ベテルギウス超新星爆発のメカニズムと気になる地球が受ける影響とは?

ベテルギウス超新星爆発


もう間もなくと言われ続けている、オリオン座の一等星・ベテルギウスの超新星爆発。

この星は
・いつ爆発するのか?


・爆発するとどうなるのか?

・爆発に太陽系が巻き込まれたり、地球に悪影響が出たりしないのか?

それとも
・本当に爆発するのか?


天文ファンはもとより、この情報を知った人の多くは、少なからず気になるのではないでしょうか?

そんな爆発間近な?ベテルギウスについて、予想される事、または判明している事についてまとめてみました。

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ベテルギウスとは?

ベテルギウスは、誰もが知っていると言っていい、冬の星座の代表格のオリオン座にある一等星でもあり、冬の大三角の一角を形成している有名な星です。


「画像参照:YAHOO!JAPAN きっず図鑑」

地球からベテルギウスまでの距離は約640光年

質量は、我々の太陽の約20倍あると考えられています。

また、ベテルギウスの寿命は、我々の太陽の寿命が約100億年あるのに比べ、わずか1,000万年ほどしかないと推測されいます。

何故、ベテルギウスがこれほど短命なのか?

原因はこの星の質量にあります。

太陽やベテルギウスといった自ら燃えて輝く星~恒星は、その巨大な重力により、星の中心部で熱核融合反応が起こり”燃えて”います。

そして、太陽質量の20倍もあるベテルギウスは代謝が速く、高温で一気に”燃える”ため、故に”燃え尽きる”のも速くなってしまいます。

これがベテルギウスが短命な原因であり、既にこの星は晩年を迎え、寿命の99%以上は使い切っていると考えられています。


赤色超巨星ベテルギウス

恒星が晩年を迎えると、内部で起こる熱核融合反応が暴走し膨張を始めます。

それは我々の太陽も例外ではなく、いづれ(数十億年後)は太陽も膨張すると考えられています。

質量の大きいベテルギウスは巨大に膨れ上がり、現在では太陽の1,400倍にも達するほど巨大化した赤色超巨星に成長しています。

その大きさを太陽系に置き換えてみると、地球の軌道を遥かに超え、木星の軌道に達するほどの巨大さ。


「画像参照:mail Onlineより(※ 左下0.015″は太陽と地球の距離である1天文単位を表します。」


脈動する変光星ベテルギウス

ベテルギウスの現在は赤色超巨星ですが、同時に明るさが変わる変光星でもあります。

かつて、核融合反応が安定していた頃(主系列星)のベテルギウスの表面温度は、1万度を超えていたとされていますが、現在大きく膨張し赤色超巨星となったベテウギウスの表面温度は、4,000度以下まで下がっています。

この低くなった温度が、ベテルギウスの明るさを変動させる変光星にしています。

つまり、膨張すると温度が下がり縮んでしまい、縮むとまた膨張する。

この繰り返しが、脈動して明るさが変わる変光星の原因で、ベテルギウスの伸縮する脈動範囲は1億キロ以上にも及ぶことが確認されています。


晩年のベテルギウス真の姿

現在のベテルギウスは巨大化した赤色超巨星ですが、その姿はこれまでハッキリと確認されていませんでした。

しかし、近年、日本人研究者らの観測により、晩年を迎えたベテルギウスの真の姿が明らかになったのです。


「画像参照:MailOnline

通常、星の姿というのは、太陽のように球形をしていますが、
ベテルギウスはそれに当てはまらず、コブが飛び出たような歪な形状をしていることが判明しました。


このコブのような部分の大きさは約7億キロもあり、太陽の4,000万個分にも相当する巨大なモノと考えられています。

何故、このようなコブが出来たのか?

それは、星の内部で起きている秒速数十キロにも達する対流によって、ガスが沸き上がりコブを形成していると推測されています。


「画像参照:サイエンスZERO(NHKより)」


ベテルギウスは今後どうなるのか?

晩年を迎えた赤色超巨星ベテルギウスも、いよいよ最期の時が迫っています。

最期を迎えた恒星はいったいどうなってしまうのか?

現在提唱されている恒星進化論では、恒星が寿命を終え、巨大に膨張した後の結末をこのように考えています。

  • 太陽質量の8倍以下
    周りのガスが四散し、中心部の”芯”が残った白色矮星や脈動変光星になる。

  • 太陽質量の8倍以上
    自らの重力に耐え切れなくなり重力崩壊を起こし、超新星爆発が発生。恒星全体が吹き飛ぶ。

  • 太陽質量の10倍以上
    重力崩壊を起こし超新星爆発が発生。
    その後、強い重力で押し潰された数10キロほどの中心核が残り、原子核に電子が吸収された状態になった中性子星になる。

  • 太陽質量の30倍以上
    重力崩壊を起こし超新星爆発が発生。
    あまりにも大きな質量のため、物質の最期の状態である中性子でさえも、その質量から来る重力を支えることが出来ず、極限まで収縮してしまい、天体の最終形態と呼ばれるブラックホールに変貌する。

この恒星進化論で想定される太陽質量20倍のベテルギウスの最期は、超新星爆発を起こし、おそらくは中性子星(別名:パルサー)になるのでは?という考えが濃厚のようです。


「画像参照:中性子星の想像図(YouTUBEより)」

ここまで、ベテルギウスの大きさや形状など、基本的な情報をお伝えして来ましたが、ここからはこの記事の本題でもある、爆発迫るベテルギウスの謎についてひも解いていきたいと思います。

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ベテルギウスはいつ爆発するのか?

晩年のベテルギウス。

この天体を観測している多くの科学者は、「いつ超新星爆発を起こしてもおかしくない。」と断言しています。

その超新星爆発はいつ起こるのか?

「もう間もなく爆発する。」と言われていますが、実は誰にもわからないのが現状です。

通常なら「間もなく」と言えば、数分、数時間、数週間といった極めて短い時間を指すのかも知れませんが、天文学の時間の流れは、かなり幅が広く、
「間もなく」は、明日かも知れないし、百年後、1万年後かも知れないといった、ある意味アバウトな考え方を持った方が正しいのではないでしょうか。


また、ベテルギウスは、既に爆発を起こしている可能性もあります。

地球からベテルギウスまでは、光の速さで640年かかる距離にありますので、この640年の間に爆発を起こしていたとすれば、まだその光が地球まで届いていないということになるからです。


「画像参照:超新星爆発のイメージ図(YouTUBEより)」

ただ、いつ爆発するのか?について、爆発の兆候が見られるかも知れないという指摘もあります。

考えられる爆発の兆候は、ベテルギウスの覆うガスが無くなり、超高温になっている中心部のコアの部分が見えて来るとなれば、重力崩壊が始まっていて可能性がある。
として、今も爆発の兆候を捕えるべく、ベテルギウスに観測の目が日々向けられています。



爆発するとどうなるのか?

地球から640光年の位置にあるベテルギウス。

光が640年もかかる距離にある天体ですが、広大な宇宙の距離感で考えると、ベテルギウスまでの距離は決して遠くなく、むしろ近距離と言えます。

そんな近距離にある天体が起こす超新星爆発を、人類は未だ体験したことがありません。

よって、ベテルギウスが爆発した場合どうなるのか?は、予想するしかないのですが、それを予想したシュミレーション動画が公開されていましたので、そちらを参考にした方が早いでしょう。


「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

シュミレーション動画でも解説があったように、ベテルギウスの超新星爆発直後の約3カ月間はとても明るく、満月の100倍にも相当する明るさで輝くのではないか?と推測されています。

つまり、昼間でもベテルギウスの輝きを観測出来、あたかも太陽が2つ存在するかのような、異様な光景を我々は目にする事になるかも知れません。


爆発に太陽系が巻き込まれたり、地球に悪影響が出たりしないのか?

超新星爆発が起こすエネルギーは、太陽が一生をかけて生み出すエネルギーを一瞬で放出するという、想像を絶する破壊力を持つと考えられています。

その超新星が持つエネルギー衝撃波の影響は、半径30~50光年にも及ぶとされ、もし太陽系がこの範囲内にあったとしたら壊滅的な大打撃を受けるでしょう。

幸いなことに、ベテルギウスとの距離は600光年以上ありますので、少なくとも爆発による衝撃波の影響は、太陽系までは及ばないと考えられます。


「画像参照:galaxyclub

しかし、超新星爆発の影響は衝撃波だけではありません。

超新星爆発を起こすような恒星は、非常に強力な放射線(ガンマ線)を放出することがわかっています。

このガンマ線が地球に直撃した場合、地球上の生命を脅かすような脅威があると考えられています。

その脅威とは、ガンマ線によって地球のオゾン層が破壊される危険性を指しています。


オゾン層が破壊されると、生命にとって有害な紫外線が地上に降り注ぐことになります。

紫外線による悪影響は、地球上の生物のDNAやタンパク質が傷つき、生命存続の危機を迎える可能性があるからです。

それは人類も同じで、例え絶滅を免れたとしても、オゾン層が破壊された地上では生活が出来なくなるでしょう。

ベテルギウス爆発によるガンマ線の脅威は回避出来る!?

まもなく起きると言われるベテルギウスの超新星爆発。

もし、この爆発が起きたとき、果たして我々人類、そして地球上の生物は大丈夫なのでしょうか?

実はこれまでの研究で、恒星が超新星爆発を起こすときに、強烈なガンマ線が放出されるのは、星の自転軸から角度にしておよそ2度以下であることが判明しています。

つまり、ベテルギウスの自転軸の角度が、地球方向に向いていた場合は、ガンマ線の直撃を受ける危険に晒されることになるのです。

もし、ベテルギウスから飛んで来るガンマ線が地球に直撃したら、我々は無事では済まないかも知れません。

ベテルギウスの超新星爆発で、そのような状況になるのかどうか?

研究者たちは、ベテルギウスの自転軸が向いている方向を、ハッブル宇宙望遠鏡などを使って観測し、その結果、自転軸は地球に対して20度ズレていることがわかったのです。


「画像参照:サイエンスZERO(NHKより)」

これでとりあえずは、ガンマ線による地球への影響はないものと考えられています。


そもそもベテルギウスは本当に爆発するのか?

まだベテルギウスが爆発する兆候がみられない現状で、なかには、ベテルギウスは重力崩壊を起こさず、このまま膨張を続け、いづれはガスが宇宙空間に四散して一生を終えるのではないか?という見方をする専門家もいます。

しかし、これまで人類が観測してきた超新星爆発現象は、ベテルギウスクラスの質量を持つ天体も多く見られ、理論上でも必ず重力崩壊で超新星爆発は起きるとされています。

恒星としての寿命のほとんどを終えて、末期の状態に入っていることがわかっているベテルギウス。

一部の考え方を考慮しても、超新星爆発の可能性の方が圧倒的に大きいことは事実ですので、もしかしたら、その終焉の瞬間を目撃出来るかも知れません。

ベテルギウスが短命の恒星とは言え、それに比べれば我々人間の寿命など、一瞬にも満たない時間です。

そんな、一瞬にも満たない時間の中で、星が一生を終える瞬間を目撃できる可能性があるとしたら、それは奇跡かも知れませんし、何が起こるのか?わからない恐怖もありますが、生きているうちに、この一大スペクタクル天体ショーを是非見たい!と熱望している人は多いのではないでしょうか。

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