私たちの生活の中で太陽はあって当たり前の存在で、今日もまた明るく輝き続け、東の空から昇り西の地平線へと沈んで行きます。
しかし、私たちは太陽が無くなるなんて誰も考えた事もないのではないでしょうか?
この世の全てのモノには限りがあります。それは太陽だって例外ではありません。いつかは寿命を迎え燃え尽きる時が来ます。

そうなったとき、太陽はどんな最期を迎えるのか?そして地球の運命はどうなるのか?そんな事をちょっと気になったりもしますが、ここでは太陽の最期について少しまとめてみました。

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地球に生命の恵みを与えてくれている太陽。当然ですが、太陽無しでは人類はおろか全ての生命は生きて行くことは出来ません。
つまり、太陽は地球の全生命の運命を握っている存在でもあるのです。
そのため、私たちは太陽とはどんな存在なのか?少しは知っておく必要があるのではないでしょうか?!

太陽が燃えているメカニズム

いきなりですが、太陽が燃えていると表現しましたが、実は燃えているのではありません。
確かに、実際の太陽の姿はどうみても燃えてるようにしか見えませんので、勘違いしてしまうのは仕方のない事なのかも知れません。

「Image Credit:Wikipedia」
太陽は超巨大なガスの塊です。
その大きさは地球の約109倍の直径約140万キロもあり、太陽からみると地球など比較対象にならないほど、とてもちっぽけな存在です。

「Image Credit:YouTube」
また質量に至ってはとてつもなく巨大で、地球の約33万倍。この質量は太陽系全質量の99%以上で、太陽系はほとんど太陽で占められいると言っても過言ではありません。
そして、この巨大な質量こそが太陽が燃えるように光輝く根幹となるモノです。
後述しますが、太陽は燃えているのではなく、その中心部で熱核融合と呼ばれる巨大なエネルギーを放出する現象が起きているため、燃えているように見えているのです。
ですが、私たちからみると太陽はとてつもなく巨大な存在ですが、全宇宙からみると標準的なサイズであり、太陽より巨大な星いくらでも存在します。
それでも、この標準的サイズの太陽があってこそ地球に生命が育まれる要因となっているのです。

「Image Credit:ACORN
さて、この宇宙レベルでの標準サイズの太陽ですが、いったい、どんなメカニズムで活動を続けていることが出来るのでしょうか?
太陽は、莫大な量のガスが集まり球状を形成しています。その中心部では巨大な重力が発生し、水素が核融合反応を起こしヘリウムに変化しています。
その水素がヘリウムに変わるときに巨大エネルギーを発生させ、熱と光を放出する現象を起こしているワケです。
これが熱核融合反応です。

「Image Credit:JAXA宇宙情報センター
この熱核融合により太陽の中心温度は1,600万度に達すると推測されますが、表面に達するときは6,000度ほどに下がり、この温度が有害な放射線を軽減させ、太陽から程よい位置にある地球(太陽との距離:約1億5,000万キロ)に生命の育みを与えてくれています。

太陽の寿命

太陽は標準的なサイズのため代謝(熱核融合)が比較的緩く、永く活動を続けて行くことが出来る考えられており、そのため、太陽の寿命は約100億年程ではないかと推測されています。
そんな太陽ですが現在の年齢は、寿命の半ばに当たる45~46億年程度ではないかと推測されていますので、太陽の寿命が尽きるのは約50億年後くらいになるのでと考えられています。
つまり、私たち地球の生命は45~46億年という気の遠くなるような長い年月を経て繁栄する事が出来るようになり、これからも繁栄が続くと思われます。
ちなみに、太陽より質量の大きい星(恒星)は、その分核融合反応のスピードも速く大量のエネルギーを発生させるため、寿命も短命に終わってしまい、仮にそれらの星に地球のような惑星が存在したとしても、生命が育まれるにはあまりにも時間が短いため、地球のような生命の星は誕生しにくいと言われています。
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太陽の寿命が尽きたらどうなるのか?

水素の核融合反応でエネルギーを放出している太陽ですが、いつかはその水素も底を尽きてしまいます。
すると太陽はどうなるのでしょうか?中心部の水素が尽きた太陽は、今度は水素の核融合で生成されたヘリウムが核融合反応を起こすようになります。
そして徐々に核融合反応が外側で起こるようになり、その影響で太陽自体が膨らんでいき、膨らんだことでガスの密度も重力も、そして温度も低くなっていき表面温度が低温になっていと赤く見えるようになるため、太陽は巨大に膨らんだ赤色巨星に変貌して行きます。
では巨大に膨らんだ晩年の太陽とは、いったいどれほどの大きさなのか?推定では、太陽の最終段階の大きさは半径が1億キロを超えるまでに成長すると考えられ、重力が弱くなった太陽は核融合反応も止まり、星を形成していたガスも宇宙空間に広がって行き、最期は核融合の燃えカスである地球ほどのサイズの白色矮星が太陽があった場所に残り、ついに太陽は一生を終えることになります。

太陽の寿命が尽きることで地球はどうなるのか?

赤色巨星になった太陽は地球を飲み込むほどの大きさに成長すると考えられています。
つまりこれは、地球の運命も太陽と供ににあるということ意味し、太陽が赤色巨星に成長する課程で地球は大気をはぎ取られ、全生命は死滅してしまうと考えられています。

「Image Credit: Getty Images/iStockphoto」
しかし、その時は数十億年先の話で、地球が最期を迎える前はどうなっているのか?誰もわかりません。
また、人類もこの時まで存在しているとは限りませんし、もし人類が生き残っていたとしてもかなり進化して、今とはまったく別の生物になっていると考えられます。
いずれにせよ、私たちが生きている時代で太陽が最期を迎えるという心配は無いワケで、この先の太陽の運命だけ知識として頭に入れておけば良いでしょう。
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