日本で一番宇宙に近い場所と言ったら鹿児島県の種子島ではないでしょうか。
何故ならそこには宇宙への玄関口である種子島宇宙センターがあるからです。
宇宙・天文に興味がある人なら、一度は見学に行ってみたい場所ではないでしょうか?!
今回は、そんな種子島宇宙センターのロケット打ち上げの見学方法と、見学に最適なベストポイントはどこなのか?等いくつかの情報を調べてみました。

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種子島宇宙センターの基本情報

種子島宇宙センターは、1969年に宇宙開発事業団 (NASDA)(現宇宙航空研究開発機構 (JAXA) )によって設立された日本で最大規模の宇宙ロケット打ち上げ施設です。

「Image Credit:Wikipedia」
種子島宇宙センターの場所については、ここでご説明しなくてもネット検索で「種子島宇宙センター」と検索すれば簡単に調べることは出来すので詳細は省略しますが、この施設は種子島東南端の海岸線に位置する場所にあります。
ですが、何故このような施設が種子島に建設されたのでしょうか?
その理由はいくつかあります。

「ロケット基地が種子島に造られた理由」
  • ロケット発射場は、赤道に近い方が有利①
    ロケットの打ち上げは地球の自転を利用します。そのため自転速度的に有利な赤道に近い日本国土といった理由で、南国の種子島が選ばれました。
  • ロケット発射場は、赤道に近い方が有利②
    日本の国土で赤道に近い場所なら、もっと赤道に近い沖縄や小笠原諸島があるのでは?と思われるかも知れませんが、施設建設を計画している当時、沖縄はアメリカの統治下で小笠原も返還されたばかりだったため、当時日本の主権が及ぶ南端の島として種子島が選ばれたそうです。
  • 平坦な地形の種子島
    種子島の最高標高は282.4mで比較的平坦な島です。そのため天候を左右したり、観測に邪魔な山が存在しないため種子島が最適と判断されました。
  • 物資の輸送コストも削減!?
    本土に近いのも種子島が選ばれた理由の1つです。本土から物資や資材等を輸送するのにあたり、コストを削減できるという意味でも種子島は最適だったとの事。
などといった理由から、条件の良かった種子島がロケット発射施設に選ばれたという背景があるようです。
なお、種子島宇宙センターの施設は大きく4つに分かれており、
・打ち上げロケットを組み立てる施設「大型ロケット組立棟 」。

・ロケットに搭載する人工衛星の組み立て、整備や実験を行う施設「衛星組立棟」。

・ロケットの打ち上げ指揮、衛星の追尾・管理を行う「総合指令棟

・そして是非見てみたいダイナミックで迫力の「ロケット発射場
といった施設が種子島南部の海岸線添いに、総面積約970万平方メートルという島としてはかなりの規模の広さを利用して造られています。
●参考資料:【ロケット発射場配置図】
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どんなロケットを打ち上げているの?

種子島宇宙センターから打ち上げられているロケットは主に大型のロケットです。
だからこそ、その打ち上げはダイナミックそのもので、発射風景を見た人は誰もがその迫力に圧倒されます。

「Image Credit:kokkyo-info.go.jp
最近の種子島宇宙センターで打ち上げられるロケットは、主に国産ロケット最大級の液体燃料ロケット「H-IIA」。

「Image Credit:Wikipedia」
そして、日本で最大の液体燃料ロケット「H-IIB」。このロケットの全長は約57メートルあります。

「Image Credit:Wikipedia」

「Copyright ©:JAXA宇宙航空研究開発機構 All rights reserved.」

無料で出来る施設見学

種子島宇宙センターの施設見学については一般の方でも無料で出来るそうです。
しかし、総合指令棟やロケット組立施設を見れるワケではなく施設内にある「宇宙科学技術館」が見学可能となっており、そこには日本の宇宙開発の歴史や実物大の試験モデルも展示してあり、宇宙開発の現場を疑似体験できるようになっています。

「Image Credit:種子島宇宙センター施設案内パンフレット(ファン!ファン!JAXA!より)」
なお、施設見学できるのは火曜~日曜までの週6日間。
開館時間は午前9時30分~午後17時まで(夏期7~8月は17時30分まで)となっています。
また、種子島宇宙センターでは随時イベントも実施しているようで、見学に行かれる際はそれらのイベントに合わせるのも良いかも知れません。
●参考サイト:【イベントカレンダー】

ロケット打ち上げを見れるベストポイント

種子島宇宙センターから打ち上げられるロケットを見るには、もちろん種子島に上陸して現地で見学するのがベストでしょう。
そんな種子島に渡る方法は2つ。飛行機か船で、より宇宙センターに近いのは種子島空港ですが、安価で渡るなら鹿児島から種子島まで1時間半程度で行ける高速船を利用する方が良いかと思います。

そしてロケット打ち上げの見学場所としては、平坦な地形の種子島ならどこからでも打ち上げシーンを見ることができますが、より近くでダイナミックな打ち上げを見たいなら公式見学場(4か所)をオススメします。
  • 長谷展望公園
  • 南種子町営陸上競技場
  • 宇宙ヶ丘公園
  • 恵美之江展望公園
●参考サイト:【ロケット打ち上げ見学場】
なお、肝心の今後のロケット打ち上げ予定はコチラを参照して下さい。
●参考サイト:【ロケット打ち上げを予定しているミッション】
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その他ロケット打ち上げ見学ベストポイント

公式見学場には、多くの見物客が集まりかなり混雑する事が予想されますす。
そのため、少しでも空いた場所で見学したいなら以下がオススメです。
  • 七色坂観望所
    種子島南部にある門倉岬の高台にある七色坂観望所
  • 上里地区
    門倉岬に通じる県道75号線沿いの上里地区。ロケット打上げ場に近いため少し高台に上がると見えます。
  • 増田港
    この港周辺から宇宙センターが見えるため、見学にオススメです。
その他、「種子島までは行けない。」という人は、宇宙センターからはかなり遠くなりますが、鹿児島県や宮崎県南部の東部海岸線近くならロケット打ち上げシーンを見ることが出来ます。
特に比較的行きやすくてオススメなのが、鹿児島県志布志市の海岸線沿いは良く見えると注目されているようです。

話題のイプシロンロケット打ち上げは種子島ではない!

打ち上げロケット低コスト化を実現して話題になっている「イプシロン」。
2013年から運用が始まり、度々話題になっていますが、このロケットも、種子島宇宙センターから打ち上げられていると思っている人がいるようです。

それは違います。
イプシロンが打ち上げられているのは、
鹿児島県(本土)にある「内之浦宇宙空間観測所」です。

イプシロンロケットはH-IIロケットに比べると約半分の大きさ。26メートルほどの固体燃料ロケットで、小型の人工衛星打ち上げに使用されます。

イプシロンの最大の特徴は、これまでのロケットに比べ、簡素製造出来、安価で即応性が高くコストパフォーマンスに優れている事。
これにより、HⅡロケットの打ち上げ費用が100億円前後かかるのに対し、イプシロンは30億円以下で出来ると言います。

「Image Credit:JAXA宇宙航空研究開発機構
このイプシロン運用が始まったことで、今後のロケット打ち上げはイプシロンの方が多くなると考えます。
そのため、打ち上げは本土から見る事が出来るワケで、鹿児島県の大隅半島側にある見学ポイントに行けさえすればロケットの打ち上げシーンを間近に見ることが出来、それこそ先ほどご紹介した鹿児島県志布志市の海岸線沿いは内之浦に近い場所にありますので、こちらもベストポイントになるでしょう。
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