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生命存在の期待高まる木星衛星エウロパ探査計画の全容とは?

以前から、地球以外の太陽系の天体で生命の存在の可能性が期待されている木星衛星エウロパ。

この星に、いよいよ本格的な探査が行われようとしてします。

その名も「エウロパ・クリッパー(Europa Clipper)」。

NASAが2022年に打ち上げるこの探査機。
どのようにしてエウロパを探査し、生命を見つけるのでしょうか?

今回は、現時点でわかっている範囲内でエウロパ・クリッパーの探査方法について調べてみました。

生命の存在の期待がかかる天体エウロパとは?

エウロパについては、このサイトでも何度も解説していますのでご存じの方も多いか?と思いますが、今一度、エウロパについて簡単に解説します。

エウロパは木星の第二衛星。

あのガリレオ・ガリレイが発見したガリレオ衛星4つのうちの1つとしても有名で、
市販の天体望遠鏡や、観測条件が良ければ双眼鏡でも観測出来る、衛星としては比較的大きな天体です。


「画像参照:木星と4つのガリレオ衛星(Wikipediaより)」

エウロパの具体的な大きさは、下図でおわかりのとおり、
地球の衛星・月よりひと回り小さく、
表面を固く厚い氷に覆われている、とても生命がいるとは思えない超極寒(マイナス170度以下)の世界です。


「画像参照:月とエウロパ(Wikipediaより)」

命の恵みを与えてくれる太陽から遠く離れた木星(太陽との距離約7億8,000万キロ)の軌道を周る衛星エウロパ。

環境的には生命など宿るハズもなく、昔から氷の天体としてそれほど注目はされて来ませんでした。

しかし、探査が進むに連れ注目度が一変!

現在では、地球外生命体存在の期待が高まる最有力候補の天体として、俄然注目を集めるようになって来ました。

では何故、エウロパが注目を集めるようになったのか?

その理由は、巨大な重力を持つ木星とスグ外側を周る衛星・ガニメデの強い潮汐力の影響を受け、摩擦熱により地下の氷が解け、厚さ1~3キロともされる氷の下には、液体の水(海)が広がる環境が形成されているのではないか?と推測されていたからなのです。


「画像参照:Wikipedia」

エウロパに生命がいるとする根拠とは?

エウロパの厚い氷の下には液体の”海”が広がっている事は推測されていたのですが、それが事実かどうかはわかっていませんでした。

しかし、地球からの観測と木星探査機ガリレオにより、
厚い氷を突き破って噴出する水(水蒸気)の間欠泉らしきものを発見。

これにより、エウロパの地下に広がる”海”の存在がかなり現実味をおび、そこには液体もしくはシャーベット状の塩水の海がある可能性が高まって来ています。


「画像参照:spacetelescope

そんな海が存在するかも知れないエウロパ。
豊富な水を湛える海があるのであれば、そこには生命がいるかも知れないという期待も出て来ます。

しかし、現時点ではそれを確認する手段がないため、
NASAは実際にエウロパまで出向き探査を行う「エウロパ・クリッパー」を打ち上げます。

エウロパ探査機「エウロパ・クリッパー」とは?

エウロパの地下に液体の水を湛える海があるとするなら、地球外生命体存在に大きな期待がかかって来ます。

つまり、エウロパ探査は最優先のミッションとなっています。

そんなエウロパ探査に向かうのが、2022年打ち上げ予定のNASA無人探査機「エウロパ・クリッパー」です。

エウロパ・クリッパーに与えられた任務は、生命活動に必要不可欠とされる3つの要素。
「液体の水」、「有機化学物質」、「水素分子等のエネルギー源」がエウロパに存在するかどうかを確認する事。


「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

予定では、2022年に打ち上げられた「エウロパ・クリッパー」は数年で木星軌道に到達。

エウロパを周回する軌道に投入された「エウロパ・クリッパー」は、2週間毎に接近し上空から詳細な探査を行うことになっています。

探査方法は、氷に覆われた地表の高解像度撮影やレーダー、磁場内部探査装置等を使ってエウロパの組成や内部構造、氷の殻を調査します。

しかし、木星に近い距離を公転(木星との平均距離:約67万キロ)するエウロパ付近は、木星からの強い放射に晒されるため非常に危険な宙域でもあります。

そのため、あまり長い期間の探査は難しく、40~50回程度(初期ミッション)の接近探査で任務を完了する予定ともなっているようです。

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「エウロパ・クリッパー」の探査で直接生命発見は出来ないのか?

「エウロパ・クリッパー」の探査方法は、フライバイによりエウロパに接近し、上空から調査を行うモノ。

レーダー等の観測機器で内部の構造を調査は出来ますが、それで直接生命の有無を確認出来るワケではありません。

「エウロパ・クリッパー」の任務は、あくまでもエウロパに生命が生存出来る環境があるのか?を調査する事。

そのため、おそらくは地球外生命体発見には至らないかと思います。

しかし、この探査で生命存在の可能性がより確実に近づいた場合は、今度はエウロパに着陸し海に潜って探査する計画も実施されるかも知れません。

ただ、エウロパの海に到達するには1キロ以上とも言われる厚い氷を掘削しなくては行けません。

残念ながら、現在の技術では厚い氷を掘削する術なく、目下のところ氷を溶かしながら掘削するロボットを研究中との事です。


「画像参照:エウロパの氷を掘削し海に到達した探査ロボットの想像図(Wikipediaより)」

この研究中のロボットは、数十メートルの掘削に成功しているとの事ですが、エウロパの氷は1キロ以上ありますので、まだまだ先は長く開発には時間がかかりそうです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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