私たちにとって最も身近な天体としてまず思い浮かべるのが、地球の衛星である月ではないでしょうか?
そんな身近な月の模様を見て、日本では昔から「うさぎが餅を突いている」ように見えると形容しています。
この事が裏付ける事は、月表面の模様は常に変わらず、月はいつも同じ面を見せながら地球の周りを周っていることになります。
それはいったい何故なのか?そして知らぜざる月の裏側はどうなっているのか?最新の月周回衛星「がくや」が撮影した画像をから確認してみたいと思います。

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月の裏側が見えない理由

月が地球に同じ面を見せているということは、もしかしたら月は自転していないのか?と思ってしまうかも知れませんが、そんなことはなく月はちゃんと自転しています。
月の裏側が見えない理由は、簡単に言うと月の公転と自転スピードが同じだからです。
月の公転周期と自転周期はまったく同じの27日7時間43.193分。
つまり月が3分の1回転地球を公転すると、自転も3分の1回転するという事になり、半回転公転すると自転も半回転するという事になります。
それが、自転と公転が同期しているという事で、月は常に地球に対し同じ面を向けているのです。
●参考サイト:【月の自転と公転の同期】
なお、この現象は潮汐ロックとも呼ばれており、潮汐ロックが起こっているのは月だけではなく、太陽系のほぼ全ての惑星の衛星にも起こっている事なんです。
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月の裏側はどうなっている?

地球からは絶対に見ることが出来ない月の裏側です。
そのため昔から月の裏側はどうなっているのか様々な想像をかき立て、宇宙人の基地や古代人の遺跡などが存在するなどの都市伝説もあったりと、ある意味ロマンがあるのかも知れませんが、実際は表側同様、荒涼とした何も無いまったくの灰色の世界です。
ただ、月の表側と裏側が違うところは、表側は”海”と呼ばれるくぼ地が多数存在するのに対し、裏側はクレーターが多く存在する、ゴツゴツとした大地の広がる世界の大きな違いがあります。

「Image Credit:Wikipedia」

月周回衛星「かぐや」の性能

月周回衛星「かぐや」は、日本初の大型月探査機として2007年に打ち上げされました。
この「かぐや」には高性能のハイビジョンカメラが搭載されており、月面上空100キロの高度から鮮明な画像を多数送ってくれており、これまで調べられなかった月の表面の地形や鉱物組成、地下構造、重力場などを探査し、約2年間の役目を終え、現在は月面に落下させています。
「かぐやによる月の裏側映像」

「Copyright ©:JAXA宇宙航空研究開発機構 All rights reserved.」

月の表側と裏側の違い

月の表側には”海”と呼ばれる暗い部分が多く見られますが、裏側はクレーターだらけでほとんど”海”が見当たりません。
つまり、月の表と裏ではまったく表情が違うワケで、裏側の状態が確認出来るようになってから謎とされて来ました。
この事は、現在も理由が明らかになっていませんが、いくつかの推測があり、太古の昔、月の表側に巨大な天体が衝突したことで、元々あったクレーターを吹き飛ばし、平坦な”海”が出来たのではないか?
また、月に衝突する隕石の大半は裏側に集中するため、このようなクレーターだらけの表面になったとも考えられています。
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