2022年11月。ついに世界人口が80億人を突破し、その後も増加を続け年間で約1億人ずつ増え続けており、単純に考えると、20年後には地球に住む人類の数が100億人を超えてしまうという計算になってしまいます。
今後も人類の人口が増え続け本当に100億人に到達してしまった時、そして更にそれからも世界人口が増え続けてしまった場合、いったい地球環境はどうなってしまうのでしょうか?
この事について世界の経済発展の成功だという人もいれば、環境的に危機的な状況だと警鐘を鳴らす人もいて人によって考え方も様々です。
ですがここで気になるのは、後者である地球環境の危機について今後の展望を予想してみたいと思います。
産業革命以降、爆発的に増加する世界人口
世界の人口は18世紀前半まではほぼ横ばいで、その数は10億人にも満たなかったとされていましたが、18世紀半ばに石炭によるエネルギー活用で起こった、技術向上、社会構造の変革。いわゆる「産業革命」以降、人々の生活レベルが向上した事で、人口が爆発的に増加の一途を続けて来ています。「Image Credit:1830年の英国リバプール・アンド・マンチェスター鉄道の開通式(Wikipediaより)」
ちなみに、産業革命が始まった1850年頃の推定世界人口は約12億人。
その100年後の1950年には25億人。
更にそこからは爆発的に増加し20世紀末の1999年には60億人を突破。
そして2022年11月に80億人を超える人口を地球は抱える事になってしまっています。
世界の人口は、この200年余りで5倍以上も増加してしまっている事になるのですが、この状況について歓迎する人もいれば、逆に危機感を訴える人もいます。
世界人口が爆発的に増えた要因
世界人口は80億人を超え、このまま増え続けば2050年代には100億人を突破すると予想されています。産業革命による経済や医療等の発展で、人々の生活が向上していった事はわかりますが、それでも何故、ここまで爆発的に人口が増えて行ったのでしょうか?
世界人口が80億人を突破した背景として指摘されている事は、産業革命以降による医療技術の進歩で、それまで不治の病だとされた病気や疾患が治療出来るようになり、その結果として平均寿命が延びるようになった事や、アジアやアフリカ各国等の発展途上国での医療や公衆衛生が改善された事も要因のひとつであると考えられています。
世界人口増加を歓迎する理由
世界人口増加に拍車をかけているのは発展途上国だとされ、一方で日本を含む先進国は人口減少の一途を辿っており、このままでは経済に大きなマイナス影響を与えてしまう事が懸念されています。【人口の多い国ランキング・ベスト10(2021年調査 出典:総務省統計局)】
順位 | 国名 | 推計人口 |
---|---|---|
1 | 中国 | 1,425,893,000 |
2 | インド | 1,407,564,000 |
3 | アメリカ | 336,998,000 |
4 | インドネシア | 273,753,000 |
5 | パキスタン | 231,402,000 |
6 | ブラジル | 214,326,000 |
7 | ナイジェリア | 213,401,000 |
8 | バングラデシュ | 169,356,000 |
9 | ロシア | 145,103,000 |
10 | メキシコ | 126,705,000 |
統計表のランキングでもわかるかと思いますが、人口が多い国の大半は東南アジアやアフリカの国が占めていて、今後の展望として、人口減少の先進国から人口増加の発展途上国への労働力を移行する事で、世界規模での経済成長が見込まれるのではないか?と、人口増加を歓迎する声も挙がっているようなのです。
人口増加で今後の地球環境に待ち受ける深刻な事態
確かに経済面では人口増加は歓迎する部分もありますが、地球環境の今後を考えると手放しに喜ぶ事は出来ず、むしろ地球にとってはかなり危険な事態になる可能性がある事が懸念されます。「Image Credit:iStock」
環境破壊が進んでしまう
世界人口が増えると地球規模での環境破壊が進んでしまう可能性がある事。つまり、人間が生きるために必要な食糧・エネルギーの消費が、限りある地球資源を破壊してしまう事への危機感。また、人の生活が豊かになればなるほど二酸化炭素の排出も増え、増える人口に対応するため環境破壊も進んで行ってしまう危険性も含んでおり、事実、近年叫ばれている「地球温暖化問題」も人間の生活から出される温室効果ガスが大きな原因をつくり出しており、それも最近ではより悪化した事を例える「地球沸騰化」とま言われるような危機感が増す状態になっています。
深刻な食糧問題
人口が増えればそれだけ食糧を確保する必要が出て来ます。しかし、80億人を超える人の毎日のお腹を満たすだけの食糧確保は、地球にある限りある食糧資源だけで賄うのは並み大抵の事ではありません。また、近年の地球温暖化が原因とされる異常気象も食料不足を招く要因となり、食糧物価の高騰にも拍車がかかってしまい、経済や健康等にも障害となり、最終的には飢餓人口が増えるだけでなく、地球環境破壊にも深刻な影響が出てしまう事が考えられるのです。
人口増加はどこまで続くのか?
総合的にみても世界人口の増加は、決して地球環境には良い効果があるとは言えず、やはり悪い影響を及ぼす危険が高いように思われます。「Image Credit:iStock」
そんな危機を及ぼす?世界人口の増加はこのまま続いていくのでしょうか?
この事について国連による最新の予測では、人口増加は2080年代頃にピークを迎え、しばらくは横ばい状態となりその後は減少に転じると予測されています。
では何故、国連はこのような予測を立てているのでしょう?
それについて解説している動画がありますので、参考までにご覧になって下さい。
人口が減少する要因は、経済や出生率の低下等さまざまな事が考えられるでしょうが、これ以上人口が増え続けると地球自体が抱えきれない状態に陥って来るのは当然だと言えるでしょう。
そうなると人類は地球から出て行く必要もあるかも知れませんし、今後の宇宙開発は人が宇宙に住めるよう発展していく可能性もあり、あのイーロン・マスク氏も真剣に火星を含めた宇宙移民計画構想を進めているそうです。
”宇宙移民”と聞くと、荒唐無稽なSFの世界のような話に聞こえますが、もしかしたらそう遠くない将来に実現する可能性があり、そうなれば、地球と宇宙に人口を分散する事で、地球環境の改善も進む可能性があるかも知れません。。
「Image Credit:宇宙に浮かぶ人工の島・スペースコロニー構想(Wikipediaより)」
事実、このような↑↑スペースコロニーも、理論上ではありますが技術的に建造可能だそうです。
ただ、実際にスペースコロニーに住むとなった場合、どれくらいの人が住むでしょうか?正直、こんなところに住むとなった場合、怖いような気もして躊躇してしまうかも?!