オリオン座流星群は、毎年秋真っ盛りの10月に観測出来る流星群で、流れ星の出現数が多い三大流星群ほどではないですが、明るい流れ星が多く見られるとして比較的有名な流星群です。
ですが流星群の観測は意外と難しく、その年の観測条件次第ではなかなか見れない事もあるのも現実です。そんな流星群をバッチリ見るために、今後どの時期(年)がベストなのか?を予測してみました。

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明るい流れ星が見れるオリオン座流星群

出現数が多い三大流星群(しぶんぎ座流星群(1月)・ペルセウス座流星群(7月)・ふたご座流星群(12月))ほどではないですが、近年活発化し流星が比較的多く見られるようになったオリオン座流星群は観測を外せない流星群の1つです。
そもそも、流星群は何故流れるのか?という疑問がありますが、流星現象を引き起こす原因となるのは概ね彗星だとされており、彗星が放出した塵の帯(ダストトレイル)の中を地球が通ることで、流星群が発生するとされています。

「Image Credit:国立天文台 天文情報センタ-」

「Copyright ©:国立天文台 All rights reserved.」
毎年月毎に訪れる流星群は塵の帯を放出している母天体となる彗星が異なっており、オリオン座流星群の母天体はあの有名なハレー彗星だと考えられています。

「Image Credit:1835年に出現したハレー彗星(Wikipediaより)」
ちなみに、オリオン座流星群がもっとも多く流れる活動ピークは10月中旬頃で、その中でも10月21日が最も活発で、観測しやすいと言われています。

流星群はどのように見れるのか?

流星群と呼ばれるだけあって、流れ星が次々と流れて来る壮大なイメージがあるかも知れませんが、実際の流星群は多くても1分間に2~3個程度流れてくれば良い方です。
また、オリオン座流星群の場合、東の空に輝くオリオン座の方角が放射点となり流星が流れて来ます。

「Image Credit:tenki.jp
ですので、オリオン座流星群の観測はオリオン座方向の夜空を眺めるのが基本なのですが、必ずしもその方角を眺めなくても流星は全天で見ることが出来、ある時はオリオン座方向から、またあるときは北の空から流れて来る!といった具合に、夜空全体に注意を向けて観測すればより多くの流星を観測することが出来るでしょう。

オリオン座流星群の観測にはどの時期(年)がベストなのか?

オリオン座流星群は2006年頃から活発になり、比較的多くの流星が観測出来るようになっています。
そのため、この流星群の観測は外せない天体ショーのひとつになるとは思いますが、毎年訪れる流星群とは言え、その年の観測条件で見ることが出来たりできなかったりと、かなりバラツキがある事も事前に了承したうえで観測に臨む方が良いかと思います。

そこで少しでも観測をしやすくするために、2022年~2030年までの9年間を通してどの年がオリオン座流星群の観測に向いているかを調べてみました。
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「オリオン座流星群観測にベストな年と極大日」
※ この情報は流星電波観測国際プロジェクトの予測データを参考にさせていただいております。
(観測条件:◎好条件 〇良い △あまり良くない ×条件悪し)
観測年 極大日時 観測条件 補足説明
2022年 10月22日03時頃 極大が夜半過ぎで月明かりもなさそうです。
2023年 10月22日09時頃 極大が日中の午前のため、朝方が観測のチャンス。
2024年 10月21日21時頃 × 極大は真昼間。放射点も地平線の下にあり観測は難しそう。
2025年 10月21日21時頃 極大の夜のベスト時間で月明かりもなし。かなり好条件で観測出来そう。
2026年 10月22日03時頃 極大は夜半過ぎ。この時間は月も沈み好条件で観測出来そう。
2027年 10月22日10時頃 明け方に観測は出来そうだが、放射点近くに月がありそう。
2028年 10月21日16時頃 極大が夕方。その時間以降が観測のチャンス。
2029年 10月21日22時頃 この日は満月。夜半頃には月が沈み観測出来そう。
2030年 10月22日04時頃 明け方極大。少し月明かりはありそうですが観測はまずまずとの事。

座流星群観測で心掛ける事3項目

初心者が流星群観測をする場合、より確実に。そして楽しく観測出来るよう心掛けることが3つあります。

一、観測場所と見る方角に注意する。
オリオン座流星群は比較的明るい流星群ですが、それでも肉眼では観測しづらいかも知れません。

そのため、なるべく街灯り等の少ない、夜空が広く見渡せる場所で観測する事。
そして、前述しましたが、流星はどこから流れて来るか分かりませんので、全天を広く見るよう心掛けましょう。

二、最低でも10分以上は観測する。
流星群と言っても、それほど多く流れて来るワケではありません。
多ければ、1分間に何個か見ることが出来ますが、大体が10分間で1個程度です。

そのため、最低でも10分間は夜空を観測するようにしましょう、

三、観測道具は必要なし。
天体観測だから、天体望遠鏡や双眼鏡を持って行こう!という人がいるかも知れません。

しかし、どこから流れて一瞬で消えてしまう流星に対し、そのような道具は何の役にも立ちません。
流星は、あくまでも肉眼で観測するモノです。
また、オリオン座流星群が観測出来るのは秋ですので、夜間はかなり冷え込むと思われます。
流星観測で風邪をひかないよう、防寒対策は万全にして下さい。
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