JAXA(宇宙航空研究開発機構)が一般に向けアルバイトとして募集した、閉鎖環境での宇宙飛行士ストレス実験に応募者が殺到する事態に。
ちなみに、この閉鎖環境ストレス実験は人気漫画「宇宙兄弟」にも登場し、ある意味どんな実験なのかが広く知られることになっために、宇宙兄弟の影響力で応募が殺到したのでは、ともウワサになっているとか?!
そんな事もあってか、この実験には8名の定員だったのに対し、2000人以上の応募があったとかでJAXAも慌てて募集を締め切ったそうです。
果たして何故、このアルバイトが人気になったのか?その理由について調べてみました。
宇宙兄弟にも登場した閉鎖環境ストレス実験とは?
人気漫画「宇宙兄弟」にも登場する閉鎖環境ストレス実験は、JAXAの宇宙飛行士最終選抜試験の実地試験で登場し、2次試験を合格した最終候補生達が、極秘施設と称する閉鎖環境施設に2週間閉じ込められ、数々のテストを行いながら生活するというモノ。これは極秘施設ではなくJAXAが実際に所有する閉鎖環境訓練設備で、閉鎖環境であるISS(国際宇宙ステーション)や、今後建設されるであろう月面基地などに人間が長期間滞在したと想定して、どのようなストレスが生じるかを実験する施設です。
「宇宙兄弟」ではこの中に5人の最終候補生が入れられ2週間一歩も外に出ずに、トイレと入浴以外は全て管制室にいる試験官たちに監視カメラで24時間行動を監視されていました。
「Image Credit:漫画「宇宙兄弟」より」
実際に行われる閉鎖環境ストレス実験とは?
JAXAが募集した実際に行われる閉鎖環境ストレス実験は宇宙兄弟のそれとほとんど変わりません。宇宙兄弟では女性の宇宙飛行士最終候補生も実験(試験)に参加していましたが、実際の実験には20~55歳の健康な男性のみが参加出来、食事は全て宇宙食(宇宙兄弟では宇宙食以外に普通の食糧も用意されていた。)を食べ、実際の宇宙飛行士たちが行う実験や施設内の作業を行い、宇宙の閉鎖環境で人体にどんな影響が出るかを調査します。
ちなみに、この実験は1回だけでなく計4回行う予定だとか。
閉鎖環境ストレス実験に応募が殺到した理由
この実験アルバイトはたった2週間の短期アルバイトです。しかも筑波にあるJAXAにわざわざ出向かないと行けない。にも関わらず、8人の定員に対し日本中から2,000人もの応募があったのは何故か?その理由はいくつか考えられます。
- 2週間で38万円貰える高額アルバイト
- 宇宙飛行士に憧れ、気分だけでも味わってみたい
- 2週間施設内で生活するだけの楽なアルバイト
- JAXAに行ってみたい
この実験に参加したからと言って「宇宙兄弟」みたいに宇宙飛行士になれるワケではありませんが、筑波までの交通費を差し引いても十分アルバイト代は稼げますし、何より宇宙飛行士の気分が味わえるということもあって応募者が殺到したのではないでしょうか?
それにしても、2週間以上自由な時間を取れる男達がこれだけいたという事には少し驚きです。