土星の衛星エンケラドスに地球外生命存在の可能性と今後の探査の期待
今、太陽系第6惑星・土星のひとつの衛星に人類の注目が集まっています。
その衛星の名は「エンケラドス」(エンケラドゥスとも呼ぶ)。理由はこの星に生命存在の可能性が出てきたからです。
これまで生命存在の可能性がある星として、火星や木星のガリレオ衛星・エウロパなどに興味が注がれて来ましたが、このエンケラドスについてはこれまで以上に期待度が高いということで注目されています。
それはいったいどういう事なのでしょうか?
ここでは、注目の星・エンケラドスについて調べてみました。
現在土星には65個もの衛星の存在が確認されています。
その衛星の中には大気を持つ星の存在も確認されており(衛星・タイタン)、大気が存在することで生命存在の期待が寄せらているのですが、それ以上に衛星・エンケラドスには生命が存在する可能性が高いと考えられています。
衛星・エンケラドスの基本情報
衛星・エンケラドスは、有名な”土星の環”のすぐ外側の軌道を周る直径500キロほどのそれほど大きくない衛星です。ちなみに月の直径が約3,500キロですので、月の7分の1程度の大きさになります。
エンケラドスの特徴は、全体を白い氷に覆われた言わば白銀の世界のようは星で、太陽系に存在する星の中で最も白い星だと言われているほどです。
「エンケラドス基本データ」
- 直径:約505キロ
- 土星からの距離:約24万キロ
- 公転周期:33時間
- 自転周期:公転周期と同期自転33時間
- 表面温度:マイナス200度前後
- 表面重力:地球の10分の1程度
しかし、この星の地下は別で生命存在の可能性はそこにあると考えられています。
地下に海が存在する可能性大のエンケラドス
2004年に土星の周回軌道に投入され、土星や環、衛星などの探査を続けていた土星探査機・カッシーニ。このカッシーニの探査結果は非常に意義のあるもので、土星の環の謎の解明や新たな衛星の発見。
そして今回のエンケラドスに生命が存在する可能性の発見までしてくれています。
カッシーニが発見したエンケラドスの生命の可能性とは?
土星探査機・カッシーニは、エンケラドスの氷の裂け目から噴き出す水と思われる間欠泉を確認しています。
これは、エンケラドスの氷の下に地熱で温められた熱水によるものと推測され、少なくとも地下には温かい水が存在すると考えられています。
(引用元:NASA/JPL-CALTECH)
この噴き出した水には生命の源となる有機物も含まれると考えられており、この実証が取れればエンケラドスに生命存在の可能性が非常に大きくなると言われています。
一部にはこの発見で、エンケラドスにはほぼ確実に生命が存在すると自信を持つ科学者もいるほどで
今後の調査がとても楽しみな星となり、調査の重要度も今後高まるものと思われます。
エンケラドスにはどんな生物がいるのか?
エンケラドスに熱水と有機物が存在したからといって、必ずしも生命が存在するとは言えませんが、もしこの星に生物がいたとしたらどんな生き物なのでしょうか?この星は500キロほどの小さな星ですので、知的生命体はもちろんの事、まず大型の生物の存在は無いものと思われ、いたとしても微生物か水性の小型の生物になるか、また深い氷の下、高水圧下にいる生物が想像されるため地球の深海魚のような奇妙な形状をした生物かも知れません。
いづれにせよ、遠い地の土星にあるエンケラドス。
現在のところこの探査が行えるのはカッシーニだけで、そのカッシーニの探査も2017年で終了。
その後の探査は、また計画を練り直し新しい探査機も製造しないといけません。
そもため、本格的な探査が行わるのに時間がかかると思われますので、生命が存在するのか否かが明らかになるのはまだまだ先の話のようです。
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タイタンの大気は窒素が殆どで、メタンは5パーセントほどだったと思います(__)非常に定温な星ですが、
大気や気圧だけみれば、大気が程無い火星と比べれば最も地球に近い星です。液体の水面(メタン)がはっきり観測されている星はここだけです。