北半球の冬に見られるオリオン座の一等星・ベテルギウス
現在このベテルギウスには異変が起きていて膨張を続けていて、大きさもかなり巨大になっているとの事です。
そんな異変が起きているベテルギウスは、おおいぬ座のシリウスと、こいぬ座のプロキオンを結ぶ冬の大三角としても知られていますが、この冬の代表格の星の1つがもうすぐ超新星爆発で、消滅してしまう運命にあるということは以前から話題になっています。
果たしてベテルギウスに待ち構えている消滅の運命とはどんなことなのか?この星に目が離せない状況ですが、異変について少しまとめてみました。

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このサイトでも何度もベテルギウスの状況についてお伝えしていますが、それだけ今注目になっている星なのです。
ベテルギウスはとても目立つ星なので見つけ方は簡単で、冬の星座の代表格であるオリオン座を見つけることが出来れば簡単に見つけられます。

「Image Credit:Yahoo!JAPAMMきっず」

ベテルギウスに待ち構えている壮絶な運命

ベテルギウスは今、星としての一生を終えようとしています。
星(恒星)が一生を終えようとする末期は、膨張をはじめ巨大化して行き、つまりこれが、今ベテルギウスに起こっている異変でこの状況が発見されたのは古く1800年代です。
ただこの時はまだ、ベテルギウスが一生を終えようとしているとまではわからず、それが判明したのは近年になってからでした。

そしてベテルギウスに待っている運命とは何か?それは、派手な寿命の終え方・超新星爆発です。
超新星爆発とは読んで字のごとく、星が爆発を起こす事で正確には重力崩壊と言いますが、超新星となった星は太陽の数億倍という超巨大なエネルギーを一瞬で放出します。
この莫大なエネルギーによる衝撃波で、半径50光年の星々は巻き込まれてしまうという試算も出ており、ベテルギウスもまさに超新星爆発の直前で、いつ爆発を起こしてしまってもおかしくない状態だと言います。

「Image Credit:iStock」

ベテルギウスの現在の大きさは?

膨張を続けているベテルギウスは赤色超巨星と呼ばれる状態で、太陽の1,000倍以上もの大きさまで膨れ上がっています。


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元々のベテルギウスの質量は太陽の約20倍ほどだと考えられており、この大きさの星が超新星爆発を起こすと、最期に残る中心核は10~30キロほどの小さな星・中性子星になるのではと考えられ、さらに太陽の30倍以上の質量を持つ星が超新星爆発を起こせば、その中心部には重力無限大のブラックホールが出現すると考えられています。
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ちなみに、私たちの太陽は比較的小型の恒星に分類され、寿命を終えても超新星爆発を起こすことはなく、太陽も最期はベテルギウスのように赤色巨星に変貌はしますが重力崩壊を起こすほどの質量がないため、太陽を形成していたガスは宇宙へ四散して行くと想像されています。
なお、現在のベテルギウスは、巨大になり過ぎたためガスが放出され、球状の星としてのカタチが保てず異形をしています。

「Image Credit:実際のベテルギウスの姿(Wikipediaより)」

気になるベテルギウス超新星爆発の時期

いつ爆発してもおかしくない状態のベテルギウスですが、その時期は非常にアバウトで明日かも知れませんし千年後かも知れません。
つまり、あとどれくらいベテルギウスが持つか?正確には予想がつけられないという事で、その爆発のタイミングが科学者の間でもかなり予想が分かれているようです。
そしてもし、オリオン座が見られる冬の時期にベテルギウスが超新星になった場合、一説には「太陽が2つ出現する」と言われ、その状態が数カ月続くとされています。

【参考動画:ベテルギウスの最期】

「Copyright ©:masaharu yajima All rights reserved.」
太陽が2つとは尋常な事態ではありませんが、この超新星爆発による地球への影響はないのか?気になります。
予想では超新星爆発による影響は半径50光年とされていますので、ベテルギウスから約640光年離れている地球では特に影響は無いものと予想されます。
ただ、その時になってみないとわからないのが現状で、過去にも地球の生態系に悪い影響を与えた超新星爆発があったと考えられており、遠く離れているベテルギウスであっても、必ずしも影響が出ないとは言い切れない。それほど超新星爆発とは驚異的な自然現象だとも言えます。
でも大方の予想は楽観的で、猛烈なガンマ線が放出されるベテルギウスの自転軸が太陽系方向を向いていない限り影響は無いとされています。
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