1960年代から70年代にかけて人類が到達した有人月ミッション「アポロ計画」。

このアポロ計画について、ネット等で捏造疑惑のウワサも流れていますが、その疑惑となった原因のひとつに地球と月の間にある宙域「ヴァンアレン帯」があります。

ここには、人体にとても有害で危険な濃密度の放射線帯があるとされている宙域であり、ヴァンアレン帯を通過しないと月には行けないと言うのです。

つまり、当時のアナログ技術で造られた宇宙船で月に向かった人類が、ヴァンアレン帯を無事に通過出来たのか?に疑惑の目が向けられているようなんです。




アポロ計画の疑惑とは?

1969年7月。
人類は初めて地球以外の天体に降り立ちました。それが有人月面着陸ミッション「アポロ計画」です。


「Image Credit:Wikipedia」

しかし、このミッションについて、一部の人たちから「実際には月には行っていない!?」との疑惑の目が注がれていました。

その理由はいくつかありますが、代表的なのが以下。

  • アメリカは初の人工衛星打ち上げ成功(1958年)から、わずか10年ちょっとで人間を月に送っている。これってあまりにも早過ぎるのでは?
  • 月面で撮影された写真や映像に不自然な点が多い
  • 有害な放射線の領域ヴァンアレン帯を被ばくしないで通過出来るのか?
  • アポロ計画終了以降、誰も月に行っていない
  • 当時の科学・技術水準では有人月面往復ミッションは不可能だったのでは?

といった具合に、言われてみればそうなのかも?と思えるような理由も確かにありますが、私の知る限り、この有人月ミッションは全人類が周知する事実で、偉大な業績です。

ただ、疑惑の根幹になっているのが、何故この時代(1960年代)の科学・技術水準において、宇宙空間での放射線被ばくについてどこまで認識があり、またその技術的対策がとれたのかについてです。

その疑問で代表的なのが、月に行く途中にある危険な放射線の領域ヴァン・アレン帯ではないでしょうか?

月に向かうアポロ宇宙船は、ここを無事に通過出来たのか?について検証してみたいと思います。

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ヴァン・アレン帯とは?

宇宙空間は常に有害な放射線が吹き荒れています。

そんな宇宙で放射線量が特に多いのがヴァン・アレン帯と呼ばれる宙域で、太陽から太陽風に乗ってやってきた放射線を含む粒子などが地球の磁場に捕らわれ溜まっている場所、それがヴァン・アレン帯です。


「Image Credit:Wikipedia」

このヴァン・アレン帯の存在する場所は、地球上空1,000~25,000キロと幅広く分布しています。

ヴァン・アレン帯の人体への影響は?

地球低軌道(400~600キロ)を周回する有人国際宇宙ステーション(ISS)などは、このヴァン・アレン帯の領域外ですので放射線の影響をあまり受けませんが、アポロ宇宙船は、ヴァン・アレン帯を通過しないと月には行けません。

果たして、無事にこの危険な領域を抜けることができたのでしょうか?

ヴァン・アレン帯は人体に危険な放射線の溜まっている場所ですが、その放射線量は20ミリシーベルト前後だとされていて、これ自体は危険な量ですが、当時のアポロ宇宙船も放射線防御対策が施されていてかなり軽減されていました。

「Copyright ©:JAXA宇宙航空研究開発機構 All rights reserved.」

また、放射線は長い時間浴びることで被爆しますが、アポロ宇宙船がヴァン・アレン帯を通過する時間は数時間程度で、特にそれほど影響が出るほどではなかったと言います。

ですが、さらに危険なのは航行中に太陽フレアが起こった時にどうなるのか?


「Image Credit:NASA」

この時は放射線量も莫大に増加しますので、そのような事態になった場合は船壁の厚い場所に避難する対策も取られていたそうです。

ちなみに参考までに、我々が地上で生活するにおいて、太陽から浴びる放射線量は1年間で2.4ミリシーベルトだと言われています。


今後の有人月・火星ミッションの放射線防御対策の課題

宇宙空間の航行の際、ヴァン・アレン帯通過はそれほど問題なく克服出来るレベルですが、今後さらに遠くの宇宙を人類が目指す場合は、ヴァン・アレン帯以上の放射線を長期間浴びる事になります。

月面にも大量の放射線が降り注いでいますし、火星に航行する場合も片道半年間以上も強力な放射線の中で過ごす事になります。

このときにおける人体への影響も考慮した対策が必要ですし、宇宙飛行士たちがどれだけの被爆をするか未だ未知数なところがあります。

人類が火星探査に出発する予定は2030年代。


「Image Credit:NASA」

このときまでに放射線防御対策は万全だと思いますが、宇宙飛行士たちの安全が保たれていることを信じたいモノです。