「宇宙船地球号」って一度は聞いた事があるのではないでしょうか?
これは、私たちが住む地球を「宇宙を航海する船」に見立てた例えで、人類は皆同じ宇宙船地球号の乗組員で仲間だから争いはやめようといった意味で使われる事が多い言葉でもあります。
つまり、平和を願う言葉でもある「宇宙船地球号」。
実はこの地球を宇宙船に例える事は決して間違いではなく、私たちは本当に宇宙船地球号の乗組員であると言ってもいいのかも知れないのです。
私たちは「宇宙船地球号」の船内で生活している
意味合いや経緯はどうであれ地球の事を「宇宙船地球号」とは良く例えたモノです。私たちの一日は、朝太陽が昇り、太陽下で行動し、夕方に太陽が沈み、今度は星が出て夜がやって来る。そしてそれは1年365日、ずっと同じサイクルで流れ、私たちはそれに乗って年齢を重ねています。
これって当たり前の日常ですが、実はこれこそが私たちが「宇宙船地球号」の”船内”で生活していると言ってもいい証拠の1つなのです。
「Image Credit:Wikipedia」
ではその証拠とはどんな事なのか?地球に住む私たちとって身近なモノから「宇宙船地球号」を紐解いていきます。
私たちは寝ていても常に超高速で宇宙を旅し続けている
冒頭で「私たちは本当に宇宙船地球号の乗組員である。」と言いましたが、その理由は私たちは今こうしている間にも常に動き続けており、それは結果的に宇宙を超高速で旅し続けている事にあります。地球の自転速度は時速1,700キロ
私たちは地球が1回転する24時間を1日として生活しており、その1回転を速度に換算すると時速約1,700キロ(赤道付近の速度)というジェット旅客機の約2倍もの超高速で自転しています。● 約4万キロ(地球の円周)÷ 24時間(1日)⁼ 約1,700キロ
「Image Credit:Gakkenキッズネットより」
時速1,700キロという高速で地球が自転していると聞くと、単純な考えで「何故振り落とされないの?」という疑問もあるかも知れません。
その理由は「角速度」で考えるとわかりやすく、地球が持つ自重による重力での内側に働く力と、自転による遠心力で外側に働く力より重力による内側に働く力の方が強い事もあり、何よりアナログ時計の短針を見れば一目瞭然で、地球の自転は1周24時間に対し1周12時間の時計の短針は見た目では動いていないように見えます。これが1,700キロの速さでも振り落とされない理由です。
ちなみに、赤道より緯度の高い日本付近の自転速度は時速約1,400キロ程になると言います。
地球の公転速度は時速10万キロ
地球の自転の次は太陽を一周する公転速度です。ご承知のように地球が太陽を一周するのが1年約365日ですが、太陽と地球の平均距離が約1億5,000万キロですのでこれを365日で1周するとなると相当な速度が必要となります。
● 約1億5,000万キロ(太陽と地球の平均距離)÷ 365日(1年)⁼ 約10万キロ
「Image Credit:中日新聞より」
太陽の公転速度は時速86万キロ
あまりイメージはないかも知れませんが地球が太陽を公転しているように、太陽も銀河(天の川銀河)の中心にして約2億2,000~2億5,000万年周期で移動(公転)しており、その速度は時速約86万キロにもなると想定されています。つまり、太陽を公転している地球もまた太陽と一緒(太陽系)に銀河を移動している事になるのです。