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ロシアのスペースシャトル開発の過去と今後の宇宙開発事情

2011年に惜しまれつつ退役したアメリカNASAのスペースシャトル。
このスペースシャトルは誰もが知っている有名な宇宙船です。

しかし、かつて旧ソ連(ロシア)でもスペースシャトルを開発していたって事実をご存じでしょうか?
アメリカでは「スペースシャトル計画」と呼ばれ、旧ソ連では「ブラン計画」と呼ばれていた幻の宇宙計画。
今回はこの「ブラン計画」について少し調べてみました。



幻の旧ソ連版スペースシャトル計画

アポロ計画やソユーズ計画といった、円筒状のペンシル型とも呼ばれる使い捨てロケットでは莫大なコストがかかり、今後訪れるであろう商用利用も伴った宇宙開発事業には向かないとして、計画されたのが繰り返し使用出来るスペースシャトルです。

アメリカのスペースシャトルは、日本人宇宙飛行士も何人も搭乗して
誰もが知っているといっていいほど有名ですが、
実は、スペースシャトルとほぼ同時期に、旧ソ連でもスペースシャトル計画が進行中でした。

その名前が「ブラン計画」。
宇宙船の形状もぱっと見では、アメリカのそれと変わらない。
まさに、ソ連版スペースシャトルと言っても良い宇宙開発計画でした。


「画像参照:Wikipedia

ブランの初飛行はアメリカのスペースシャトルから遅れる事7年。
1988年11月に、バイコヌール基地から打ち上げられ、地球軌道を周回し、
無事にグライダー形式で帰還。

参考動画:【Buran The Russian Space Shuttle】

しかしこのときのブランは無人で運航され、
打ち上げられたのもこの1回きりとなってしまいました。

ブラン計画が頓挫した理由

ソ連版スペースシャトルのブランが初飛行したのは、ソ連崩壊3年前の1988年です。

つまり、この計画はソ連崩壊のあおりを受け、予算不足等の理由で頓挫。
幻の宇宙計画として終わってしまいました。

莫大な資金を投じて建造されたソ連版スペースシャトル「ブラン」。
この宇宙船のその後は、崩壊の混乱等もありしばらくの間放置され、廃墟のような状態に。


「画像参照:NATIONAL GEOGRAPHIC

しかし、現在では旧ソ連時代の遺産のひとつとして、バイコヌール宇宙基地内の博物館に展示されているそうです。

ブラン計画に代わるロシアの宇宙開発計画とは?

ソ連崩壊という不幸な事情により、計画が中止となってしまった「ブラン計画」。

その後のロシアの宇宙開発はそれほど進展しておらず、
旧ソ連の遺産を受け継ぐカタチで、
1960年代から進行しているソユ-ズ計画が母体となって宇宙事業が続いています。

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ソユーズ計画は人類の宇宙開発の歴史上、もっとも長期間に渡る宇宙計画で、
そのためロケットのシステムはかなり旧式になるものの、実績も豊富なため、
現在では軍事や科学目的というより、商用目的でロシア経済に貢献している要素もあります。

例えば、現在運用中の国際宇宙ステーション(ISS)。
これまでISSの宇宙飛行士の輸送の任務を主に行っていたのは、アメリカのスペースシャトルだったのですが、
2011年にスペースシャトルが退役して以降、ISSへの輸送手段はソユーズロケットが一手に引き受けることに。

この宇宙飛行士の輸送費用は、1人当たり8,000万ドルもかかるらしく、
外国人宇宙飛行士を運ぶロシアにとっては、大きな外貨獲得の手段になっています。

参考動画:【油井宇宙飛行士のソユーズロケット打ち上げ】

しかし、流石にソユーズは旧世代型のロケットのため、いつまでも運用が出来るワケではなく、
ロシアも新たな宇宙ロケットの開発に取り組んでいます。

それが、現在開発中(2016年現在)の新型宇宙ロケット「アンガラ」。


「画像参照:sorae.jp

アンガラは、ソユーズ計画等で使われて来た実績はあるが、
旧式化しているプロトンロケットに代わる大型ロケットとして開発が進められており、
これまで数回の打ち上げ実験に成功し、運用開始間近だと言われています。

また、この新型ロケットは、民間も含めた宇宙事業に主に活用される運用目的で開発されており、
人工衛星等を最大24,500キロまで運べ、大幅なコスト削減も盛り込んだ設計となっているようです。

かつて、冷戦状態にあったアメリカと熾烈な宇宙開発競争を行っていた旧ソ連ことロシア。
現在は技術面において、アメリカに遅れをとっていることは否めませんが、
それでもソユーズ計画で蓄積した実績とノウハウで、
新しく宇宙開発事業に積極的に取り組んでいます。

そんな宇宙事業に取り組むロシアの最新鋭ロケット・アンガラは、
商用目的で開発された部分が大きく、
本格的な運用が始まった場合、民間にも約2,000万ドルから販売を開始するそうです。

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