人類がまだ12人しか足を踏み入れていない(2022年現在)謎多き前人未到の土地・月面ですが、それでも既に月の土地が販売されていて、個人でも簡単に所有出来ることで話題になっています。
しかし、一般人がまだ足を踏み入れたことのない未開の土地を何故購入出来るのでしょうか?
その理由と値段、購入したらどんな特典があるのか?などについて調べてみました。
1969年7月20日は人類にとっても偉大で歴史的な日です。
それはアメリカ航空宇宙局(NASA)が打ち上げた、有人月面着陸ロケット「アポロ11号」が人類史上初めて月面に降り立ち、そのときの宇宙飛行士ニール・アームストロング船長が「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ。」という歴史に残る名言を残したことでも有名です。
そんな月面ですが、既にその土地が販売されていてしかも誰でも低価格で簡単に購入出来ます。
「Image Credit:NASA」
月面が気軽に購入出来る理由
未だに一般人が気軽に行ける場所ではない月。しかも地球から38万キロも離れています。それでも販売されているのは何故なのでしょうか?
理由は「月はまだ誰のモノでもないから」ということらしいのです。
つまり、現時点では月面の土地に関しては明確な法律などなく、個人が勝手に所有してはならないということには言及されていないらしく、これに目を付けたのがアメリカの一般企業で「地球圏外不動産業」という名目で、月の土地を販売し権利書を発行するというビジネスを始めたと言います。
月面の土地で購入出来る場所とは
宇宙開拓がはじまった時代の1967年に発効された「宇宙条約」というモノがあり、この宇宙条約には、月面を国家が所有して行けないという禁止条項があります。例えば、アポロ計画で月着陸船が降り立った6つの場所も着陸時にアメリカ国旗が立てられていますが、宇宙条約ではそこはアメリカの国土ではないことになるのです。
「アポロ11号~17号が降り立った月面の土地一覧」
- アポロ11号(1969年7月20日着陸):静かの海(北緯0度40分26.69秒 東経23度28分22.69秒)
- アポロ12号(1969年11月19日着陸):嵐の大洋(南緯3.012389度 西経23.421569度)
- アポロ14号(1971年2月5日着陸):フラ・マウロ丘陵(南緯03度38分43秒08 西経17度28分16秒90)
- アポロ15号(1971年7月30日着陸):ハドレー谷(北緯26度07分55秒99 東経3度38分01秒90)
- アポロ16号(1972年4月21日着陸):デカルト高地(南緯8度58分22.84秒 東経15度30分0.68秒)
- アポロ17号(1972年12月19日着陸):タウルス・リットロウ渓谷(北緯20.19080度 東経30.77168度)
「Image Credit:NASA」
気になる土地の値段は?
月面の土地は販売されて既に600万人を越える人が購入していると言います。(2014年時点)そのため、人気の土地であるアポロ宇宙船の着陸地点やその周辺は既に購入されているらしく、他の土地ならまだまだ購入出来るとの事。ちなみに有名人も月の土地を購入していて日本の歌手・浜崎あゆみさんや、ハリウッドスターのトム・クルーズさんやトム・ハンクスさんらも購入者名簿に名前を連ねていると言います。
そして気になる月の土地の年断は非常に安価で、1エーカー(約1200坪)約3,000円、ネット価格なら2,700円というから地球の土地の値段では考えられない安さです。
月の土地を購入する理由
何故、実際には行くことが出来ないであろう月の土地を買う人が多いのか?については、購入者のそれぞれの理由があるでしょうが、大半は洒落的な理由が多いようです。1,200坪もの広大な土地をわずか3,000円で買えるワケですから、もし今後この所有権が認められない法律(国際法)が出来たとしても、この値段だったらある意味諦められ洒落で済んでしまいます。
また、自分が購入した土地に実際に行くことが無くても、月面に自分の名前の付いた場所があるだけでも、かなりの優越感に浸れるのではないでしょうか?
金星や火星も土地を購入出来る
月面だけではなく、金星や火星の土地も購入出来るそうです。お値段は月と同じエーカー(約1200坪)約3,000円で絶賛分譲中との事。もちろんこちらも実際に行けるワケないので、大いに洒落的な意味も含まれていますが、ただ火星については今後移住計画も進行されつつありますので、もしかしたら将来火星の土地は価格が高騰する可能性もあるかも知れませんので、自分の子孫に財産を残す意味でも買いかも?
ちなみに金星はというと、厚い大気に覆われているため外から自分の買った土地を見ることは出来ませんし、何より地上は摂氏500度、90気圧といいますので、もし金星に行ける時代になっても自分の土地に降り立つことも出来ないと思われます。