銀河をイメージするときに、良くモデルになるのが渦巻き型銀河のアンドロメダ銀河ではないでしょうか。
我々の天の川銀河もアンドロメダ銀河に似ていると言われていますが、その中に居る私たちは、天の川銀河の実際の形状を見ることが出来ません。
そんなモデルとなる美しいアンドロメダ銀河ですが、日本が誇る「すばる望遠鏡」が鮮明な全体像撮影に成功したと以前話題になりました。
今回はこのアンドロメダ銀河の肉眼での観測方法や、地球からの距離、大きさなどについて、どんな銀河なのか少し調べてみました。

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すばる望遠鏡が撮影に成功した鮮明なアンドロメダ銀河の全体像

アンドロメダ銀河の全体鮮明映像撮影に成功したのは、ハワイ島にある4,205mのマウナ・ケア山山頂に設置されている、日本の国立天文台大型光学赤外線望遠鏡「すばる望遠鏡」です。

話題になった理由は、アンドロメダ銀河の全体像を収めることが出来たのは世界初だということだそうで、これまでは部分的に撮影した画像を貼り合わせて全体像を作り上げていたとのことで、この撮影は画期的なことだと言います。


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アンドロメダ銀河という名前は意外とメジャーで、どんな銀河かとは知らなくても誰でも一度は耳にしたことがあると思います。
というより、銀河の画像で思い浮かべるのは、ほとんどがアンドロメダ銀河だったりもしますので、ある意味我々にとっては身近な宇宙の象徴なのかも知れません。
しかし、画像は馴染みがあっても、実際は詳しいことなんてほとんどわかっていませんので、今回の「すばる望遠鏡」の撮影成功により、これから徐々に解明されていくことと思います。

アンドロメダ銀河の基礎データ

アンドロメダ銀河は、我々の太陽系が属する天の川銀河と良く似ている渦巻き型銀河と言われていますが、その規模は天の川銀河より遥かに巨大で、天の川銀河が2,000億~3,000億個の星(恒星)の集合体なのに対し、アンドロメダ銀河は5,000億個以上の星の集合体だと言われています。
そんな巨大なアンドロメダ銀河についての基礎データが、以下のとおりになります。
  • 位置・見つけ方:アンドロメダ座に位置するアンドロメダ銀河。
    目の良い人なら肉眼でも確認することが出来ます。詳しくはコチラ⇒【アンドロメダ大星雲を見つけよう】
  • 地球からの距離:地球から約250万光年の距離にあります。
    ひと言で230万光年っていってもピンと来ないと思いますが、1秒間に地球を7周半周る光の速さ(秒速約30万キロ)で230万年もかかるということですので、その距離は途方もなく遠いということになります。
  • 大きさ・規模:アンドロメダ銀河は直径が25万光年ほどの大きさで、約5,000億個~6,000億個の星の集合体だと言われています。
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銀河の中心には何があるのか?

我々の天の川銀河もそうですが、数千億個の星を引き寄せる銀河の中心には何があるのか?興味がないでしょうか?
これについては、最新の研究で明らかになったことで、銀河の中心に巨大なブラックホールがあるということが判明しています。
我々の銀河の中心にあるブラックホールの質量は、太陽の300万倍以上といわれており、太陽系もそのとんでもない質量のブラックホールの周りを約2億年かけて周回していることがわかっています。
また、天の川銀河より巨大なアンドロメダ銀河の中心には、2つの巨大ブラックホールが連星で存在し、5,000億個以上の星を引き寄せているとの事です。
通常、ブラックホールは恒星の崩壊(超新星爆発)によって生成されますが、銀河を形成しているような巨大な質量を持つブラックホールはどのようにして出来たのか、現時点では解明されていないようです。

銀河同士が衝突するってどういう事なのか?

アンドロメダ銀河までの距離は200万光年以上も離れていますが、宇宙全体の広さからすると、実は天の川銀河とは隣同士。
そのため、我々の銀河とアンドロメダ銀河は互いに干渉し合い引きあっていて、少しずつ近づいています。
そして、この2つの銀河はいずれ衝突する運命にあるのです。
衝突などというとかなり危険な気もしますが、衝突すると言っても、それが起こるの数十億年先の話です。
その頃人類は存在するのか定かではありませんし、そもそも太陽系だって存在していないかも知れません。
では、銀河同士が衝突したらどうなるのか?そのシュミレーションCGがありました。


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