久々に夜空に輝く尾を引く彗星を観測出来そうな予感到来です。
その彗星の名前はリニア彗星(252P)。2016年3月下旬から4月上旬にかけて見ることが出来るそうです。

このリニア彗星は、どのように見えるのでしょうか?肉眼?それとも望遠鏡が必要なレベルなのか?
今回はこのリニア彗星(252P)の見え方、観測方法について解説してみたいと思います。

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リニア彗星とはどんな彗星なのか?

リニア彗星とは、誰が発見しどんな性質を持った彗星なのか調べたところ、:リンカーン地球近傍小惑星探査というアメリカの研究機関が運営している彗星や小惑星など地球近傍天体の発見と追跡のためのプロジェクト。
このプロジェクトにより発見されたのがリニア彗星で、これまで100個以上も発見された地球近傍天体の1つがリニア彗星(252P)です。
リニア彗星は、地球と木星の軌道を周回する短周期彗星で5年ほどで1周する周期をとっていますが、リンカーン地球近傍小惑星探査が追跡している地球近傍天体ということもあり、軌道が不安定で今後地球に最接近する恐れもある彗星でもあるようです。

リニア彗星の話題性の度合

実はこの彗星は2016年3月21日に地球に最接近していてその距離は530万キロまで近づいたそうです。
しかし、この最接近時は南半球でしか観測出来なかったため日本では話題になりませんでしたが、3月25日を過ぎた頃から地平線から顔を出し観測が可能になって来ました。
リニア彗星(252P)が話題になり出した理由はそれだけでばく、当初予想していた明るさよりも100倍も明るいという事が判明し、一気に天文ファンの間で注目されるようになり、日本でも観測チャンスが訪れて来ました。
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リニア彗星の見え方

さて、一気に話題が高まったリニア彗星(252P)ですが、いったいどのように見えるのか?
予想の100倍もの明るさと行っても5~6等級程度の明るさですので、肉眼でハッキリとまではいかなそうです。
それでも双眼鏡で観測すれば、緑色に輝く彗星を観ることが可能になります。

「Image Credit:Wikipedia」

リニア彗星の観測方法

リニア彗星の観測チャンスは日の出前です。
明け方前の街明りなどの少ない暗い場所に天体望遠鏡もしくは双眼鏡を持参し、かつ南の空が開けて見える場所へ行って観測に備えて下さい。
見上げる方向は南の空。
目印はさそり座で、リニア彗星(252P)が見えるのはさそり座のしっぽ当たり。
月明りにも邪魔されやすいですが、5等級ほどに明るいので初心者でも比較的見つけいやすいかと思います。
●参考サイト:【リニア彗星の見つけ方(Aatro Arts)】

火星と土星を同時に観測出来るチャンスも!

リニア彗星の観測と同時に同じ方角に火星と土星も出現します。
●参考サイト:【月が火星・土星・アンタレスに接近(国立天文台)】
但し、一番の見頃は月明りがあり観測しにくいかもしれませんので注意が必要です。
3月下旬から4月上旬は、リニア彗星、火星、土星が一変に見える天体観測チャンスです。
観測される方は、まだ肌寒い時期ではありますので、防寒対策をしっかりした上で早起きをして出掛けてみてはいかがでしょうか。