今や世界中のどこでも画像で閲覧できるようになった、グーグルの地図写真サービス「Googleストリートビュー」。
それがついに宇宙まで来たか?!というまでになり、国際宇宙ステーション(ISS)の内部もストリートビューで閲覧出来ると言うのです。
今、国際宇宙ステーションに行けるのは選ばれた宇宙飛行士や専門家、大富豪といった極限られた人たちだけで、庶民の私たちではとても行ける場所ではないだけに、ストリートビューで閲覧出来るとあれば、少しだけ憧れの宇宙飛行士になった気分になれるかも知れません。
という事で、宇宙版のストリートビューとはどんなサービスなのでしょうか?早速、使ってみました。
まずは国際宇宙ステーションについて知っておこう!
Googleストリートビューで、内部を閲覧できるようになった国際宇宙ステーション(略称:ISS 以降ISSで表記)は、地上から約400キロの軌道上を周回している有人で運用している人工衛星で、大きさは全幅108.5メートル、全高20メートル。これを具体的な例で言うならサッカーコートほどの大きさの巨大な観測・実験施設です。「Image Credit:Wikipedia」
ISSは「国際」という名前が付いているように、アメリカをはじめ、日本、カナダ、ロシアなど全15カ国が協力して建造され2011年から運用されていますが、建造開始は1999年から始まり、主に現在は退役したスペースシャトルによって機材が軌道上に運ばれ宇宙飛行士によって組立・建造され、かかった費用は約8兆円と言われ日本も約7,000億円ほど負担しているとの事です。
国際宇宙ステーションの構造
ISSの構造は以下のとおりとなっています。「Image Credit:JAXA宇宙航空研究開発機構」
- 「居住モジュール」
宇宙飛行士が生活する施設。
常時6名の宇宙飛行士たが滞在し、個室やトイレ、トレーニングスペース等が確保されています。 - 「実験モジュール」
ここがISSのメインとなる設備。
宇宙飛行士たちが実験・研究を行っており、アメリカ、欧州、日本が設置した実験モジュールが機能しています。 - 「ノード(結合モジュール)」
モジュール同士を繋ぐ接合モジュール。
ここは居住モジュールも兼ねており、他貨物室の役割も持っています。 - 「太陽電池パドル(SAW)」
ISSの”命の綱”とも言える電力供給モジュール。
太陽電池パネルが設置されており、常に発電出来るようにするためパネルは太陽の方向を向くよう自動で稼働しています。
日本の実験モジュール「きぼう」
日本がISSに独自で開発・設置した実験モジュール「きぼう」。「Image Credit:JAXA宇宙航空研究開発機構」
最大4名まで長期間滞在できるように設計されており、船内実験はもちろんの事、ロボットアームも設置され船外での実験も出来るようになっています。
国際宇宙ステーション内を散歩?ストリートビューの使い方
Googleが新たに閲覧可能としたISS内を散歩出来るストリートビュー。これを使えばISSの様々な場所を閲覧できる他、窓から見える地球や宇宙の姿も見ることが出来、「宇宙飛行士になった気分になれる。」と好評を得ているようです。
そんな国際宇宙ステーション(ISS)のストリートビューの使い方は簡単!
- まずは「Google Earth」にアクセスします。
- Google Earthを開いたら画面左側にある「Voyager」アイコンをクリックします。
「Image Credit:Google Earth」 - 続いて「ストリートビュー」タブをクリックします。
「Image Credit:Google Earth」 - 「ストリートビュー」を開いたら世界各地のGoogleストリートビューの一覧が表示されますので、画面を下へスクロールして行き「国際宇宙ステーションを訪れよう」を探し選択します。
「Image Credit:Google Earth」 - この画面を開いたら、右側で閲覧したいISSの内部を選択するとマウス操作で施設内を自由に移動(閲覧)出来るようになります。
「Image Credit:Google Earth」
ですが、素人にはワケのわからない複雑な機材でいっぱいのISS内部。そんなときは、画像の上にあるドットをクリックすると、機材の名称や説明が表示されわかりやすくなり、また、このクリック機能にはISS内での宇宙飛行士の生活風景も見ることができ、宇宙飛行士がどんな暮らしをしているのかもわかるようになっています。
なお、ISS内の移動方法は、カーソルを合わせることで矢印が表示されますので、それをクリックすることで移動することが出来ます。
「Image Credit:Google Earth」
国際宇宙ステーションの運用終了後はどうなる?
実は、ISSの運用期間は2030年前後と予定されており、運用終了後は、地球の大気圏に突入させ大気摩擦で焼却処分される事になっています。となると、このストリートビューが閲覧できるのも期間限定か?
とも思えますが、今のところISS運用終了後にどうなるのか?は説明がありませんし、莫大な費用のかかる国際宇宙ステーション後継施設の建設予定はありません。
しかし、今後、人類の宇宙開発は月面や火星へと進んで行く予定です。
そのような時代が訪れるようになったら、月面基地や火星のストリートビューが簡単に閲覧できるようになるかも知れませんね。