天才的な車椅子の物理学者として有名な理論物理学者・スティーヴン・ホーキング博士(イギリス)
彼が発信する数々の提唱や警告は、話題を呼び物議も醸し出していますが、その中でも人類の未来を予言するような警告をしているとして話題になっています。
その警告とはズバリ!「人類滅亡のシナリオ」。
彼は「有効な対策、回避方法は(移住可能な星を見つけない)をしないと人類は1000年以内に滅びる」と警告しているのです。
かなり不吉でただならぬと思える警告。これっていったいどういうことなのでしょうか?
ホーキング博士ってどんな人?
ホーキング博士はイギリス出身(1942年生まれ)の理論物理学者でです。彼は、かのアインシュタイン博士が発表した一般相対性理論をさらに前進させたブラックホールに関連する理論(特異点定理)を発表し世界的に有名な学者となり、以降はアインシュタインの再来とも言われるようになり彼は人類の宇宙物理学に大きな功績を残しています。
「Image Credit:AFP 2022/Justin Tallis」
また、彼を有名にしたのには彼の数奇な運命も関係しており、それは映画化もされている程です。
ホーキング氏は学生の頃に病魔に襲われ、筋萎縮性側索硬化症(通称:ALS)を発症し余命2年と宣告されたのですが、強靭な生命力と努力、周囲の支えで発症して50年以上経過しても健在されていました。
しかし、病気の進行を止めることは出来ず、発症後は車椅子生活となり声帯など含めた全身の筋肉も衰え、意思伝達はコンピュータプログラムによる合成音声で行っていましたが、残念ながら2018年3月に76歳で天国に召される事となりました。
それでも未だ治療法の見つからない難病ALSと闘い続け、50年以上も第一線で活躍し続けて来られたという事は多大なる敬意に値するのでないでしょうか。
ホーキング博士が警告した人類滅亡のシナリオとは?
ホーキング博士は生前、人類の未来を憂いでおり、特に今後人類は宇宙進出を積極的に行うべき。と提唱しています。そんな中で彼は突拍子もない?発言をし「私たちの壊れやすい惑星から脱出しないことには、さらに1,000年生存できるとは思えません。」と警告。つまり人類は、1,000年以内に第二の地球を見つけそこに移住しなければならいということなのか?とも取れる発言をしているのです。
ホーキング博士の警告その1~「人為的地球環境破壊」
ホーキング博士は、現在の発達した文明と爆発的に増加した人口に危機感を感じ「地球温暖化、地球滅亡に導く恐れがある核兵器の所持、さらには人為的に遺伝子操作されたウィルスによって、将来の人類は絶滅の脅威に晒され、これらが招く人為的災害は、ほぼ確実に起きる。」と警鐘を鳴らしています。「Image Credit:Wikipedia」
ホーキング博士の警告その2~「AIに支配される脅威」
現在も開発が進み、日々進歩していると言われる人工知能(AI)ですが、開発が進むに連れいつかはAIが人類の知能を追い越し人間社会を崩壊に導く危険性があると警鐘を鳴らしており、AIの使い方次第では人類の発展に大きく貢献してくれる可能性が高いですが、もしAIが進化し過ぎて人間のような意識を持ってしまったとしたら、人間を敵対視するような事態が起きてしまう可能性もあり、取返しのつかない事になるかも知れないという事をホーキング博士は話しています。「Image Credit:iStock」
ホーキング博士の警告その3~「エイリアンの襲撃に警鐘」
広大な宇宙には、人類の科学文明を遥かに凌駕する高度な文明を持つ異星人が存在する可能性があり、このような異星人たちが宇宙を遊牧民のように徘徊し地球を見つけてしまったとしたら、かつてのコロンブスのアメリカ大陸上陸のように原住民生物である人類に危害を及ぼす可能性もあると示唆しています。「Image Credit:iStock」
人類は1000年以内に他の星に移住出来るのか?
エイリアン襲来等ホーキング博士の警告は、かなり突拍子もなく現実味が無いように聞こえますが、メディアも彼の発言を大々的に報じ物議を醸しています。しかし、彼の警告に従い人類は1000年以内に地球を脱出し他の星に移住することなど出来るのでしょうか?
現時点では、人類が他の星に移住するなどとても無理な話ですが、もしかしたら、1000年以内に恒星間航行が可能になる時代がやって来るかも知れません。
「Image Credit:iStock」
ただ、遠い将来人類が広い宇宙空間を自由に移動できるようになったとしても、移住出来るような地球に似た星を見つけ出すのは至難の業でしょうし、人類が地球にいた時と同じように何不自由なく暮らせる星は、少なくとも大気組成や重力が地球に酷似していないという厳しい条件があり、仮にそのような星があったとしてもそこには未知の先住生物がいることも十分考えられます。そんな星で人類は先住生物と共存できるのか?様々な問題も出て来るのではないでしょうか?
ホーキング博士らが取り組む恒星間航行計画
ホーキング博士は、ただ未来に危険を警告しているだけではなく人類の将来を考え行動を起こしており、将来人類が恒星間航行するための実験を行う事を計画しています。それが「ブレークスルー・スターショット」という計画で、ロシアの富豪と共同で100億円規模のプロジェクトを立ち上げ、光速の20%という相対速度で移動する超小型宇宙船の開発すると言います。
ちなみにこのプロジェクトが実現すれば、太陽系から最も近い恒星系のアルファ・ケンタウリ(約4.5光年の距離)まで約20年で到達することが出来ると言います。
なお、アルファ・ケンタウリ星系には、地球によく似た惑星・プロキシマbが発見されています。
「Image Credit:惑星・プロキシマbの想像図(Wikipediaより)」
となると、ホーキング博士が目指すのは惑星・プロキシマbなのかも知れません。
このプロジェクトには、まだまだ難題も多く実現までかなりの時間を要するようですが、実現すれば人類の宇宙開発に大きな進展をもたらしてくれることが期待できるのではないでしょうか?
あくまで何の根拠もない個人的な意見ですが…
この50年の間に何度人類滅亡の危機があったか。それを考えたら人類滅亡とまでは行かなくとも、文明が停滞するほどの大事件が50年先まで起こらないとはとても考えにくいです。
救いがあるとすれば、地球環境の悪化にしろAIの反逆にしろ、それらのリスクに予め気付くことが出来ていることですが。
しかし警告その3に関しては、太陽系外に植民地星を作ったら逆に異星人に発見されるリスクが高まるのではないかと思いますが。
ホーキング博士の地球人の将来はナルホドと思いました。また地球人を凌駕する文明を持つ知的生命体が仮に居るとすれば、彼らと遭遇するリスクもナルホドと納得。それを考えたり出来るのも、今の私たちはむしろ未だ幸せ?