今から約7年前、地球には大変動が起きたのではないか?とされ、それは大きな地殻変動で、地球上に住んでいた生命にも大打撃を与え、当時の原始人類の人口も激減し、その減少は約9割にも及んだと言います。
そしてこの地球大変動の原因をつくったのが、太陽系に最接近して来た恒星ではないか?との見方もあるようなのです。
いったい、7年前の地球に何が起こったのでしょうか?
7万年前に起こった地球大変動とは?
約45億年という地球の歴史の中で、巨大な天変地異とも呼べる大変動は幾度も起こっていますが、直近では約7万年前に起こったとされる地球規模の大噴火。それは、7万4,000年前にインドネシアのトバ火山で発生した、史上最大級の火山噴火が原因のひとつではないかとされています。
トバ火山の大噴火で大量の火山灰が大気層の上層まで巻き上げられ、それは地球全体を覆う程広がり太陽光を遮断。これが原因となり気候変動を引き起こし、地球全体の気温も低下する事態となり食糧が激減。生命存続の危機を迎え、当然ながら、当時の現生人類の祖先だったホモ・サピエンスの生存競争が激化する事で、約9割もの人口減少(人口は1万人以下?!)という絶滅の危機に瀕したのではないか?と考えられています。
7万年前に起こったのは火山噴火だけではなかった!?
7万年前、巨大な火山噴火で地球上に大変動が起こったとされていますが、この時、太陽系もかなり危機的状況に陥ったのではないか?ともされており、それは現在「いっかくじゅう座」方向約20光年先にあるショルツ星(太陽質量の8%ほどの赤色矮星と6%ほどの褐色矮星の連星系)が、太陽からの距離がわずか0.8光年という近接遭遇(ニアミス)をしていたとされています。
「Image Credit:連星ショルツ星のイメージ図(Michael Osadciw/University of Rochester)」
このショルツ星のニアミスで地球に何が起こったのか?はわかっていませんが、おそらくこの時、ショルツ星は彗星の故郷と考えられている太陽系最外縁部「オールトの雲」まで入り込み、オールトの雲が掻き回され、その結果、多数の彗星が太陽系内部まで侵入した事で、地球にも彗星が飛来した可能性があるのでは?と一部の専門家は仮説を立てていますが、現時点では明確な証拠は見つかっておらず、仮にショルツ星がオールトの雲を掻き回し、彗星が地球周辺まで到達するまでには数千年~数万年の時間を要するため、ショルツ星のニアミスを7万年前に起こった地球天変地異と繋げる事は少し難しい気もします。
7万年前の大異変が原因で人類の脳に突然変異が起こった?
とは言え、今から7万年前のほぼ同時期に、巨大火山噴火とショルツ星の太陽系近接遭遇が起こった事は事実で、もしかしたら、ショルツ星接近で何らかの重量異常が起き、大規模な火山噴火を誘発した可能性があるのかも知れません。
「Image Credit:pixabay」
また、7万年前の人類(ホモ・サピエンス)のほとんどはアフリカ地域で生活しており、この時期を機に世界各地へ移動を始めたとされています。
つまり、この時期に本当の「人類の歴史」が始まったのではないかとも言われており、何故、人類がアフリカから移動しはじめたのでしょうか?
その要因のひとつに、大変動の中で食糧を求めての移動が考えられますが、何より、この時期を境に人類の脳が大きく発達(前頭前野の突然変異)していったとの研究結果が出されています。

「Image Credit:www.youtube.com」
ある専門家は「7万年前を境に現代的行動をとる最初のホモサピエンスが誕生した」と結論付けており、世界各地に散らばった人類は、自分たちに住み心地の良い場所を見つけて定住し、そこから文化や文明が根付いていったのではないか?と推測を立てています。
ともかく、これまでの人類歴史研究により、7万年前に起こった何らかの要因がきっかけで現生人間に繋がっていったという事は歴史が物語っており、人類の知的な躍進は、脳の突然変異の末に生まれた産物だったかもしれないという事のようです。