私たち地球の生命の源となっているのは、自ら光り輝く恒星である太陽が存在するからに他なりません。
そんな母なる星・太陽は、どうやって光り輝いている活動原理なのか?構造はどうなっているのか?エネルギー源は何なのか?等といろいろ謎の部分も多く疑問で溢れていると思います。
ここでは、そんな太陽に対する疑問点を少しでもご理解いただけるよう解説いたします。
この記事でわかること
太陽の基本データ
太陽は、私たちが住む太陽系の中心にある星であることは誰もが知っていることです。そして太陽は自ら熱と光を放ち、我々の地球の生命を育んでくれています。
まさに太陽無しでは我々は存在しないワケで、この母なる太陽のことを少しでも知っておく必要があるのではないでしょうか。
ということで知っておくべき太陽の基本データがざっくりとですがコチラ。
- 直径(大きさ):約140万キロ(地球の約109倍の大きさ)
- 地球との距離:約1億5千万キロ(この距離を1天文単位と呼び、光の速さで8分20秒の距離)
- 質量:1.989 × 10^30 kg(これでは良くわかりませんので、少し具体的に比較すると地球を含む太陽系の全質量の99.86%を占めています)
- 主成分:水素・ヘリウム
- 中心温度:約1500万度
- 表面温度:約6,000度
「Image Credit:Wikipedia」
では、太陽についてもっと詳しく、その構造から解説したいと思います。
太陽が光り輝く理由
太陽は中心核で最も軽い元素である水素が、太陽自身の強大な重力で圧縮され熱核融合を発生させ、水素がヘリウム生成されるとき生まれる膨大なエネルギーを放出しています。ちなみに、このエネルギーは燃料である1グラムの水素から、石炭10tを燃やすのに匹敵するエネルギーを放出します。
それが、太陽の中心核約20万キロメートルの中で発生しているといいますから、そのエネルギー量は想像を絶するものであることは言うまでもありません。
「Image Credit:JAXA宇宙情報センター」
太陽の構造
太陽中心部の核融合でつくられたエネルギー(光・熱)は、内部の放射層に運ばれ、その外側の対流層を経て光球に運ばれます。その中心部から、外側の光球までに運ばれるまで数十万年という長い年月を経て、ようやくエネルギーが宇宙空間に放射されることになります。
参考サイト:【太陽の内部構造】
ちなみに、放射される1時間あたりのエネルギー量は、全人類が50年間に消費する総エネルギー量に匹敵すると言われています。
太陽の主な構造についての解説
太陽の内部構造は放出されるエネルギーについて解説します。- 中心核
太陽の動力炉”核”。その大きさは約20万キロ。温度は1,500万度~1,600万度。
ここで、水素が”燃える”核融合反応が起こり、光子を放つエネルギーを生成しています。 - 放射層
核を包み込む層。ここは極めて密度の濃いガスが圧縮されていて
核で生成されたエネルギーが、放射層を通過するのに数十万年を要すると予想されます。 - 対流層
高熱に熱せられたプラズマが攪拌されている層。
対流の名前のごとく、プラズマが常に対流しています。 - 光球
光級は、ほぼ太陽の表面に位置する層。
但し、ここにも大量のガスとプラズマは存在し、ここで地球にも届いている紫外線など可視光線を放出しています。 - 彩層
光球部分を覆う層。いわゆる太陽の表面の赤やオレンジ色の部分はこの彩層になります。
この中をプロミネンスやフレアになる磁力線が走っています。 - 黒点
太陽の活動が活発になるときに現れる”黒点”。
この原因は、太陽内部を走る磁力線が、太陽活動が活発になることで外に飛び出してきます。
その磁力線の出口が黒点であり、黒く見える理由は、その部分だけ他の表面より温度が低いため黒く見えます。
温度が低いといっても、それでも4,000度ほどもある高熱です。 - プロミネンス(紅炎)
太陽表面から飛び出した”炎”のようなガスの渦。
これは、内部から飛び出た磁力線に沿ってガスがまとわりついているもので
これも太陽活動が活発なときに起きる現象です。
ちなみに、黒点、プロミネンス共に巨大で、地球が何個も呑み込まれるほどの大きさです。 - コロナ
これは、いわば太陽の大気層と呼ばれるもので、非常に高温で、太陽表面温度が約6,000度に対し
コロナの温度は100万度以上にもなると言われています。
しかし、人類が決して立ち入ることが出来ない巨大なエネルギーを持つ太陽ですでので、まだまだ解明されていないことが多いのが現実です。
神秘的でもあり、とても近づけない恐ろしい世界。
そして生命の源となるのが太陽です。
太陽なくしては、地球も存在しないワケで、太陽がちょっと機嫌が悪くなったり不調だったりすると地球は大変な事態になります。
つまり、生きるも死ぬも、全ては太陽次第ってことです。
ただ、太陽を人間の年齢に置き換えてみると働き盛りの青年期に相当します。
ですので、少なくとも私たち人類が繁栄している間は元気に活動してくれますので、安心して太陽を見守れるのではないでしょうか。