人類がはじめて太陽系の外に惑星を発見したのは1992年。つい最近の事です。
それ以降、人類は本格的に太陽系外惑星探査に乗り出し、現在では数千個もの惑星が太陽系の外に発見されています。

しかし、光の速さでも何年もかかる、あまりにも遠い場所にある惑星を発見してもそこに生命が存在しているか?まではとても確認が出来ないのが現状です。
つまり、今の段階では、遥か遠い惑星に生命がいることを想像し思いを馳せるしか出来ません。
そんな中、発見された太陽系外惑星に生命が存在するかどうか?を分析する方法が見つかったとのニュースが飛び込んで来ました。
それはいったい、どんな方法なのでしょうか?

はじめて発見された太陽系外惑星

人類がはじめて太陽系外に惑星を発見し、それが太陽系外惑星として正式に承認されたのが1992年でした。
ポーランドの天文学者がアレシボ天文台の電波望遠鏡を使用し、太陽系から約980光年離れた場所にあるパルサーを観測していたところ、このパルサーの周りを公転する星を2個発見しました。これが人類初の太陽系外惑星発見例だと言われています。

「Image Credit:パルサーを公転する惑星の想像図(Wikipediaより)」
パルサーとは、強力なX線や可視光線、および電波などを発する天体のことで、大質量恒星が超新星爆発を起こした後、星の中心部に残った中性子で出来た天体・中性子星だと言われています。
なお、人類がはじめて発見したこの惑星ですが、主星(太陽)が超新星爆発の残骸であるパルサーを公転する惑星であるため、この惑星に生命が存在する事は常識的には考えられないとされています。
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太陽系外惑星発見に大きく貢献する宇宙望遠鏡

本格的な太陽系外惑星探査に乗り出した人類ですが、2009年には太陽系外惑星探査目的とするケプラー宇宙望遠鏡を打ち上げ運用開始しています。

「Image Credit:ケプラー宇宙望遠鏡(Wikipediaより)」
ケプラー宇宙望遠鏡は、約9年半の運用期間で530,506個の恒星を観測し2,662個の惑星を検出していますが、その中で生命存在が期待できそうな地球に似た岩石惑星はわずか数十個に過ぎません。

さらなる系外惑星発見に期待!巨額を投じて造られた最新鋭の宇宙望遠鏡

ケプラー宇宙望遠鏡は太陽系外惑星発見に大きく貢献してくれましたが、機械的なトラブルによりこの望遠鏡の視野は狭くなってしまい、はくちょう座の一部(最長で3,000光年)の方向を向いてしか観測が行えなくなってしまいました。
それでも2,000個以上の惑星を発見出来たということは、宇宙にはいかに惑星が多く存在するかを物語っているのではないでしょうか?

そんなケプラー宇宙望遠鏡に代わって、2021年12月に新たに打ち上げられたのがジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で、ケプラー宇宙望遠鏡だけでなく、老朽化が進むハッブル宇宙望遠鏡の後継機としても開発されて来ました。
JWSTは、太陽系外惑星探査だけでなく広範囲に渡る宇宙の謎にも観測の目を向ける目的で建造されており、オールマイティな次世代型宇宙望遠鏡として期待されています。

なお、JWSTはハッブル宇宙望遠鏡のように地球の衛星軌道上に投入されるのではなく、地球から150万キロ離れた太陽-地球系のラグランジュ点を周回するハロー軌道に投入されており、ハロー軌道は、地球からの電波障害や太陽光の影響を受けにくく、より鮮明に深宇宙が観測出来るベストポジションだとされています。

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発見された系外惑星に生命存在を確認する方法とは?

太陽系外惑星を発見した場合、そこに生命がいる可能性があるか?どうかはおおまかに以下の方法で推測します。
  • 母天体が、太陽に似たスペクトル型を持つ恒星かどうか?
    (太陽のスペクトル型はG型)
  • 地球と同じ岩石惑星であるかどうか?
  • 母天体と惑星の距離関係が、生命居住可能領域(ハビタブルゾーン)に位置するかどうか?
ただこれは、ケプラー宇宙望遠鏡が故障し一方向しか観測出来なくなる前の基準で、限られた領域でしか観測出来なくなったケプラー宇宙望遠鏡は、太陽に似たスペクトル型を持つ恒星だけでなく、宇宙に多く存在するとされる、太陽よりも小型で暗く表面温度の低い赤色矮星にも観測の目を向ける事を余儀なくされてしまいます。しかし、これが功を奏し、赤色矮星に多くの惑星を発見する事になるのでした。
ケプラー宇宙望遠鏡によってもたらされた多くの系外惑星発見ですが、もちろんこれだけではその惑星に生命がいるかどうかは判別できませんが、イギリスの天文研究チームが、観測データからわずか数秒でその星に生命がいるかどうかを判別できるAIを開発した事で大きな飛躍が期待されるようになっており、そのAIの名前は「RobERt」(ロバート)。

「RobERt」は、その惑星から反射される光によって大気成分を分析し、生命が存在し得る波長を持つ惑星を瞬時に選別することが出来るらしいのです。
現在発見されている系外惑星もそうですが、今後ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の活躍などでさらに多くの系外惑星の発見が期待されます。

「Image Credit:主な太陽系外惑星の想像図(Wikiwandより)」
「RobERt」が持つ能力は、その惑星に生命がいると断言できるモノではありませんが、これにより調査対象の惑星を絞り込むことが出来る。そうすることでより詳細なデータを分析し、生命発見に近づける大きな判断材料になり得ることになります。
今後、「RobERt」の活躍よって地球に似た大気成分を持つ惑星が見つかった場合、将来人類が移住出来る星の選定、さらには、人類と同じような文明を持つ知的生命体とコンタクトを持てる日が来るかも知れません。