先日、お正月に見れる二元天体ショーとして初日の出とスーパームーンをご紹介しましたが、他にも年の初めは流星群も楽しめるという事をお伝えし忘れてました。
それが、毎年ほぼ安定して多くの流星が見られるとして知られる三大流星群の一つ「しぶんぎ座流星群」です。
ただ、安定とは言ってもその年の夜空のコンディションによっては、見られたり見られなかったりとなかなか観測が難しいという現状があります。
しぶんぎ座流星群とは?特徴と観測時期
「しぶんぎ座流星群」とは、年の初めのお正月に見られるとして有名な流星群で、また、比較的出現率が高く「ペルセウス座流星群(8月)」「ふたご座流星群(12月)」と合わせて三大流星群の一つとしても知られている流星群です。ただ、出現率が高いとは言ってもその年によってだいぶムラがあり、どれくらい流星が見られるか?は実際に出現してみないとわからないという、「しぶんぎ座流星群」に限ったことではなく流星群全てが予測が難しいというのが現実です。
ですがもし条件が良く多く流星が流れる場合は、1時間当たり100個以上は見られたりするのですが通常は1時間で10~30個程度の出現率が妥当で、残念ながら流星群が下↓の画像のように派手に流れるワケではなく、たまに流れて来る流れ星を根気よく探すというのが現実です。
「Image Credit:Shutterstock」
とは言っても、しぶんぎ座流星群の流れるピーク時期は年明け早々の1月1日~5日ですので、一般的なお正月休みに見られるという点でも嬉しいのではないでしょうか?!
しぶんぎ座流星群の観測方法
通常、流星群という天文現象は流星が発生する方向(放射点)にある星座に名前が付けられていますので、その星座の方角を見上げれば観測しやすくなるのですが、ペルセウス座やふたご座等は聞いたことがあっても「しぶんぎ座」なんて聞いたこともなく実際、星座表にも載っていませんので、そもそも「しぶんぎ座って何なの?」と疑問に思うと思います。実は、現在しぶんぎ座(四分儀座)というのは存在せず、放射点になるのは「りゅう座」方向になります。
しかし、「りゅう座」とは言ってもあまり聞かない星座の名前かも知れません。
りゅう座がわからない場合は、真北にある北極星や、柄杓形の星座で有名な北斗七星の方角を見ると比較的わかりやすいと思います。
「Image Credit:tenki.jp」
しぶんぎ座流星群の観測条件が良いのはいつ?
前記もしましたが「しぶんぎ座流星群」のピークはその年によっても異なりますが1月4日~5日です。では、今後の「しぶんぎ座流星群」の観測条件はどうなのでしょうか?
ここでは、2022年~2030年までの9年間の観測条件予想を調べましたので参考にしていただればと思います。
「今後(2022~2030年)の観測条件(予想)」
※ この情報は流星電波観測国際プロジェクトの予測データを参考にさせていただいております。
観測年 | 極大日時 | 観測条件 | 補足説明 |
---|---|---|---|
2022年 | 1月4日06時頃 | ◎ | 月明かりがなく好条件で観測出来そう。ピーク時間は朝方ですが冬の6時頃はまだ暗いので大丈夫です。 |
2023年 | 1月4日12時頃 | △ | 日中がピークのためあまり良くなさそう。ですがピーク前後の朝方や夕暮れ時にチャンスがあるかも。 |
2024年 | 1月4日18時頃 | × | ピーク時間に月明かりがありますが、月が雲に隠れた時にチャンスがあるかも知れません。 |
2025年 | 1月4日00時頃 | ◎ | 月明かり無し。ピーク時間も問題なし。あとは天気だけです。 |
2026年 | 1月4日06時頃 | △ | この日は満月との事。ピーク時間も明け方なのであまり良い条件ではないかも。 |
2027年 | 1月4日12時頃 | △ | ピークは真昼間。だとしたら前後の明け方か夕暮れにチャンスがあるかもしないが月明かりがありそう。 |
2028年 | 1月4日18時頃 | × | ピーク時間が夕刻と眼視・電波ともに悪条件との事。 |
2029年 | 1月4日01時頃 | 〇 | 満月ではなkが月明かりがありそう。ピーク時間帯に問題はなし。 |
2030年 | 1月4日07時頃 | ◎ | ピークが夜明け頃ですが、月明かりが無いので薄明時間帯がチャンス。 |
流星群について知っておこう!
そもそも流星群というのは何故出現するのでしょうか?全てではありませんが、その起源は美しい尾を引く天体・彗星にあるとされています。
流星の元となるのが、彗星が撒き散らした塵(ダスト)で、ダストトレイルと呼ばれる流星物質の中を、地球が公転する過程で通過した場合に発生します。
流星となる塵(ダスト)は非常に小さなモノで、数ミリ~数センチ程度。これが地球の大気に突入する事の摩擦で発光し、そして一瞬で燃え尽きるときに私たちには流れ星として楽しめるワケです。