火星探査車キュリオシティ後継機の性能向上で生命発見に期待
アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2030年代に予定している、
火星有人探査に向け、着々と火星へ行くための準備を進めています。
そんな火星探査で有名なのが、探査機ローバー「キュリオシティ」
2012年から、火星地表で探査を続けているキュリオシティですが、
そろそろ活動限界を迎え、後継機が必要な状況になって来ているようです。
キュリオシティの探査目的と成果
火星探査ローバー「キュリオシティ」は、NASAが火星探査ミッションに投入した、マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)に装備されている探査車の愛称です。
「画像参照:pics-about-space.com」
2012年8月6日に、火星の赤道近くにある、
エリシウム平原のゲール・クレーターに無事に着陸した「キュリオシティ」。
ゲール・クレーターは、過去に火星に生命が存在したのなら、
その痕跡を発見できる可能性が高い場所として、キュリオシティは着陸しました。
以降、ゲール・クレーターの中を動き周り、サンプル採集や、
写真撮影を行い、まだ見ぬ火星の姿を次々と地球に送ってくれました。
キュリオシティが撮影した写真の中には、ちょっと奇妙な光景も写り込み、
「火星人がいる?!」などといったウワサも流れて来ましたが、
NASAは、それらについて”見間違い”と否定。
参考サイト:【火星に生命体を発見?】
結局は、火星に生命の痕跡を見つけることは出来ませんでしたが、
キュリオシティが残した成果は絶大で、今後も継続して火星探査を続投。
当初2016年まででミッション終了でしたが、
2年継続して2018年までキュリオシティのローバー・ミッションは延長されるようです。
キュリオシティの後継機とは?
キュリオシティの後継機となるのは、2020年打ち上げ予定の「Mars 2020」「Mars 2020」は打ち上げ後、2021年2月に火星に着陸。
キュリオシティのミッションを引き継ぎ、火星の生命痕跡探査を行うことになっています。
Mars2020はキュリオシティの後継機ですので、当然ながら探査性能は大幅にアップ。
探査車としての活動範囲も大きく広がり、
何より、このMars2020にはサンプルリターンの機能がついています。
サンプルリターン。
つまり、火星で採取したサンプルを、地球に持ち帰ることが出来るのです。
「画像参照:Wikipedia」
Mars2020のサンプルリターンが成功すれば、
火星の土壌はもとより、生命の痕跡も地球で詳細に分析することが出来、
今後の有人火星探査にも、おおいに貢献できることが期待されます。
火星有人探査に向け、まだまだ続く無人ミッション
「Mars 2020」のミッションは2020年からですが、それより前に、NASAは火星に向け探査機「インサイト」の打ち上げを行います。
このインサイト。もともとは2016年に打ち上げられる予定でしたが、
観測機器の不具合で、打ち上げを延期。
それが、2年後の2018年5月になり、火星に向けて旅立ちます。
インサイトの探査目的は、火星地表の調査を行うだけでなく、
史上初めてとなる、火星の地下の調査が主な目的になります。
このミッションで、火星の地下を5m掘削し、
地下に水が存在するか?を調べるほか、
地熱測定や自転軸などを調べる予定になっています。
火星有人探査の実現はいつなのか?
「Mars 2020」や「インサイト」での無人探査の他、ロシアなど各国も火星探査に多額の予算を投じ、探査を行っています。
これにより、少しずつ火星の実態調査が進み、
今後行われる有人探査に向け、準備を進めている状況です。
これにより、火星に人を送り込んでも大丈夫と判断が出た場合、
NASAは2030年代にも、本格的な有人探査を実施する予定になっています。
しかし、有人探査実現には、まだまだ課題も多く、
技術的な問題や、火星に行く過程で浴びるであろう放射線による宇宙飛行士の健康被害。
さらには、有人探査にかかる、
多額の費用をどうするのか?経済的問題も立ちふさがっています。
計画は前に進めど、実現に向けては前途多難な有人火星探査計画。
果てして、予定どおり2030年代までに実現するのでしょうか?
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タグ:キュリオシティ後継機, 火星探査車, 火星生命発見
そういえば火星のサンプルリターンってまだ行われたことはなかったんですね。
やはり惑星クラスとなると重力の強さが問題になるのでしょうかね。
それにしても写真を見る限りMars2020には特に大掛かりな装置は見当たらないですが…
いよいよ火星有人探査の時代が来るのですね。
自分は月有人探査の時はまだ生まれてないので生で見ることは出来ませんでしたが、火星有人探査は生で見ることが出来るのでしょうか