宇宙を画像でイメージした時、無数の星々の中に雄大に輝く星雲や銀河を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?!

その中でも銀河の美しさは際立っており、しかも想像を絶するほど巨大な天体でもあります。
そんな銀河ってどんな天体で宇宙にはどれくらいの数や種類があるのか?
さらには、最も美しい銀河も見てみたいと思っている方に向けて、ここでは個人的に「これは美しい!」と思える銀河を5点ほど挙げてみました。

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そもそも銀河って何?星雲との違いって?

天文に興味の無い方や、あまり詳しくない方の中には星雲と銀河、または星団の区別がつかない人がいるかと思います。

ですが、星雲と銀河は全く別モノであり、星雲はガスや塵等で構成された言わば”宇宙の雲”のような天体であり、大きさも数光年~数百光年と宇宙では小規模な天体であるのに対し、銀河は星雲も含めた数百万~数千億個の星々が集まった巨大な天体であり、私たちの地球がある太陽系も2,000億個以上星がある銀河(天の川銀河)の一部にしか過ぎない存在です。

「Image Credit:Wikipedia」
ちなみに星団とは、銀河(天の川銀河)の中に存在する数十~数百万個の星の集団で、現在、天の川銀河内に150個程の星団が見つかっています。

「Image Credit:球状星団M9(ESA/NASAより)」
といった感じで、まずは星雲と銀河の違いについて簡単に解説したところで、ここからは巨大な天体「銀河」の中でも、私が個人的に”美しい”と感じた銀河を5選してご紹介したいと思います。

参考動画:ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した最も美しい銀河トップ10


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肉眼でも観測可能な渦巻銀河の見本?「アンドロメダ銀河」

最初にご紹介する銀河は、やはり超有名で「渦巻き銀河と言えばコレ!」的な『アンドロメダ銀河』でしょう!

「Image Credit:Wikipedia」
私たちの天の川銀河の直径の2倍以上(約26万光年)のアンドロメダ銀河は、地球から約250万光年も離れているのに肉眼でも観測出来る巨大な渦巻き銀河で、星(恒星)の数は1兆個とも言われています。
なお、距離的には天の川銀河とアンドロメダ銀河は200万光年以上も離れていますが隣同士の銀河で互いに近づきつつあり、数十億年後には天の川銀河とアンドロメダ銀河は衝突すると考えられています。
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宇宙で最も美しいとの評価の高い「ソンブレロ銀河」

次にご紹介するのが宇宙で最も美しいとの呼び声が高い『ソンブレロ銀河』で、この銀河も渦巻き銀河に分類される天体です。

「Image Credit:Wikipedia」
「ソンブレロ銀河」は地球から「おとめ座」方向の約2,900万光年の位置にあり、直径は約5万光年で形状がメキシコの伝統的な男性用帽子「ソンブレロ」に似ている事から名付けられています。
また、ソンブレロ銀河の中心には、太陽質量の約10億倍という宇宙最大クラスの超大質量ブラックホールが存在している事も判明しており、このブラックホールは活動が安定している事もあり”草食系巨大ブラックホール”とも言われています。

優美な青色が際立つ銀河「NGC2336」

NGC2336』は、地球から「きりん座」方向約1億光年の距離にある棒渦巻銀河です。

「Image Credit:Wikipedia」
この銀河は、私たちの天の川銀河の形状と似ている棒渦巻銀河だとされていますが、大きさは天の川銀河の倍もある約20万光年。
「NGC2336」の美しさを際立たせている雄大に渦巻く渦巻腕の青色の領域には、表面温度が高い若い星々が集まっているととされ、中心部や所々に点在する赤色の領域には古い星々が集まっていると考えられています。

宇宙に咲く巨大な薔薇の花「Arp273」

Arp2736』は、地球から「アンドロメダ座」方向約3億光年の距離にある大小2つの銀河が相互作用する銀河です。

「Image Credit:Wikipedia」
まるで一凛の薔薇のように見える「Arp273」は、上部が「UGC1810」。下部が「UGC1813」と隣接した銀河同士で、実はこの2つの銀河は衝突し「UGC1813」が「UGC1810」の中を通り抜けたのではないか?と考えられています。

不気味で幻想的な暗黒帯が特徴の「黒眼銀河」

個人的な選別で、美しい銀河として5番目に紹介するのが、地球から「かみのけ座」方向約1,700万光年離れた先にある『黒眼銀河』です。

「Image Credit:Wikipedia」
この銀河は渦巻き銀河ではあるのですが、不気味にも思える黒い領域が目立つ銀河で、黒く見える原因となっているのが光を吸収する塵の帯によって、中心部の輝く銀河核を取り巻いています。
また、最近の観測研究によってこの黒い塵の帯は、銀河の内側にある星々やガスとは逆方向に回転している事が明らかになっています。
なお、逆方向に回転している原因は、過去に衝突した伴銀河の影響によって、逆方向のガスの流れが引き起こされてしまったのではないか?と考えられています。

やっぱり天の川が一番美しく壮大だった!

ここまで個人的に選んだ美しい銀河を紹介してきましたが、やっぱり一番美しいのは夜空いっぱいに広がる『天の川』ではないでしょうか?!

「Image Credit:iStock」
天の川は、澄んだ星空の下で誰もが肉眼で見る事が出来る美しい星やガス等の光の帯で、日本やアジア地域では流れるような光の帯が”河”のように見える事からそのように呼ばれていますが、ギリシャ神話ではこの光の帯をミルクに例え「ミルキーウェイ (Milky Way) 」と呼んでいます。

ただ、地球から見える天の川は「天の川銀河」全体が見えているワケではなく、天の川銀河全体である10万光年のほんの一部の数千光年の領域しか見えていないのです。
とは言っても、私たちが天の川銀河の中に居る以上は、それは仕方のない事であり、私たちが天の川銀河の外に飛び出し、本当の天の川銀河の姿を見る事は永遠に不可能と言えるでしょう。
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