地球はいつ滅亡するのか?なんて縁起でもない事ですが、もしかしたら誰もが一度はそんな事を考えた事があるかも知れませんね?
ともかく地球が滅亡するなんて事は、突発的でイレギュラーな天変地異でも起きない限りあり得ないでしょうが、ですが、地球もいつかは終わりを迎える時が来ます。
そしてその運命を握るのが太陽であり、太陽の寿命が終われば自ずと地球も終わる事は間違いありません。
では、その時はいつ訪れるのでしょうか?
太陽無しでは存続できない地球~そして太陽系
かつては、地球が宇宙の中心で太陽を含めすべての宇宙が地球を周っていると考えられていました。いわゆるそれは”天動説”という考え方で、それは16世紀まで信じられて来ました。
「Image Credit:天動説の図(Wikipediaより)」
しかし、それ以降は宇宙の中心は太陽であり、地球や他の惑星は太陽の周りを回っていて太陽は絶対的な存在である”地動説”が信じられ当たり前となっています。
「Image Credit:地動説の図(Wikipediaより)」
ですが、地動説は宗教的な意味で捉えられる事が多く、太陽は地球や他の太陽系天体にとって中心にある絶対的な存在には違いはないですが、太陽もまた宇宙のほんの一部に過ぎず絶対的ではない限りのある天体であります。
つまり太陽もいつかは終わりを迎え、そしてその太陽に従う地球もいつかは太陽と運命を共にする事になります。
太陽にとっては地球など取るに足らない存在
地球や他の太陽系天体にとって太陽が絶対的な存在である事は太陽の大きさが物語っており、太陽の大きさは地球の約109倍で質量にいたっては約33.3倍もある巨大な天体です。「Image Credit:Planet Compare」
さらに最も驚愕するのが太陽系における太陽の質量が占める比率はなんと99.86%!
つまりこれは太陽系質量のほとんどを太陽が占めている事であり、残りの0.14%を地球を含めた惑星やその他の小型天体で分け合っている事になり、この事実から言える事は、太陽から見れば地球など取るに足らないちっぽけな存在という事になるワケで、もし太陽に心があるとしたら太陽の機嫌次第で地球などどうとでもなるって事を意味するのです。
太陽の寿命はいつ尽きるのか?
太陽の寿命は約100億年あると考えらており、現在の太陽年齢はおよそ47億歳だと推測されており、これを人間でいうと中年で働き盛りの年齢だと言え、天寿を全うするまで後50億年ちょっとある事になります。では、その50億年後、太陽はどのようにして寿命を終えるのでしょうか?
現在の推測では、50億年よりもっと前に太陽は命の素である核融合燃料の水素を使い切ってしまうと考えられ、そうなった時、太陽の核は不安定な状態になり収縮をはじめ逆に外層部はどんどん膨れ上がる「赤色巨星」に変貌していくでしょう。
「Image Credit:巨大化していく太陽~赤色巨星(ESA/NASAより)」
赤色巨星となった太陽は水星や金星、そして地球をも飲み込むほど巨大化して行き、外層部を取り巻くガスは太陽の重力から解き放たれ宇宙空間に四散して行くとされ、そして外層部が無くなった太陽は中心部の芯のみになった残骸の超高温で大質量の「白色矮星」へと変貌し、その大きさは地球と同サイズほどになると考えられてします。
「Image Credit:白色矮星になり地球サイズになった太陽(ESA/NASAより)」
しかし、白色矮星となった太陽ですが、その後も白色矮星として生き続け、完全に燃える尽きる(黒色矮星になる?)のは数兆年先だと考えられています。
地球滅亡は太陽が燃え尽きるずっと前!
赤色巨星に変貌した太陽は地球を飲み込む程に巨大化し、地球の大気は剥ぎ取られ、海は蒸発し地球生命は完全に滅亡します。そうなるのはかなり早い時期ではないかと考えられており、おそらくは10億年後はそのような状況になってしまうと考えられています。
「Image Credit:地球に迫る巨大化した太陽のイメージ図(iStockより)」
予想では10億年後の太陽は現在より10%ほど巨大化しているものと考えられていますが、地球の生命はそれよりもっと前に滅亡している可能性があり、地球の生命が維持出来るのは持ってあと数億年ではないか?との推測もあります。
未来の人類は早々と地球を見捨てている?
地球生命が滅亡するかもとされている数億年先まで人類が存続しているかどうかは疑問符が残りますが、存続していたとしても今の人類とはかけ離れた生物へ進化をしているでしょうし、もしかしたらそれより遥か以前に消滅している可能性もあるでしょう。それは、人類の文明が滅亡してしまったか?もしくは、壊れつつある地球に見切りをつけ他の星に移住したか?
それは誰にもわかりません。
いずれにせよ、地球滅亡は避ける事が出来ず、その最終的な運命を握るのは太陽であり、地球に生命が存在出来る環境はそれほど長くは続かないというのが現在における推測である事は間違いなさそうです。