広大な宇宙で、人類のような高度な文明を持つ知的生命体が存在する天体は地球だけなのでしょうか?
もしそうでないのなら、宇宙のどこかに地球と交信できる科学文明を持った異星人がいる可能性があるかも知れません。
科学者たちはこのような疑問と可能性を信じ、太陽系外に生命存在の可能性がある惑星探査や異星人(地球外知的生命体)捜索を真剣に行っています。

そんな中で、もたらされたビッグニュース。
それは、地球からそれほど遠くない恒星系から人工的と思えるような強い信号が観測されたとの事のようなのです。
もしかしてこれは、高度な文明を持った異星人が存在する証拠を発見したと言う事なのでしょうか?


地球外知的生命候補?強い電波信号を受信!

太陽系外に知的生命体の探査を行っているイタリアの天文研究チームがビッグニュースを発表しました。

それはロシアのゼレンチュクスカヤ電波望遠鏡が、地球からそう遠くないヘラクレス座方向の約95光年の距離にある「HD 164595」という恒星の方向から非常に強い電波を受信したとの発表でした。

「Image Credit:ゼレンチュクスカヤ電波望遠鏡(Wikipedia)」
この「HD 164595」という恒星は、私たちの太陽とほぼ同じ質量を持ち、太陽(太陽の年齢は約46歳)より少し古い約63億歳と推定される天体で、恒星のタイプだけでいうと太陽系にある地球がそうであるように、この恒星系の惑星にも生命が育まれていてもおかしくないという事になるのかも知れません。
また、95光年という距離は天文学的にはかなりの近距離です。しかも地球に届くような強い信号を発しているのが、仮に知的生命体の異星人であったとしたなら、彼らの科学文明はかなりの高水準に達しているのではないかと推測されると研究チームは期待を高めています。

ただ、現時点では「HD 164595」に発見されている惑星は1個のみで、「HD 164595b」という海王星サイズの大きな惑星で、おそらくは地球のような岩石惑星ではないものと思われます。
さらにこの惑星は、生命生存に適した位置のハビタブルゾーンには属さない事も判明していますので、生命存在の可能性は低そうです。しかし、この惑星以外にも他の惑星が存在している可能性はあります。

もし、「HD 164595」に未発見の惑星が存在しているのであれば、もしかしたらそこから信号が発信されているのでは?と想像も出来るのですが・・・
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異星人が存在するとしたらどんな異星人なのか?

95光年先の宇宙から地球まで届く信号を発信できる異星人がいるとしたら、それはどんな文明を持つ異星人なのでしょうか?
実は、旧ソ連のニコライ・カルダシェフ博士という天文学者が1964年に「カルダシェフの定義(カルダシェフ・スケール)」という、知的生命体の文明水準をタイプ別に分類し提唱しています。

その「カルダシェフの定義」によるとタイプは3つに分類され
  • 「タイプ1」:1つの惑星上で利用できる規模のエネルギーを使いこなしている文明。
  • 「タイプ2」:恒星規模のエネルギーを使いこなしている文明。
  • 「タイプ3」:銀河規模のエネルギーを使いこなしている文明。

「Image Credit:Wikipedia」
ちなみに、私たち人類は一番低い文明のタイプ1の技術水準にも達しておらず、現時点での人類の技術はタイプ0からタイプ1の間の水準だといいます。

電波受信を捉えた科学者の見解によると、95光年先の宇宙から強い信号を発し地球に届く文明を持つ知的生命体なら、それは少なくとも人類の科学文明を超越したタイプ1以上の異星人文明ではないか?
と推測できるそうです。

人類より進んだ文明を持つ異星人だったら接触するべき?

地球へ届いた強い信号の発信主が、「カルダシェフの定義」でいうところのタイプ1以上の異星人だとしたならば、人類はこの異星人にコンタクト~信号の返信をするべきなのでしょうか?

これについては、一部の宇宙生物学者や車椅子の天才と言われるイギリスの理論物理学者スティーヴン・ホーキング氏らが警鐘を鳴らしています。

「Image Credit:スティーヴン・ホーキング博士(Wikipediaより)」
例えば生物学的な見解からいうと。
もし、高度な科学文明を持つタイプ1以上の異星人なら、人類とコンタクトを結ぶことで地球に訪れる可能性もあり、そうなると地球の生物にとって免疫力を持たない危険な微生物・ウィルスなどを持ち込む可能性もあるという事です。

また、ホーキング博士は自身の論理的持論で異星人の存在を100%肯定しており、高い知能と文明を持つ異星人は、理不尽に地球を攻撃したり植民地化する恐れもあると警告しています。

つまり、もし人類以上の高度な文明を持つ異星人がいたとしたら、彼らが人類にとって友好的な生物ではない可能性も十分考えられるため、安易に接触を持たない方が良いと警鐘を鳴らしているワケです。

強い信号の正体が明らかに!

異星人が発信したかも知れない宇宙からの強い信号により、人類初の地球外知的生命体の発見か?と期待が高まったのですが、どうやらそれは幻で終わったようです。
実は、強い信号の発信源は地球からだった!というあまりにも残念な結末だったのです。

人類の文明もかなり進んでいることは誰もが承知していますが、その進んだ文明の人類は、地球では地上や人工衛星などから様々な電波を発信しています。
それが今回は何らかの原因でこれらの電波が混信し、95光年先からの信号と勘違いしてしまったとう結論に達してしまいました。

「なぁ~んだ、やっぱり!」とため息が聞こえてきそうですが、それでも科学者たちは諦めず異星人がいるという証拠を掴もうと必死で探査を続けています。
そんな努力が、いつかは実を結び、広い宇宙に人類以外の文明を見つけ、危険な接触ではなく友好的な交流が出来る仲間がつくれる日を信じたいものです。