これまでの地球の歴史の中で巨大隕石となった天体衝突は幾度も起きており、その都度、地球は危機的状況に陥っていることが研究者たちの調査で確認されています。
しかし、人類が文明を発展させた来た過去も現代も一度もそのような危機的状況は起きておらず、私たちは何の危険を感じる事もなく日々平穏に暮らしています。

ですが、本当に今後も小惑星地球衝突といった大災害は起きないと言えるのでしょうか?
今回は、この地球が危機的状況を迎えるかも知れない、天体衝突について検証してみたいと思います。

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過去に地球で起きた天体衝突:2億5,000万年前の隕石跡ウィルクスランド・クレーター

古生物学上において地球史上最大の生物大量絶滅を引き起こしたと言われるのが、約2億5,100万年前に起こったとされるペルム紀末の大絶滅で、このとき、地球上の生物の約90%が絶滅したと言われています。

この大量絶滅の原因をつくったのが未だ謎に包まれてはいますが、有力な説として小惑星が巨大隕石となって衝突したと思われる、現在の南極氷床下にあるウィルクスランド・クレーターではないかと考えられています。

「Image Credit:重力異常が見つかったウィルクスランド・クレーター(google earthより)」
実際は、そこに重力異常が発見されただけでクレーターであるとは確定はされていませんが、大きさは直径490~500キロもあり、もしこれが巨大隕石の衝突によるものであれば、衝突を引き起こした小惑星は直径50キロほどあったのではないかと推測されています。

過去に地球で起きた天体衝突:6,500万年前の隕石跡チクシュルーブ・クレーター

巨大隕石衝突で最も有名なのが、約6,700万年前に起きたとされる恐竜絶滅の原因となった地球規模の大惨事で、このとき地球に落下したのが、直径15キロほどもあったと考えられる小惑星で、これが巨大隕石となり、現在のメキシコ・ユカタン半島当たりに落下。直径約160キロほどの巨大隕石跡チクシュルーブ・クレーターを形成しています。

「Image Credit:チクシュルーブ・クレーター(google earthより)」
このときに起こった隕石の衝突は凄まじく、高さ1,500メートルもある超巨大津波を発生させ、地球上の陸地をのみ込み、マグニチュード10もある巨大地震を引き起こし火山活動も活発化。さらには衝突で巻き上がった砂塵や水蒸気が大気を覆い尽くし日光を遮断したとされており、この未曾有の大災害により、当時地球上を支配していた恐竜たちを絶滅に追い込み、地球上の生命の70%以上が死滅したと考えられています。
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過去に地球で起きた天体衝突:その他の巨大クレーター

巨大隕石の衝突跡で有名なのが前述したウィルクスランド・クレーターとチクシュルーブ・クレーターですが、地球はこれまで幾度も巨大な天体衝突を経験しています。

そんな天体衝突をいくつかご紹介しますと。
  • フレデフォート・ドーム約20億2,000万年前に起きたとされる南アフリカ共和国にある直径約190キロの世界最大クレーター。
    (※ ウィルクスランド・クレーターは直径490~500キロありますが、隕石跡と確定していないため、現時点ではフレデフォート・ドームが世界最大となります。)このとき衝突した小惑星の大きさは直径10~12キロと推定。
  • サドベリー隕石孔約18億5,000万年前に形成されたとされるカナダオンタリオ州にあるクレーター。
    生成時には直径200~250キロはあったと推定され、直径10キロほどの小惑星が衝突したと思われています。
  • アクラマン・クレーター南オーストラリア州のゴーラー山脈にある約5億8,000万年前に衝突したと思われる隕石跡。
    浸食のためその大きさは不明瞭ですが、おそらくは80~90キロほどの大きさだという事です。
  • マニクアガン・クレーターカナダ・ケベック州コート・ノール地域にある直径約100キロのクレーター。
    時代は約2億1,400万年前のモノ。現在はマニクアガン湖というダム湖になっており、地図でもそのカタチがハッキリとわかるクレーターとして有名です。

    「Image Credit:マニクアガン・クレーター(google earthより)」
  • ポピガイ・クレーターロシアのクラスノヤルスク地方にある約3,500万年前に形成されたクレーター。
    大きさは約100キロほどで、径5~8キロの小惑星が衝突したと考えられています。このときの凄まじい衝撃により、衝突地点から半径13.6キロのところに数兆カラットものダイヤモンドが生成されたという事が話題になりました。

巨大隕石衝突は過去のモノ?今後危機が起きる確率は

ここまでご紹介した巨大隕石衝突は、遠い昔の出来事ばかりで、人類が誕生し、文明が発達する過程においてこのような惨事が起きた記録はありません。
ただ、最新の科学論文によると「地球に危機をもたらす可能性のある小惑星は増加している。」という研究結果が発表がされています。

その論文によると、2億9,000万年前頃。火星と木星の間にある小惑星帯(アステロイド・ベルト)内で何らかの大規模な天体衝突が起きており、その時期以降に、地球に巨大隕石が衝突した事との関連性が高くなっている可能性があるというのです。
つまり、2億5,000万年前に起きたペルム紀末の大絶滅や6,500万年前の恐竜大絶滅も、小惑星帯での大規模衝突と関係があるかも知れないという事で、もしそれが巨大隕石衝突の原因てなっているのであれば、現在もその危険性は高いワケで、いつ恐竜絶滅のような未曾有の惨事が今の地球生命に襲って来るかもわからない不安があります。

「Image Credit:Illustration by Detlev van Ravenswaay, Astrofoto, Peter Arnold Images, Photolibrary」
しかし、研究者たちは「小惑星衝突は偶発的な事象」と述べており、それほど危険視する必要はないとしています。

巨大隕石衝突を事前に察知で危険な天体追跡観測も?

現在人類は、地球に衝突する可能性が少しでもある直径30~50メートル以上の、潜在的に危険な天体「地球近傍天体(NEO)」を追跡観測しています。
その中で、衝突すると地球全体に甚大な被害を及ぼす危険性のある天体は1,000個以上もあり、また発見されていない地球近傍天体(NEO)も多数あると見られており、現状では完全に観測が追いついていない状況のようです。
そしてさらに、もし仮に地球に衝突する小惑星が見つかったとしても、現在の人類のチカラでは対処する方法は持ち合わせていません。
つまり、巨大隕石の衝突を事前に察知する事は出来ても、衝突を防ぐことは不可能で地球を被害から守る事は出来ないワケです。
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