近年、飛躍的に伸びた天体観測技術によって、太陽系外の星系でいくつもの地球と良く似た、いわゆる地球型惑星の存在が確認・発見されています。
地球型惑星とは、基本的には地球のように表面を岩石などで構成された固体惑星のことを指しますが、それ以外でも生命体生存の可能性があるハビタブルゾーンに位置する惑星もいくつも発見されています。
ちなみに、つい最近でも太陽系から500光年離れた場所に、地球にかなり良く似た惑星が発見された報告があります。
果たして、この星たちに生命の存在が確認出来るのでしょうか?

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地球型惑星の定義

地球型惑星と聞くと、SFアニメや映画にでも登場しそうな荒唐無稽でファンタジーの要素たっぷりのイメージがあります。
そしてその星には、我々と良く似た生命体がいて人類もそこで移住出来るような感覚はあるかも知れません。
しかし、現実的にはそのような星は発見されておらず、例えそれが地球に似ていたとしても、人類が移住出来るような星が存在するとは限りません。
ここで言うところの地球型惑星とは、地球と似た構造の惑星のことを指し、惑星表面が岩石や金属で覆われた星のことを地球型惑星と呼んでいて、木星や土星のような、全体がガスで形成された惑星を木星型惑星と呼んでいます。
ちなみに、我々の太陽系で地球型惑星に該当するのは、水星・金星・地球・火星の4つの惑星です。

「Image Credit:Wikipedia」

太陽系外で発見された地球型惑星とは?

これまで、いくつもの地球型惑星が太陽系外で発見されています。
代表的なところで言えば、てんびん座に位置する地球から約20光年離れた場所に存在する星系「グリーゼ581」。
赤色矮星であるグリーゼ581は、太陽の3分の1程度の質量の比較的小さな恒星で、表面温度も太陽の6,000度に比べ3,000度~4,000度と低いと考えられています。
そんな小さい星には合計3つの地球型惑星の存在が確認されており、その中でも「グリーゼ581c」は生命の生息が可能な公転軌道領域ハビタブルゾーン内に位置するとされ、大きさも地球の5倍ほどで、表面温度も0~40度程度であるのではと推測され、生命が生息するには十分な環境が揃っているのではと思われています。

「Image Credit:NASA」
しかしながら、そこは遥か20光年の彼方にある星ですので、詳細の観測をすることは現時点では不可能で、あくまでも推測の域を出ることはありません。

最起因発見された地球型惑星に生命の確認は?

地球型と呼ばれている惑星であれば、大気があって生物が存在している星を期待したいところなのですが、最近になって、新しく発見された惑星はグリーゼ581cよりもさらに遠い、太陽系から500光年離れた位置にあります。
こんなに遠い星ですが注目されている理由は、”地球のいとこ”と言っての良いくらいに良く似ているからだと言います。
グリーゼ581cとは違い大きさは地球の約1.1倍で、もちろんハビタブルゾーン内に位置し、惑星表面に水が存在する可能性もあると推測できるとの事。
またこの惑星は、太陽の半分くらいの大きさの赤色矮星の周りを130日間で周っており、公転周期の割合からいうとかなり地球と似てるため、生命が存在する可能性があるかも知れないと言われています。
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他にもあったハビタブルゾーン内の地球型惑星

実は、これまで太陽系外で発見された惑星は約1700個も存在します。
その中で、ハビタブルゾーンに位置する惑星は数個ほどだといい、それだけに地球に似た惑星が少ないということがわかります。
ただ少ない中にも、これらの惑星には地球外生命体が存在する可能性があると期待されていて、現在も詳細な観測が続いているとのことです。

太陽系に地球外生命体の可能性は?

残念ながら、太陽系内に地球以外で生命存在の可能性は極めて低いのですが、微かな期待があるのが木星の衛星・エウロパと土星の衛星・タイタン。
そして最近わかってきた土星の衛星「エンケラドゥス」。
これらの衛星には、生命の存在が期待出来るといいます。
中でも、最も生命の期待度が高いのが土星の衛星「エンケラドゥス」で、土星そのものは太陽から遠く離れているため(約14億キロ)エンケラドスの表面は数十キロに及ぶ厚い氷に覆われているのですが、氷の下には地熱で暖められた巨大な海が広がっていると推測され、その中に原始的な生命体が生息するのでは?と期待されています。

「Image Credit:Wikipedia」
そのほか、エウロパとタイタンも同じように厚い氷の下に海が広がっているのでは?と推測され、こちらも今後の調査に期待を寄せています。

地球型惑星に知的生命体の存在の可能性は?

観測技術の発達により、地球型惑星は発見されていますが、気になるのは、その中に人類のような知的生命体は存在するのか?という事。
現時点では知的生命体はおろか、生命の痕跡すら確認されていません。
もし、発見された地球型惑星に地球のように文明が発達した生命がいるのであれば、電波や光などなんらかの文明の信号を発信しているかも知れませんが、現在はそのようなモノは確認出来ていないとの事。
ただ、距離はかなり離れているため生命体が発する微弱な信号を、現在の科学技術ではキャッチ出来ていない可能性も捨てきれません。

未来の人類が移住可能の惑星は存在するのか?

遠い未来になるとは思いますが、もし人類が恒星間航行を可能にする技術を有することが出来た場合、発見された地球型惑星に行けるようになったとしても、その星に住めるかどうかは別問題です。
いくらその星が地球に近い環境だったとしても、重力、大気成分などが地球とはまったく異なるものだと思われます。
そのため、その星の環境に何の免疫力ない人類が生身のカラダで降り立ったとしても、簡単には環境に馴染むことが出来ないでしょう。
また人類は、地球の1Gの重力でしか生きられない生物です。
そのため、重力も地球と同じではなくてはならない。

「Image Credit:NASA」
やはり人類にとって地球は絶対的な存在で、かけがえの無い”母なる星”であることは間違いなさそうです。
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