私たちは地球と言う惑星で生まれ、豊富な水(海)や大気、そして穏やかな自然環境の中で何不自由なく生活しています。
しかし、今でこそ地球環境は穏やかで、地球生命全体に危険を及ぼすような自然災害等は起きていませんが、地球誕生後45億年の歴史の中では、幾度となく大量絶滅と言われる地球規模の大災害が起きているとされており、なかでも”ビッグファイブ”と呼ばれる5つの大量絶滅が過去に起こったと考えられています。

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地球史上5度起こった大量絶滅「ビッグファイブ」

生命に溢れた海と緑に覆われた陸地を持つ地球。今の地球をほぼカタチ創った始まりは約4億5千万年前頃だとされています。それ以降、地球の生命は繁栄と絶滅を繰り返し現在に至ります。

「Image Credit:Wikipedia」
その絶滅の歴史の中で、特に大きな変動があったとされるのが5回で、オルドビス紀末、デボン紀後期、ペルム紀末、トリアス紀(三畳紀)末、白亜紀末とこれらの時期に起こった大量絶滅を総称して「ビッグファイブ」と呼ばれています。
おそらくほとんどの人はビッグファイブの詳細は知らず、唯一知っているのが白亜紀末に起こった恐竜大絶滅ではないでしょうか?!
また恐竜大絶滅は、ビッグファイブとしては直近で5回目。その前にも4回大量絶滅は起こっているのです。
でも何故、ビッグファイブは起こってしまったのでしょうか?そしてあまり考えたくはないですが、これから起こるかも知れない6回目の大量絶滅って現実的にあり得るのでしょうか?
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ビッグファイブ①:オルドビス紀末

地球の歴史の中でのオルドビス紀は、今から約4億9千万年前から約4億4千万年前くらいまでの約4千万年間を指します。
この頃の地球生命は主に海に生息し、三葉虫のような節足動物、オウムガイに代表される軟体動物、筆石のような半索動物が栄えた時代です。

「Image Credit:三葉虫のイメージ図(iStockより)」
オルドビス紀末では約85%もの種類の生物が絶滅してしまったとされ、その原因はハッキリとは判っていませんが、おそらくは地球規模での激しい火山活動が原因で、火山から噴出した火山灰が大気上層部まで達し、その結果、太陽光を遮ってしまい、地上が急激に寒冷化してしまった事で、多くの生命が絶滅してしまったのでは?と考えられています。

「Image Credit:iStock」

ビッグファイブ②:デボン紀末

デボン紀は約4億1,600万年前から約3億5920万年前までの時代を指し、この頃は海洋に多種多様な生物が出現し繁栄をしていった時代で、陸地では植物が幅広く繁栄し、これまで海で生活していた生物たちが次々と上陸を始めた頃です。

「Image Credit:Wikipedia」
この時代の末期、詳しい原因は定かではないですが、海中の酸素濃度が極端に減少し海に住む生物種の約82%が絶滅してしまったとされています。
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ビッグファイブ③:ペルム紀末

ペルム紀は約2億9,900万年前から約2億5,190万年前頃までの時代で、様々な植物、巨大な両生類や爬虫類が生息しており、その中には後に恐竜へと進化する種や、鳥類の始祖も登場し繁栄していたと考えられています。

「Image Credit:Interfoto Pressebildagentur/Alamy」
この頃には、地球上のすべての大陸が1つに纏まった「パンゲア大陸」が形成されたとされており、この時、地下のマントル上昇が起こった事で急激な地殻変動の原因となり、地球上の生物種の約96%が消滅したという、地球史上最大の大量絶滅が起こったと考えられています。

「Image Credit:パンゲア大陸のイメージ図(Wikipediaより)」

ビッグファイブ④:三畳紀末

三畳紀は約2億51,90万年前から約2億130万年前頃で恐竜もこの時代頃から繁栄を迎えたと考えられ、地球全体が高温で乾燥した気候だったとされ、またこの時代には、大規模な火山活動が引き金となり、約200万年間に渡り降雨量が劇的に増加した「雨の時代」があった事もわかっています。このような激しい気候変動により約76%の生物種が絶滅しています。

「Image Credit:iStock」

ビッグファイブ⑤:白亜紀末

そしてビッグファイブの最後は白亜紀末(約1億4,500万年前から6,600万年前)
白亜紀は恐竜が最も繁栄を極めた時代とも言われ、温暖な気候と酸素濃度も高く、地球上の生命にとってはとても住みやすい時代だったとされ、ティラノサウルスやラプトル、トリケラトプス等の有名な恐竜たちもこの時代に生きていました。

「Image Credit:iStock」
そして5度目の大量絶滅が、多くの人たちが知っている約6,600万年前に起こったとされる巨大隕石の地球衝突。

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このとき、直径約10キロほどの隕石が秒速20キロ程の超高速で現在の中米・ユカタン半島付近に落下し、その凄まじい衝突エネルギーは、広島型原爆のおよそ10億倍にも相当し、この衝突によって巨大なクレーターが開き、落下地点の温度は1万度にも達し、衝撃で起きた地震の規模はマグニチュード11以上にもなり、それにより巨大津波や地殻変動が誘発され、さらには衝突で巻き上がった粉塵が地球大気層上層部まで到達し、その影響で長い期間(約10年間)に渡り太陽光を遮断し地上は寒冷化してしまい、恐竜を含めた約75%の生物種が絶滅したと考えられています。
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