誰もが一度は流れ星を見たことはあると思います。
流れ星が流れている間に願い事を3回言えると願いか叶う。というおまじないというか言伝えがありますが、流れ星は突然現れすぐに消えてしまうためほとんどの人が願い事を3回言えずにいます。
そんな流れ星に対する願い事を、少しでも手助けしようと宇宙ビジネスが進行していることをご存じでしょうか?
それは、人の手で流れ星を造り出すという人工流れ星プロジェクト。
なんとそれを行うのは日本の宇宙ベンチャー企業で、それも若い女性で主婦の方が代表を務める会社だそうです。
人工流れ星プロジェクトを立ち上げた日本人女性のベンチャー企業
人工的に流れ星をつくろう!というプロジェクト。人工的に流れ星が作れたら?とは思ったとしても、正直、誰もそれを実行に移そなんて考えそうもない事を、本当に実行しようとしているのが、日本発の宇宙ベンチャー企業株式会社ALEです。
この会社の社長は、東京大学出身の岡島礼奈(おかじま れな)氏。
彼女は東京大学理学部天文学科を卒業後、そのまま大学院に進み天文学の理学博士号を取得している才女です。
その後はゴールドマン・サックス証券の一流企業で働いていたそうですが、2001年に大発生した「しし座流星群」の感動が忘れられず、「もしかしたら自分でも流れ星がつくれるかも?」とずっと思っていたそうです。
そんな想いが募りついに32歳で脱サラ。
2011年に自分でベンチャー企業を設立。
それ以降、人工流れ星プロジェクトを立ち上げ実現に向け取り組んでいるとの事です。
人工流れ星プロジェクトとは?
人工流れ星は、地球の低軌道を周回する人工衛星から流れ星の種を放出し、大気圏に突入させ流れ星をつくる仕組みとの事。通常、しし座流星群などの流星群は事、彗星が大量にまき散らした小さな塵の中を地球が通過するときに起こる自然現です。
これらの塵の大きさは数ミリから数センチ程度で、地球の引力に捕まり大気圏に突入するときに燃えながら発光し流れ星の光を放ちます。
つまり、夜空を降るように流れる流星群は、地球が上手く彗星の塵群の中に入らないと見ることは出来ないワケで、ましてやいつ発生するかもわからない流れ星に願い事などは、そう簡単にはかけられないワケです。
そういった問題を解決するために、自由に流れ星を発生させる流星源を搭載した人工衛星を打ち上げる方法を考えたそうです。
人工流れ星の問題点は費用・値段?
人工流れ星の種である流星源は特殊な軽い金属で作った玉だそうで、これを人工衛星から放出して大気圏に落下させる事で、燃えながら発光し流れ星となるという仕組みとの事です。◆参考サイト:【人工流れ星で科学と人類の持続的発展への貢献を目指す「株式会社ALE」】
この人工流れ星は半径100キロ圏内で見る事が出来、言わば流れ星という名の花火のようなものかも知れません。
もちろん、この流星源は地上に落ちる前に燃え尽きて危険はないものなのですが、本物の流れ星(落下スピード秒速70キロ前後)に比べたら落下スピードがはるかに遅く、秒速約8キロで大気圏に突入します。
そのため、本物ほど明るく輝かない可能性があるのが問題点の1つとされています。
また、人工流れ星のために莫大な人工衛星の開発費用や打ち上げ費用もかかり、採算を取るには、流星源1個当たりの単価が100万円ほどもするといい、さらに1回の人工衛星の打ち上げに1,000個の流星源を搭載するそうです。
人工流れ星は、2023年のサービス開始を目標にプロジェクトを進めているとの事ですが、高額なビジネスなだけに、正直どれだけ需要があるのか不明なところではありますが、岡島氏率いる宇宙ベンチャーが、人工流れ星をどのような企画で売り込んでいくか?
それ次第では、これからの宇宙ビジネスの発展を左右する事業になるかも知れません。