南米ペルーにある世界遺産で、多くの人が一度は訪れてみたいと願う天空の遺跡「マチュピチュ
そんなマチュピチュに「これから行って見たい!」と思っている方。ただ、この空中都市の遺跡を見に行くだけではなく「どんな謎があって魅力は何なのか?」といった事をある程度知ってからの方が、より見どころがわかり観光の楽しみにもなるでしょう。
ここでは、古代インカ帝国の人々がいかに天文学に精通し、マチュピチュが天体観測の都市であった可能性について、遺跡の紹介と共に解説してみたいと思います。

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マチュピチュってどんなとこなの?

古代インカ帝国の遺跡で世界遺産(文化遺産)にも登録されている世界的にも有名な観光名所「マチュピチュ」。
マチュピチュは、南米ペルーにあるアンデス山脈の高山斜面(標高2,400m付近)に造られた空中都市で、15~16世紀に栄えたインカ帝国によって造られたモノだとされています。
山肌を削って造られたマチュピチュの総面積は約5平方キロメートルで、それほど広い面積ではなく当時の人口も700~800人程で、段々畑のような斜面に石造りの建物が並び、また周りの山々との景色に溶け込み幻想的な雰囲気を醸し出しています。

「Image Credit:iStock」
マチュピチュは良く古代インカ帝国の遺跡と紹介されていますが、実はそれほど古い遺跡ではなく厳密に言えば”中世”であり、日本でいうところの室町時代に相当し姫路城もこの頃に建てられています。

では何故、それほど古くはない?マチュピチュに古代感があるのでしょうか?
その原因の一つが、インカ帝国が滅んでから約400年間発見されなかった事にあります。
マチュピチュは1911年、アメリカの探検家ハイラム・ビンガム3世によって偶然発見され、場所も人里離れたアンデス山脈の山中であった事も要因になっており、より古代的なロマンチック感が漂っているのかも知れません。
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とここで、マチュピチュについて少し誤解を持っている人がいるかも知れませんので、マイナスイメージになってしまいますが2点ほど知っておいてほしい事実をご紹介します。

標高の高い場所にある天空の空中都市ではない?

マチュピチュは山奥の高山にあり、山を登った先にある空中都市ってイメージを持っている人が多いか?と思います。
ですが、前記もしましたがマチュピチュの標高は約2,400mです。殆どが平地で暮らす私たち日本人からすれば相当標高の高い場所にあるのは間違いないのですが、実は人口が約30万人いるクスコの街(標高約3,400m)よりマチュピチュの方が1,000メートルも低い場所にあるのです。
つまり、観光でマチュピチュに行くには一旦クスコを経由してから行きますので、実際は山を登るのではなく下るのが正しい言い方になると思います。

インカ帝国の失われた幻の都市ではなかった

「インカ帝国の失われた都市」とも紹介があるマチュピチュですが、しかし、発見された当時のマチュピチュは無人の遺跡ではなく、3家族と少ない人数ではありましたがまだ人が暮らしていたと言います。


「Copyright ©:National Geographic All rights reserved.」
だとしてもマチュピチュが謎の多い都市遺跡である事は間違いなく、この街が何故存在していたのか?はまだハッキリとはわかっていません。

マチュピチュはインカ帝国の天文観測施設だった?

人目を避けるように、険しい山中に存在する都市・マチュピチュについて単純に疑問に思うのが、そもそも何故こんなところに何のために造られたのか?という事ではないでしょうか。

ですが、この謎解明については、マチュピチュを造ったインカ文明が文字を持っていなかったため、遺跡にまつわる痕跡となるモノが見つからず、残念ながら現時点ではマチュピチュについての起源はわかっていません。
しかし、いくつかの説があり、マチュピチュには王様の別荘がありそこを守る住人たちの街だったという説や、何かの儀式に使われていた聖地ではないか?との説。
そして有力な説として浮上しているのが天体観測所ではないか?という事です。
何故、マチュピチュが天体観測施設ではないか?の説が浮上したのかについては、インティマチャイとその近くにある区画に天体観測に使われたと見られる遺跡が調査された事にあります。

その代表的な遺跡を2つご紹介すると、まずは「天体観測の石」と呼ばれる直径60センチの石臼のような石が二つ並んだ遺跡。

「Image Credit:www.lithos-graphics.com」
天体観測の石は、ここに水を張って星空を映し出し月や星の軌道を観測していたという事が最近の調査研究で判明したとの事です。

そしてマチュピチュで最も有名な遺跡の一つとして知られている「太陽の神殿」。

「Image Credit:Peru-174 via photopin (license)」
太陽の神殿は、石組みで曲線を表すという高い技術を用いて造られており、太陽信仰を司っていたインカ帝国の象徴的な遺跡でもあると考えられています。
この太陽の神殿には東側と南側に2つの窓があり、東の窓は冬至の朝、南の窓は夏至の朝に太陽光が正確に差し込むという、暦に関する建築物だった可能性があると考えられています。

神秘の空中都市マチュピチュへの行き方とは?

マチュピチュは南米ペルーの観光地としても有名で、毎年多くの観光客で賑わいを見せています。
ただ場所が日本の裏側に位置する南米なため、観光で行くのはちょっと遠いのが難点。
そのため日本からの直行便はなく、まずはアメリカのダラスに飛んでそこからペルーの首都・リマへ。さらにクスコへ移動し、そこからマチュピチュへは鉄道やバスで移動し遺跡入り口のマチュピチュ村へ入るといったルートの一例のようです。
ですが、まだマチュピチュまでは距離があり、そこからまたバスに30分ほど揺られてやっと目的地に到着するという行程で、所要時間にして約30時間という長旅になります。

「Image Credit:HIS
また、費用はツアーで行くと50万円前後で、長旅にしては妥当な金額ではないでしょうか?
なお、観光のベストシーズンですが、乾季を迎える5月〜9月頃が良いとの事です。
但し、注意が必要なのは旅の滞在地であるクスコ到着以降は、そこが高地である事を忘れてはいけない事。空気濃度が薄いので高山病にかかる危険性もありますし、冷え込みもあり薄手の格好は避けた方が良いでしょう。
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