スーパームーンと言えば、2015年の中秋の名月にふさわしい見事な満月を見せてくれたことで、その年の流行語大賞にノミネートにもされたほど話題となりました。
でも、今後あの時のようなスーパームーンを見ることは出来ないのでしょうか?
ここでは、月の公転周期から計算した2022年から2025年までの、今後4年間のスーパームーン観測カレンダーで予想してみました。
2015年の中秋の名月の満月が見事だった理由
スーパームーンとして話題に挙がったのは2015年9月28日でした。この日は中秋の名月に当たるタイミングだった事もあり、メディでも大きく取り上げられ、日本中で中秋の名月を楽しむ人たちで賑わった事を覚えています。
「Image Credit:2015年9月28日のスーパームーン中秋の名月(日本気象協会より」
ところで、スーパームーンとはどんな月の事を言うのでしょうか?
スーパームーンを簡単に表現すると、それは通常の満月よりひと回り大きな満月の事で、これが出現する事で臨場感と迫力のある満月を観測出来るようになります。
では、ひと回り大きな満月(スーパームーン)とはどういう事なのでしょうか?
それは、月が地球に接近したタイミングで満月になる事です。
「Image Credit:日本気象協会」
月は地球の周りを楕円軌道で公転しており、その事で地球に最接近する近地点と、最も地球から遠ざかる遠地点があります。
このときの近地点の地心距離※が約35万7,000キロ。
遠地点の地心距離※が約40万6,000キロになります。
(※ 地心距離;地球の中心から天体(月)の中心までの距離)
2015年の9月28日は、まさにこの近地点で満月を観測出来たのです。
2016年から2020年までのスーパームーンカレンダー
そんな2015年のスーパームーンを見逃した方へ。もちろん、スーパームーンが見られるのはこの年だけではありません。ですが、流石に中秋の名月のイベントとタイミングが合うということはなかなかありませんが、夜空を見上げて大きな満月を楽しむ事が出来るのは年間において1~2回程度はあります。
そこでここでは、2022年からの今後4年間において、満月がスーパームーンになる月はいつなのか?を調べてみました。
- 2022年:7月14日
- 2023年:8月31日
- 2024年:10月17日
- 2025年:12月5日
ですので、よほど悪天候が続かない限り満月を見れる確率は高いですので、この日を覚えておけば、夜空を見上げるとスーパームーンを楽しめるでしょう。
スーパームーン以外にもある満月の種類
迫力のある満月は大きく見えるスーパームーンですが、逆に月が地球から最も遠く離れた時になる満月をマイクロムーンもしくはミニマムムーンと呼びます。また、ひと月に2回満月になることをブルームーンと呼び、逆ににひと月に新月が2回、もしくはひと月に満月がまったくないことをブラックムーンとも呼んだりしています。
月毎に呼び名の変わる満月
その月毎の満月も呼び名が変わる事をご存じでしょうか?日本では秋の満月を中秋の名月と呼んだりしていますが、海外でも独特な呼び方があります。
満月の呼び名で有名なのが、アメリカの先住民族であるネイティブ・アメリカンは、月毎の満月に名前を付ける事で季節を把握していたと言われています。
そんなネイティブ・アメリカンの人たちが呼んでいた月毎の満月と、呼び名の由来がこちらです。
- 1月「ウルフムーン」:1月は狼の遠吠えが良く聞こえたため。
- 2月「スノームーン」:2月は大雪が降る事が多いため。
- 3月「ワームムーン」:3月は虫たちが活動を始める月だから。
- 4月「ピンクムーン」:4月は北米では山や谷がピンク色の花で染まる。
- 5月「フラワームーン」:5月は色々な花々が咲き乱れる月。
- 6月「ストロベリームーン」:北米では毎年6月期にイチゴの収穫を行うから。
- 7月「バックムーン」:バックとは牡鹿の事で、牡鹿は7月になると新しい角が生えて来るから。
- 8月「スタージョンムーン」:スタージョンとはチョウザメの事で、8月はチョウザメ漁が盛んになる。
- 9月「ハーベストムーン」:農作物の収穫(ハーベスト)期が9月頃のため。
- 10月「ハンターズムーン」:10月の月明かりを頼りに、ハンターたちが獲物を狩りに出かける。
- 11月「ビーバームーン」:北米地域に生息するビーバーが、11月になると寒い冬を越すために巣作りを始めることから。
- 12月「コールドムーン」:文字通り、寒い冬の訪れを知らせる12月の満月。
スーパームーンをより楽しむには?
前記もしましたが、2015年のスーパームーンが大きな話題になったのは、中秋の名月とタイミングがぴったり重なったからに他なりません。しかし、通常のスーパームーンを見ても、普段見る満月よりひと回り大きく見える程度ですので、あまりインパクトがないかも知れません。
でも、そんなスーパームーンを、より巨大でダイナミックに見る方法があります。
それは、夕暮れ時など、月が低い位置にあるときがそのタイミングです。
低い位置で見ると周りの景色と比較が出来るのと、夕方であれば日中の大気温度上昇のレンズ効果で満月が膨張して見え、迫力のあるスーパームーンが楽しめます。
2015年のスーパームーンを見逃した方、この満月は毎年見られますので、是非その日に空を見上げてみてはいかがでしょうか?