梅雨が明け、いよいよ夏本番となる7月。
学校も夏休みに入り、海や山へアウトドア・キャンプに出掛ける人も少なくないでしょう。

そんな夏のアウトドアの楽しみの1つが、家族や仲間たちと澄んだ海や山で眺める星空観測もあるかと思います。
それはきっと、美しい天の川や星々であり、運が良ければ流星群も7月の星空を飾ってくれるでしょう。

そこで今回ご紹介するのが7月に観測できる流星群です。
しかも、7月は2つの流星群(みずがめ座δ流星群、やぎ座流星群)が見頃を迎えます。

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夏休み前半に見られる2つの流星群

7月に見頃を迎え肉眼で観測できる流星群は2つ。「みずがめ座δ流星群」と「やぎ座流星群」で、いずれの流星群も夏休み序盤の7月下旬に見られるモノです。
この時期は梅雨明け直後ということもあり、比較的天気の良い確率が高く、晴れて澄んだ夜空に流れる流星群を楽しむことが出来るかも知れません。

「Image Credit:Wallpaperbetter」
しかしながら「みずがめ座δ流星群」や「やぎ座流星群」といっても、あまり耳なじみが無いかも知れません。

流星群として有名どころは、三大流星群と言われる「しぶんぎ座流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」ですが、これらの流星群に比べたら比較的流れる確率が低いのが「みずがめ座δ流星群」と「やぎ座流星群」なのですが、それでも好条件に恵まれれば三大流星群に負けないくらいのダイナミックな流れ星を見ることが可能です。

みずがめ座δ流星群の見頃

みずがめ座流星群は、5月に見頃を迎える「η(エータ)流星群」と7月下旬に見頃となる「δ(デルタ)流星群」の2つがあります。
みずがめ座流星群は2つとも、みずがめ座方向を起点に流れて来る流星群で、今回ご紹介するδ(デルタ)は7月下旬から8月上旬にかけて出現する流星群です。

「Image Credit:tenki.jp」
この流星群がピークを迎える極大期は観測する年によって異なりますが、7月27日~7月29日がベストな観測日だと言え夜空を見上げる基準となる方向は南向きです。
目安となる流星の出現数は、1時間あたり10個~15個程度だと言われていますが、みずがめ座δ流星群は流星の流れるスピードが比較的遅いため肉眼でも確認しやすいのが特徴です。
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今後のみずがめ座δ流星群の観測予想

ではここで、2022年~2030年までに出現する「みずがめ座δ流星群」の観測条件をご案内します。

みずがめ座δ流星群(2022~2030年)の観測条件(予想)」
※ この情報は流星電波観測国際プロジェクトの予測データを参考にさせていただいております。
観測年 極大日 観測条件 補足説明
2022年 7月28日 好条件 月明かりに邪魔をされず、ほぼベストな条件で観測出来そうです。
2023年 7月28日 良い 月が沈むのは日付が変わる深夜。夜半から夜明け前が観測のチャンス。
2024年 7月28日 良い 日付が変わる頃に月が昇って来ます。なのでその前に観測出来そう。
2025年 7月28日 普通 この日は三日月のためそれほど月明かりが気にならないかも知れません。ただピーク時間は放射点が地平線の下にあるとの事。
2026年 7月28日 悪い 満月が明るく、ほぼ観測のチャンスはないでしょう。
2027年 7月28日 普通 夜半に月が昇ります。それまでが観測出来るチャンス。
2028年 7月28日 良い 夜半前に月が沈みます。なのでそれ以降が観測のベスト。
2029年 7月28日 悪い 満月が明るく、ほぼ観測のチャンスはないでしょう。
2030年 7月28日 好条件 月明かりもなく好条件で観測出来そうです。

やぎ座流星群の見頃

やぎ座流星群は、みずがめ座δ流星群とほぼ重なって出現する流星群です。つまり、この流星群が見られるのも7月下旬から8月上旬にかけてと言う事になります。
但し、見頃となる極大期が少し違いますので、みずがめ座δ流星群と合わせて楽しむことが出来ます。

極大期は、これも観測する年によって異なり7月29日~8月1日あたりがピークです。やぎ座流星群も南の空を見上げると流れ星を探す基準となります。

今後のやぎ座流星群の観測予想

やぎ座流星群については、2022年~2025年までの観測条件をご案内します。

やぎ座流星群(2022~2025年)の観測条件(予想)」
※ この情報は流星電波観測国際プロジェクトの予測データを参考にさせていただいております。
観測年 極大日 観測条件 補足説明
2022年 7月31日 好条件 月明かりに邪魔をされず、ほぼベストな条件で観測出来そうです。
2023年 7月31日 良い 月が沈むのは日付が変わる深夜。夜半から夜明け前が観測のチャンス。
2024年 7月31日 良い 日付が変わる頃に月が昇って来ます。なのでその前に観測出来そう。
2025年 7月31日 良い 日付が変わる前に月が沈みます。なので夜半以降が観測のチャンス。

流星群観測を楽しむ方法

みずがめ座δ流星群、やぎ座流星群ともにそれほど多く流れる流星群ではありませんが、観測時期がほぼ同じのため2つの流星群を合わせると、三大流星群に匹敵する流星を見れる可能性があります。


「Image Credit:YouTube」
さらに、観測する年によって極大期が日中になってしまったり、月明かりで邪魔をされたりもしますが極大期以外でも観測が可能ですので、夜間に雲も月明かりのない日に屋外へ出て空を見上げてみると、意外に多くの流れ星を観測出来ることもあります。
特に夏の時期は、屋外に出ても涼しく防虫対策さえしっかりすれば快適に天体ショーを満喫できるかも知れませんよ。
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