ブラックホールの大きさを最小から最大までわかりやすく解説

ブラックホールの大きさ


誰でも一度はブラックホールという天体の名前を耳にした事はあると思います。

一般的にブラックホールと聞いてイメージするのが、

何でも吸い込む”黒い穴”~恐ろしい天体」的な、漠然としたものなのかも?!

そういったイメージで、本当のブラックホールとはどんなモノなのか?
良くわからない人は、相当数はいるのではないでしょうか。


ここでは、そんな良くわからないブラックホールについて、
大きさや重力等、図解や動画を交えて、わかりやすく解説したいと思います。


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ブラックホールとはどんな天体??

ブラックホールとは、理論上存在するとされる天体で、
実のところこの天体を見た人は誰もいません。


しかし、その理論は正しい事が証明されており、
現在において理論に合った天体~ブラックホールはいくつも発見されています。




でも、ここで多くの人は疑問に思ったのでは?

誰も見た事がないのに”発見”とはどういう事なのか?

それは厳密に言うと”発見”ではなく”候補”。

つまりそれは、理論的に考えておそらくブラックホールだろう
という事なのです。




では、その理論で言うところのブラックホールとはどういう天体なのか?

ブラックホールは全宇宙の中でも究極の天体と呼べるモノで、
巨大な重力を持つ天体の重力を一点に収縮させると、


空間は無限に歪んで落ち込んで行き、
光ですら脱出出来ない、とてつもない強重力の塊になってしまいます。



「画像参照:重力が1点に集中し落ち込むイメージ図(YouTubeより)」

これがブラックホールで、
アインシュタイン博士が一般相対性理論で提唱し、
ドイツの物理学者シュヴァルツシルト博士が発見。


これにより、ブラックホールは理論上実在する天体であると導き出し、そして証明されているのです。

ブラックホールどのようにしてつくられるのか?

ブラックホールはとてつもない高密度と強重力の塊。

よって、ブラックホールがつくるには、
とてつもない重力を持つ天体が必要になります。



ブラックホールをつくるのに必要になる天体は、
太陽の30倍以上もの質量を持つ恒星だと考えられています。


通常、太陽のような恒星は、中心部で熱核融合反応が起こり、
その核融合によって生じる膨張しようというチカラと、


逆に恒星そのものが持つ重力で収縮しようとするチカラがつり合う事で、
星(恒星)のカタチを保っています。



「画像参照:YouTubeより」


しかし、核融合反応も無限に続くワケではなく、
いつかは核融合の燃料が尽き、恒星は一生を終えてしまいます。




核融合の燃料が無くなると、膨張するチカラも無くなります。

そのような状態になった場合、
自重による重力で、一気に星の中心に向かって行く、
急激な収縮が始まります。


そして、その反動で凄まじい衝撃波が発生する恒星の巨大な爆発である、
超新星爆発が起こってしまい、
これまで恒星を構成していたガスの表面が吹き飛ばされてしまいます。



「画像参照:超新星爆発・ショックブレイクアウトのイメージ図(YouTubeより)」

ちなみに、超新星爆発の初期現象である凄まじい衝撃波の爆発の事をショックブレイクアウトと呼び、このときに放出されるエネルギーは、太陽が放出するエネルギーの数千倍~数百万倍以上とされ、この爆発エネルギーで半径数十光年以内の星々は、甚大な被害を受けると考えられています。

超新星爆発で恒星の表面が吹き飛ばされた後、
太陽質量の30倍以上という圧倒的な重力により、
後に残るのは、限りなく収縮してしまい、
物質が「シュワルツシルト半径」を超えてしまった、
高密度で強重力の天体~これがブラックホール
です。



「画像参照:ブラックホールのイメージ図(NASA / Alain Riazueloより)」

ブラックホールの大きさってどのくらい?

想像を遥かに超えた究極の天体ともいえるブラックホール。

超新星爆発の末、限りなく収縮して出来るとされるこの天体の大きさってどのくらいなのでしょうか?

これまでの観測研究で判明したブラックホールの大きさは、
大きく分けて大中小の3種類に分類されます。


「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

まず「小」の場合。

ブラックホールが最初に形成されるのは、
太陽の30倍以上の恒星が寿命を終えたときだとされています。


これを恒星質量ブラックホールと呼びます。

ここで形成されるブラックホールの大きさは、太陽質量の10数倍程度で、
直径は数十キロほどだと考えられています。


また、それよりも小さい極小サイズのブラックホールも確認されており、
最も小型なのが「XTE J1650-500」というブラックホールで、
質量にして太陽の3~4倍。


大きさはマンハッタン島程度だと考えられています。


「画像参照:観測史上最少のブラックホール・XTE J1650-500(YouTubeより)」


次に「中」の場合。

中サイズのブラックホールも様々で、中質量ブラックホールと呼び、
恒星質量ブラックホールが合体融合して成長して出来たモノだと考えられています。


例えば、「M82 X-1」という中質量ブラックホールは、
太陽の1,000倍ほどの質量があり、
大きさは火星ほどだと推測されています。



「画像参照:中質量ブラックホール・M82 X-1(YouTubeより)」


そして最後が「大」のブラックホール。

この「大」サイズのブラックホールは、想像絶する大きさ。

正直、これほど大きなブラックホールなんて存在するのか?と疑うほど巨大です。


例えば、我々の天の川銀河の中心にある「いて座Aスター(Sagittarius A)」と呼ばれる巨大質量ブラックホールは、
太陽質量の400万倍以上というとてつもなく巨大な天体です。



「画像参照:天の川銀河中心部に巨大質量ブラックホールが存在。(YouTubeより)」

さらには、これを遥かに上回る、
思わず「ありえない!」と、
驚嘆してしまうほどの超大質量ブラックホールも発見されており。


その質量はなんと、太陽質量の210億倍もあるという信じられない大きさです。

このブラックホールが存在するのは、
地球から約57億光年離れた場所にあるフェニックス銀河団の中心にあるブラックホール。



「画像参照:フェニックス銀河団中心の超大質量ブラックホール。(YouTubeより)」

上図でもおわかりのとおり、
我々視点では広いというイメージのある太陽系すら比較にならないほど。


ひとつの銀河に匹敵するほど巨大なブラックホールです。

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ブラックホールは成長する!?

ここまで大・中・小のブラックホールをご紹介して来ましたが、

そもそも何故宇宙に大中小のブラックホールが存在するのか?


このことは、これまで謎としてわかっていませんでしたが、
最近の観測研究により、その謎が少しずつ解明して来ています。



研究でわかって来たことは、
元々は、大質量の恒星が寿命を終える事によって誕生する恒星質量ブラックホールと考えられており、
最初に誕生したブラックホールは、大きくてもせいぜい太陽質量の十数倍程度だそうです。


しかし、星が密集し大質量の天体が多く存在する場所では、
誕生したブラックホールも隣接し、連星系を形成する状況がみられ、


連星となったブラックホールは互いの重力で干渉し合い、
次第に接近し衝突合体。


お互いのエネルギーが融合して少しずつ大きくなり、
ついには、大質量ブラックホールへと成長して行く。



「画像参照:成長するブラックホールのイメージ図。(YouTubeより)」

● 参考動画:【合体融合するブラックホールのシュミレーション動画

しかも、このようなブラックホールの合体融合は、
宇宙のあちこちで起こっているそうで、
ブラックホールが成長を続ける限り、その大きさや質量に制限は無いとの事。


ちなみに、我々の天の川銀河中心にある巨大質量ブラックホールも、
今も成長を続けているそうです。


ブラックホールは決して特別な天体ではない!?

人類はこれまで数百個のブラックホールを発見しています。

ですが、ブラックホール自体は”見えない天体”ですので、
厳密に言うと、発見ではなくブラックホールの候補を発見という事になります。


故に”見えない天体”だけあって、実際はどこにあるのか?もわかっておらず、
これまでの観測研究では、ブラックホールという天体は理論上、宇宙に数多く存在すると推測されています。


例えば、私たちが住む天の川銀河内だけでも、
約1億~10億個のブラックホールが分布していると考えられており、
そのほとんどは、現代の観測技術では発見が不可能だと考えられています。



「画像参照:天の川銀河内のブラックホール分布(想像)(YouTUBEより)」

ブラックホールに吸い込まれるとどうなる?

天の川銀河の中にも数億個のブラックホールがあって、
しかも目に見えないなら、もしかしたら、太陽系の近くにもブラックホールがあるかも?


そう考えたら、思わず恐怖がこみ上げて来ますが、
安心して下さい!そこは大丈夫です。


もし、ブラックホールが太陽系の近くにあったとしたならば、
少なからず、その強大な重力の影響を受けているでしょうし、


そもそも、ブラックホールは超新星爆発が起こった後に生まれるモノ。

これまでの地球史の中で、間近で超新星爆発が起こったという痕跡はありませんし、
地球が超新星爆発に巻き込まれていたとしたならば、今の地球そのものが存在していないでしょう。


ということで、少なくとも太陽系や地球が影響を受けるような距離にブラックホールが存在しない事は断言できるでしょう。

そしてもうひとつ気になるのが、
仮にブラックホールに吸い込まれてしまったらどうなるのか?


良くSF的な話で、ブラックホールに吸い込まれたたら違う異空間に出てしまうと言っている人もいますが、

前述したようにブラックホールは、とてつもない重力の塊です。

その重力の塊を例えて表すならば、
地球を私たちも一緒に丸ごとピーナッツぐらいの大きさまで圧縮するようなモノ。


物理的にはありえない圧縮ですが、
ブラックホールの中は、想像を絶する圧力がかかっているそうです。



「画像参照:YouTUBEより」

つまり、ブラックホールに吸い込まれると、
異空間に飛ばされるとか?
押し潰されるといった次元の問題ではなく、


物質そのものが原子レベルまで、
跡形も無く消滅してしまうという考えが妥当なのではないでしょうか?!


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