となっています。


「画像参照:火星衛星探査計画(MMX)ウェブサイトより」

2020年代は火星がアツい!?

2020年と言えば東京オルンピックが開催される年ですが、このオリンピック以降の2020年代は、火星がクローズアップされることになるかも知れません。

MMX計画も2020年代に実施されますが、アメリカの宇宙ベンチャー企業・スペースX社も2024年前後に人を乗せた宇宙船を火星に送ると発表しています。

さらには、やはりアメリカ航空宇宙局(NASA)の動きも気になるところ。

NASAもまた、2020年代は本格的に火星有人探査計画を推進していく予定になっています。

そもそも、資金も経験も乏しい民間がNASAよりも先に火星に行くというのは、かなり疑問な点は残りますが、その疑問は2020年代に入れば明らかになる事です。

とにかく、宇宙開発において2020年代は大きなキーポイントになるハズ。
サンプルリターンも、無人機が採取するのではなく、近い将来、直接人が行って採取する時代がやって来るかも知れません。

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