
天体観測技術が目覚ましく進歩している今日。
次々と太陽系外で地球型惑星が発見されていて、地球外生命体存在への期待も高まっています。
そんな中、現在見つかっている星のほとんどが惑星です。
発見された地球型惑星がどれだけ地球と似ているか?似ていればそこに生命体もいるかも?
しかし、生命が存在するのは惑星だけとは限りません。
地球型惑星だけではなく、惑星に付随する衛星。
地球型衛星にも生命存在の可能性があるのではないでしょうか?
2009年に地球周回軌道上に投入されたケプラー宇宙望遠鏡により、実に数千個もの太陽系外の恒星系に惑星が発見されています。
その発見された惑星の中には、地球と良く似た惑星も存在するワケで、発見される度に生命体が居るのではないか?と期待されています。
これまでに太陽系外で発見された地球型惑星
地球型惑星とは別名を岩石惑星といい、惑星表面が固体の岩石で構成されている星の事を言います。ちなみに、太陽系での地球型惑星は地球を含む水星・金星・火星がこれに該当しますが、ひとくくりで”地球型”といっても、必ずしも地球のような環境の惑星だとは限りません。
これまでケプラー宇宙望遠鏡により発見された地球型惑星の数は1,000個以上で、そのうち生命生存可能領域と言われるハビタブルゾーン内に位置する地球型惑星は数十個。
もちろん、これらの惑星は地球から遥か遠い場所に存在していますので、生命生存可能領域にある地球型惑星と言っても、そこに生物が居るのか?までは確認出来ていません。
地球型惑星でない星もハビタブルゾーンで発見されている事実
惑星表面を岩石で覆われた星が地球型惑星なら、木星や土星のように惑星全体がガスで構成された星を木星型惑星と言います。ケプラー宇宙望遠鏡は、ハビタブルゾーン内にいくつもの木星型惑星も発見しています。
木星型惑星は、地表の存在しない惑星ですので、ハビタブルゾーン内であってもその星自体に生命が存在することは考えにくいのですが、ただ、木星型惑星が従える衛星なら生命存在の可能性もあるかも知れません。
衛星にも生命が存在するかも知れないという根拠
惑星そのものが、生命が存在しえない環境であっても、その星が持つ衛星には十分生命存在の可能性があります。その理由としては、太陽系でも木星の衛星「エウロパ」や土星の衛星「エンケラドス」など、どちらもハビタブルゾーンからは遠く離れている場所に位置する衛星ですが、現在これらの衛星には生命存在の可能性が高いと指摘されています。
つまり、太陽系外で発見されたハビタブルゾーン内にある惑星に衛星があれば、それらは全て生命探査の対象となり、もし衛星に土星の衛星「タイタン」のように大気が存在するとなれば、より一層期待も高まるというワケです。
太陽系外の惑星で衛星を発見するのは困難?
ケプラー宇宙望遠鏡をはじめ、太陽系外で惑星を探す時基準となるのは母星である恒星です。惑星を見つける場合、明るい恒星を横切る天体をその恒星の周りを公転する惑星として捉えています。
しかし、惑星を周回する衛星を捉えるのは非常に困難。
惑星自体、恒星のように光を放たないため、そこに衛星があるかどうか確かめることは難しく、太陽系内の惑星の衛星でさえ発見するのは難しいくらいですから、遠く離れた太陽系外で衛星を発見するのは現在の観測技術では無理と言ってもよいかも知れません。
衛星まで考慮すればより一層高まる地球外生命体への期待
これまで太陽系外のハビタブルゾーンで発見された惑星たち。惑星そのものは、地球と似ていても表面温度が生命生息に適さなかったり、大気が無かったりとしてある意味、生命体の期待がスルーされる場合があります。
しかし、惑星が生命生息に適さなかったといっても、今後の観測技術の進歩でそこに衛星を探し出すことが出来るかも知れません。
例えば、2009年に公開され大ヒットしたSF映画「アバター」の舞台も木星型惑星の衛星・パンドラに住む原住民が主役でした。
もちろんこれは架空の物語なので、実際の宇宙と同じとは言えないのですが、これまで発見された惑星の中にも衛星・パンドラのような星が存在することは十分考えられるのではないでしょうか。