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次世代型ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡の性能と運用開始でのデメリット

幾度もの故障・修理を繰り返し約25年もの間活躍してくれたNASAのハッブル宇宙望遠鏡もいよいよ寿命を迎え、後継機にその任務を譲ろうとしています。

後継機の名前は「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」といい次世代型の宇宙天文台として2018年以降の運用開始を目指しています。

宇宙の神秘を素晴らしい映像で見せてくれたハッブル宇宙望遠鏡に代わる望遠鏡ですので、その性能は当然ながらハッブル以上です。
ここでは、そんな次世代型宇宙望遠鏡について調べてみました。



ハッブル宇宙望遠鏡運用の歴史

1990年に地球の低軌道上約600キロに設置されたハッブル宇宙望遠鏡。
宇宙望遠鏡の主鏡の直径は2.4メートルで長さは13.1メートルと大型トラック並みの宇宙天文台が地球の軌道上に浮いていることになります。

当初の運用期間は15年でしたが、その引退を惜しまれる声の後押しを受け運用延長。
人工衛星としては異例の25年以上の長期運用に耐えて来ました。

この宇宙望遠鏡は約100分で地球を1周し、その周回を重ねながら宇宙のあらゆる方向へレンズを向け撮影をして来ました。


「画像参照:ウィキペディア

撮影方法は可視光や近赤外線、紫外線を利用した方法で観測し、一時はそれらの観測機器が上手く作動せず、スペースシャトルでハッブル宇宙望遠鏡まで直接出向き、宇宙飛行士達が船外活動などで修理を行った結果、素晴らしい宇宙の映像を撮影出来るようになりました。

つまり、ハッブル宇宙望遠鏡は修理が出来なかったら、とっくに廃棄されていた人工衛星だったワケです。



ちなみにハッブル宇宙望遠鏡にかかった費用は、開発から打ち上げ、軌道設置までの初期費用が約15億ドル。
その後の修理費で約10億ドルかかり、総額25億ドルもの費用がかかっていますので、耐用年数における減価償却が年間1億ドルほどとなりますので、これが高いか安いかはハッブル宇宙望遠鏡の成果を見てみれば判断出来るかも知れません。

参考記事:【ハッブル宇宙望遠鏡の成果】

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ハッブル宇宙望遠鏡の後継機「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」

運用を終了するハッブル宇宙望遠鏡はそのままで放置しておくと巨大な宇宙デブリと化し危険です。
そのため、地球の大気圏に落し、大気との摩擦熱で焼却処分となりその任務を終えることになります。

そしてハッブルに代わり宇宙天文台として設置されるのが、次世代型宇宙望遠鏡「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」です。

「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、ハッブル宇宙望遠鏡とは形状そのものが異なっています。
その理由は、ハッブルの主鏡の口径が2.4メートルだったのに対し、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はその2.5倍にも及ぶ口径6.5メートルの主鏡で、あまりの大きさのため打ち上げ時にロケットに納めることが出来ないため、18枚組の折り畳み式になっていて軌道設置時に開くカセグレン式反射望遠鏡と呼ばれる形状になっています。

また、ハッブル宇宙望遠鏡の重さが11トンだったのに対し、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は半分の6.2トン。
これにより打ち上げ時にかかる費用も削減出来るように設計されています。

ハッブル宇宙望遠鏡とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の違い

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は形状や主鏡の口径、重さが違いますが、何より次世代型と呼ばれる最新鋭の宇宙望遠鏡とあって、根本的にハッブル宇宙望遠鏡とは違っています。

まずは、設置場所が違います。
ハッブル宇宙望遠鏡が地球の低軌道衛星軌道上(上空約600キロ)だったのに対し、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はケタ違いの高さ約150万キロという地球からかなりの遠距離にあたるL2ラグランジュ点に設置されます。


「画像参照:NASA

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡をL2ラグランジュ点に設置する理由は、地球と太陽、月の引力が均衡し軌道が安定しているという事。
さらに宇宙天文台として最大限の能力を発揮させるため、太陽や地球の光なども遮断し望遠鏡を極低温に冷却出来るのに加え、光の遮断で宇宙を覗く視界や感度も格段に上がるという事になります。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の課題デメリット

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の投入によって、一段と宇宙の謎に迫れることが期待され、特に赤外線を利用した観測で宇宙の始まりであるビッグバンの謎に迫る観測が出来るとも期待されています。


「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の実物大模型 画像参照:NASA Webb Telescope

しかし、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡プロジェクトには巨額の88億ドルともみられる費用がかかり、さらに太陽光が遮断される宙域での運用となるため、機体や観測装置が超低温に耐えられるかも課題となっています。

このプロジェクトには大きな期待も寄せられていますが、巨額を投じるため批判的な声もあり賛否両論。
ハッブル宇宙望遠鏡のように投じた費用に見合う成果を出してくれれば、今後の宇宙探査を飛躍的進歩に導いてくれるのは確実ですが、失敗が出来ない150万キロという遠距離での運用のため、もし故障でもすれば今後の宇宙探査に遅れを生じるような事態になってしまう可能性も捨てきれません。

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