「4月こと座流星群」というとあまり聞き慣れないかも知れませんが、言うなれば「こと座流星群」の事で、以前は「こと座流星群」と呼ばれていましたが、国際天文学連合により名称が「4月こと座流星群」となっただけです。
そんな「4月こと座流星群」は読んで字のごとく毎年4月に観測出来る流星群です。
この流星群の出現率はあまり期待出来ませんが、それでも春の夜空を観測するにはうってつけの天体ショーに成り得ます。
是非、この機会に「4月こと座流星群」を知ってみておいてはいかがでしょうか?

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こと座流星群とは

こと座流星群は、毎年4月に見られる流星群です。
この流星群の母体は回帰が約400年の長周期彗星のサッチャー彗星(C/1861 G1 Thatcher)。
この彗星が太陽に接近したときに放出したダスト(小さい塵)が、地球の公転軌道を横切った時に流星群が発生します。
ただ、この流星群は、有名な三大流星群(しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)はとは違い、流星の出現率が不明確。
毎年、どれくらいの流星を降らせてくれるかは、その時になってみないとわからないのが現状です。

こと座流星群の見える時期と方角

こと座流星群は、こと座の1等星「ベガ」を目印に方角(東北東~東の方角)を見ると良いでしょう。
なお、観測時期は4月16日~4月25日くらいまでの約10日間がこと座流星群が観測出来、4月21日~23日までが見頃となるでしょう。

「Image Credit:NASA」
ただ、この時期のこと座は夜半を過ぎないと姿を現しません。そのため、見られる時間帯は夜中から明け方にかけてが良いでしょう。
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今後5年間のこと座流星群の観測予報

通常ですとこの流星群はそれほど規模の大きいものではなく、ピーク時に見られる流星は1時間に数個程度だと思われますので、気長に流星が流れて来るのを待つほかないでしょう。
しかし、それでも観測するのであればどれくらいの条件で見られるのか?を知っておきたいと思いますので、2030年までの観測予測を調べてみました。
  • 2023年:ピーク時は23日の日中で、眼視観測では月明りと薄明時間帯となり、観測は難しいところです。
  • 2024年:ピーク時は22日の夕方から日が暮れる頃。この年は満月と重なり観測条件は良くないでしょう。
  • 2025年:ピーク時は22日の夜半で月明かりにも邪魔はされませんが、放射高度が20度ほどとやや低いのが難。
  • 2026年:ピーク時は23日の明け方になりそう。薄明時間帯であまり期待は出来ないかも。
  • 2027年:ピーク時は23日の日中。この年も観測には不向きになりそうです
  • 2028年:ピーク時は22日の夕方以降になり月明かりも問題ないですが、放射点が地平線に沈んでおり観測には不向きになりそうです。
  • 2029年:ピーク時は22日の夜中(0時前)。ですが月明かりが邪魔をしそうです。
  • 2030年:ピーク時は23日の明け方。薄明時間帯ですが、条件によっては観測出来そうです。
上、2030年までのこと座流星群の観測予想を調べてみましたが、条件がベストなのは2026年だけのようです。
但し、流星群が発生が予測出来ない部分もありますので、4月中旬頃星がキレイに見える日の夜空を眺めると、流星が流れて来ることも期待出来ます。
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