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新発見彗星の起源は太陽系外から飛来した恒星間天体の可能性

2019年8月30日。

ウクライナに住むアマチュア天文学者が、
奇妙な軌道を持つ彗星を発見した事が話題に。

それは、太陽系内にある彗星とは明らかに違い、
その動きから、もしかしたら太陽系外から飛来した恒星間天体ではないか?と注目を浴びています。

もしこの彗星が恒星間天体であれば史上2例目になります。

今回は、この彗星含めた恒星間天体について調べてみました。

新発見の彗星は何故、太陽系外から飛来したと言われるのか?

アマチュア天文学者が発見し「ボリゾフ彗星(C/2019 Q4)」と名付けられた天体。

その速度は、太陽の重力に捕まらないほどの高速。

しかも進行方向が異常で、その軌道(双曲線軌道)から2017年に発見された史上初の恒星間天体に認定された「オウムアムア」に続く2例目となる天体の可能性が高いとされています。

ちなみにボリゾフ彗星の軌道を計算してみるとこんな感じだそうです。↓↓


「画像参照:Wikipedia」

この彗星は銀河面に非常に近いカシオペヤ座方向から飛来してきており、
その速度は時速15万キロにも及ぶ高速。

近日点は2019年12月上旬に火星軌道の外側を通過し、
太陽重力の影響をあっさり交わして、
そのまま太陽系を離脱していくと考えられています。

つまり、この軌道と速度こそが太陽系外から飛来した恒星間天体だと言われる理由で、以下の撮影に成功したボンヤリとガスで覆われた姿から見て、彗星と思われる組成を持った天体だとして「ボリゾフ彗星」と名付けられたとの事です。


「画像参照:撮影に成功したボリゾフ彗星(Gemini Observatory/NSF/AURA)」

ちなみに一部ネットニュースでは「(ボリゾフ彗星が)地球に接近!」と、
危機を煽るような記事が掲載されているようですが、
まったくその事実などなく、地球最接近時の距離は2億9,000万キロほど。

大きさもそれほど大きくはなく数キロ程度ですので、
肉眼でその姿を捉える事は出来ません。

但し、望遠鏡で観測すれば彗星の性質を持っている事から、
近日点通過時には長く尾を引く姿が見られるかも知れません。

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恒星間天体の起源がわかるかも?

今回発見された恒星間天体と思われる「ボリゾフ彗星」。

この天体が彗星の性質を持っている事から、太陽に接近する事で放出されるガスや塵を詳しく観測すれば、その組成と起源を知る事が出来るかも知れないと期待が寄せられています。

また、発見されたのが太陽に接近する前と早かったため、データ収集する時間も長く取れ、さらに大きく見えるため観測もしやすいとい最適な条件があり、多くの研究機関がボリゾフ彗星にターゲットを絞っているようです。

「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

ちなみに、この太陽系外から飛来したボリゾフ彗星の観測期間は約1年もあるとの事です。

史上初の恒星間天体「オウムアムア」との違い

2017年に発見された史上初の恒星間天体「オウムアムア」。


「画像参照:オウムアムアの想像図(ILLUSTRATION BY EUROPEAN SOUTHERN OBSERVATORY/M. KORNMESSER)」

史上初という事もあり大きくメディアで取り上げられ、
更にはネット上でも様々な憶測が流れ、
ついには、某国営放送までもが「オウムアムアは異星人の宇宙船」説を唱えるほど。

異星人の宇宙船説にはいくつか根拠があるようで、
最も大きな理由は、小惑星にしては珍しい細長い葉巻型をした形状だった事に加え、何故か太陽の引力を振り切った後に速度が上がったため、「この天体は人工物だ!」との説が一気に広がってしまいましたが、結論としては「オウムアムアが人工物だとは断定できない。」という事であり、太陽に接近して熱を帯びたせいでガスが噴出し、それによって加速されたとの説の方が有力となっています。

いづれにせよ、オウムアムアは人類が観測出来ない距離まで遠ざかっており、二度と戻って来る事はなく謎が解明される事はないでしょう。

また、オウムアムアの観測が難しかった理由は、発見された自転で地球から離れていく途中だった事と、大きさが900メートルほど小さかった事もあり詳しい分析が出来ませんでしたが、今回のボリゾフ彗星の大きさは数キロあり地球に接近する前に発見。

そして前記したようにガスや塵を放出する事でデータ収集がしやすい事にあります。

ただボリゾフ彗星が太陽系の彗星と同じような性質を持っていれば、
これまで観測された彗星と同じ結果が出る可能性もあり、
一部の専門家の間ではそれほど特質すべき結果は得られないとの声もあります。


「画像参照:百武彗星(Wikipediaより)」

ボリゾフ彗星は望遠鏡で見える?

2019年12月上旬に近日点を通過すると見られる史上2番目の恒星間天体「ボリゾフ彗星」。

地球最接近時の距離は3億キロ以下ですが、
残念ながら、私たち一般人が生でその姿を見る事は難しいようです。

しかし、アマチュア天文家たちの間では観測の期待は高いようで、
しっかりした観測技術と市販の中型望遠鏡であれば十分観測は可能だそうです。



恒星間天体は意外と多く飛来してるかも?

太陽系の外から飛来したと思われる恒星間天体の発見は最近になってからの事で、公式には2017年のオウムアムアと2019年のボリゾフ彗星のみ。

しかし、多くの専門家たちは「恒星間天体はもっと多く飛来している。」
と考えており、単に発見できていないだけだとしています。

そもそもオウムアムアをはじめ、太陽系にやって来る天体は非常に小さなモノ。

太陽系の中には小惑星や彗星はそれこそ星の数ほど存在し、
どれが太陽系外の天体か?そうでないかは見分けがつくにくいのが現実で、軌道が判明してはじめて判別できます。

事実、最近の例として地球に落下して来た隕石が太陽系外から飛来したのでは?
という可能性のある痕跡が見つかっています。

それは2014年1月8日午後5時頃にパプアニューギニアのマヌス島近くで観測された火球が、通常モノとは違う極めて速い速度だったという事。


「画像参照:火球(Wikipediaより)」

このとき観測された火球の速度は毎秒約60キロというあり得ないほどの超高速で、疑問に思った専門家が軌道を計算したところ、その軌道は太陽内の天体との結びつきが見つからなかったとの事です。

これは仮説ではありますが、速度からすると少なくとも太陽系の深部から飛来した天体ではないか?との見解がある一方で、確信を持って恒星間天体からやってきたと結論づけるのは妥当との見解もあります。

残念ながら地球に落下したこの天体はあまりにも高速だったためか?完全に燃え尽きており、その起源を調べる術はもうありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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