以前、ニュースでも大きく報じられましたが、私たちの太陽系に新たな惑星が存在するかも知れないという話題。
つまり、太陽系第9惑星が存在するのでは?しかも、かなりの確率で証拠も見つかり確信が持てると言う事のようです。
でも「第9番惑星の存在の可能性」というのはどういう事なのでしょうか?
発見されてもいないのに、何故ニュースになって話題になるの?理由は?こんなことを疑問に思うかも知れません。

そこでここでは、何故太陽系第9番目の惑星が存在すると言いきれるのか?またその気になる惑星とはどんな星なのか?などについて調べてみました。

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学校の理科の時間で習った太陽系の惑星の配列。
これを昔は、すい(水星)・きん(金星)・ち(地球)・か(火星)・もく(木星)・ど(土星)・てん(天王星)・かい(海王星):めい(冥王星)と9つの惑星で教わったものです。
しかし、2006年に行われた国際天文学連合 (IAU) 総会で冥王星が太陽系の惑星から除外され準惑星に。それ以降、太陽系には8つしか惑星が存在しないことになっていました。
ところが、2016年1月に海王星の外側の軌道を周る謎の惑星が存在する可能性が高いと発表されたのです。
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9番目の未知の惑星とは?

今回、その存在が高いとされる9番目の惑星は、これまで9番目の惑星だった月より小さい冥王星とは違い、かなり大きな惑星ではないか?と推測され、それは質量が地球の約10倍もあり、大きさも地球の半径の約3倍もあると考えられています。
ただ、まだ発見には至っていないため、その星がどのようなタイプの星なのかは不明です。
地球と同じような岩石型惑星であれば「スーパーアース」的な星なのか?また、星の主な構成が氷やガスであれば、海王星より少し小さい天王星型惑星ということになります。

「Image Credit:Wikipedia」

9番目の惑星はどこにあるのか?

現在の観測技術は飛躍的に進歩し、既に太陽系外にも数々の惑星を発見出来ている時代ですが、にも関わらず、何故、太陽系内に新たな惑星を発見出来ていないのか?その大きな理由は、太陽系外縁部の惑星の観測となると、恒星のような明るい星の目印もなく暗くてわかりづらいという事があり、それに加え、今回存在が期待される太陽系9番目の惑星は、地球からとてつもなく遠いということも発見されていない理由になります。
発表によると、その星の近日点(太陽に最も近づいた時)でも200~300天文単位(300億キロ~450億キロ)の距離で、公転軌道が超楕円軌道をとっていると思われるその星は、遠日点(太陽から最も離れた地点)600~1,200天文単位(900~1,800億キロ)も離れていて、太陽を1周する公転周期は1万年~2万年もかかると推測されるとの事です。

「Copyright ©:caltech All rights reserved.」

9番目の惑星の存在が確信が持てる理由

気になるのは、まだ発見もされていないのに、何故太陽系9番目の惑星の存在に確信が持てるのか?という事です。
その理由を調べたところ、外縁部にあるエッジワース・カイパーベルト内の小惑星が、かなり片寄った軌道を周っているということがわかったそうなんです。

「Image Credit:Caltech/R. Hurt(IPAC);[Diagram created using WorldWide Telescope.」
この小天体の片寄った公転軌道は何を意味するか?それは、これらの天体の軌道を変化させるだけの大きな重力が作用していることであり、この片寄りの反対側に、その重力源となる巨大な天体が存在すると確信が持てるということらしいのです。

9番目の惑星の発見はいつ?

太陽系第9番惑星と思われる天体。片寄った軌道を取る小惑星の軌道から計算すると、ある程度9番惑星の軌道は予測出来るらしいですが、恒星のように熱源を持たない惑星の探査は非常に困難で、まさに星の数ほど天体の中から探し出すのはかなりの時間を要するとされています。
ちなみに、9番惑星存在の期待が俄然高まったことで、ハワイにある日本のすばる望遠鏡でもその探査を始めるとの事です。
惑星はまだ発見されていないので、当然ながら名前はなく「Planet Nine」としか表記がありません。
果たして、この9番目の惑星は見つかるのでしょうか?
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