21世紀は、人類の本格的な宇宙時代到来というべきことなのでしょうか?
これまで莫大な費用のかかる宇宙開発事業には民間企業は参入して来なかったのですが、近年世界の民間会社が宇宙事業推進へ乗り出しています。
そんな中、日本でも時代の寵児と言われた、あのホリエモンこと堀江貴文氏がスポンサーになり会社を設立。その会社が自力で宇宙ロケットを作り、本気で宇宙事業に取り組もうとしています。

果たして堀江氏が取り組む宇宙事業とは?そして莫大なお金がかかる宇宙進出に民間会社が何故参入するのか?その理由や事情について調べてみました。

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堀江氏らが取り組む宇宙プロジェクト

堀江氏がスポンサーになって設立されたSNS株式会社は、北海道を拠点に液体燃料ロケット開発を行う会社で2003年に設立されています。
つまり、堀江氏は10年以上前から民間の宇宙事業参入に注目していたことになるワケで、当時の彼はライブドアの社長で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活動していた頃で、この頃にこの会社も設立されたことになります。
SNSは、安価で人工衛星を地球周回軌道に投入出来るロケットの実用化を目指し2005年からロケットの開発がスタート。
エタノールと液体酸素混合で燃焼する液体燃料ロケットエンジンを独自開発し、実際に打ち上げテストを繰り返して来ました。

「Copyright ©:堀江貴文 ホリエモン All rights reserved.」
そしてついに宇宙空間の高度100キロに到達可能なロケットの開発に成功し、2016年夏に地球周回軌道投入を目標に北海道からロケットを打ち上げると言います。
堀江氏らが取り組む宇宙事業で使用するロケットはとにかく小型で低コストが売り。日本が世界に誇っても良い純国産ロケット「H-2A」は全重量が290トンで全長が約50メートル。打ち上げ費用も約100億円かかると言われています。
最近ではそのコストを抑えるため新型ロケットを開発。それが「イプシロン」という機体で、H-2Aロケットの半分以下の費用約40億円程度まで削減出来るようになっています。
しかし、堀江氏らが開発しているロケットはそれよりも低コストで小型。全備重量約35トン。小型の機体のため運搬量はかなり制限されますが、イプシロンよりもさらに低い価格の数億円で打ち上げることが出来るそうです。
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民間が宇宙事情に参入するメリット

宇宙開発が盛んだったNASAのアポロ時代やスペースシャトル時代(1960年代~1990年代)
この頃に比べたら、莫大に費用がかかかる宇宙事業はかなりのペースダウンが否めません。世界的にも宇宙開発事業は縮小傾向にあることが残念です。
宇宙開発事業と言っても、選ばれた人物が宇宙で科学実験を行ったり、月や火星を目指すことだけではありません。
まだ未開拓の宇宙には商用目的でもかなりの可能性が眠っています。
例えば、一般人を宇宙に連れて行く宇宙旅行や、無重力下での工業、医療分野などの製品開発。
また、民間で通信・放送衛星を打ち上げ提供するデータ通信ビジネス。さらには、太陽光エネルギー確保や月に眠る膨大な鉱物資源を開拓する目的などもあります。
他にも様々なビジネスチャンスやアイデアが宇宙には眠っており、それはまだ手つかずなのがの現状です。
これらのビジネスモデルを確立させるために、堀江氏らはロケット開発にチカラを入れているとの事です。

民間が宇宙事情に取り組む難しさ

宇宙開発事業を行っている民間団体は堀江氏らだけではなく、世界中にかなりの宇宙ベンチャーが存在します。
彼らが目指す宇宙はまだかなり遠く、事業を成功させ軌道に乗せるまでには前途多難。堀江氏らもそうですが開発コストも莫大にかかり、資金力が無いととても参入出来る事業ではありません。
また、ロケットを地球の周回軌道に打ち上げるだけでもかなりの技術力が必要で、また人を宇宙に連れて行くとなれば、大きな危険が伴う宇宙では安全面も最大限に考慮しない行けません。
このため、民間がこれらの課題を解決し、宇宙ビジネスが確立するまではまだ相当な年月が必要のようです。
しかし、可能性、展望の大きい宇宙でのビジネス。これらが可能になれば我々庶民でも気軽に宇宙に行ける時代が来るかも知れません。
でもそうなればそうなったで、当然ながら問題も出て来るでしょう。
例えば、まったく環境の違う宇宙に行った場合に起きる人体への影響、そして、宇宙デブリの問題も深刻になって来る可能性もあるのではないでしょうか?
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