地球に住む人類の爆発的人口増加に対し危惧する声が聞かれ始めており、このまま行くと人口が増え過ぎて地球に住めなくなって来るかも知れない。
となると、増え過ぎた人口を地球の外に分散させ宇宙移民(宇宙植民)計画を進める必要性が出て来るのではという考えも出て来ていますが、そうなったとき、移住先として真っ先に候補に挙がるのが月や火星なのですが、どうもそれは現実的ではないような声もあり、そんな宇宙移民の必要性が現実となった時、私たち人類が住む最適な場所はいったいどこになるのでしょうか?

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増え過ぎた人類~このまま増え続けると地球はどうなる?

世界の総人口は、毎年かなりのペースで増え続けており、2022年11月には世界の人口総数は80億人を突破するとの報告が挙がっており、このままのペースで人口が増え続けて行くと、今から約30年後には100億人を超え、2080年代には104億人と世界人口はピークに達すると予想されています。

「Image Credit:iStock」
では、このまま人口が増え続けると地球はどうなってしまうのでしょうか?
単純に考えると、おそらくは資源・エネルギーの枯渇に繋がり、自然環境も大きく破壊され地球温暖化も加速。人類自体も食糧不足に陥り世界中で飢餓の状態になる可能性が大いにあり得るかと予想は出来ます。

ただ、世界の人々みんなが私たち先進国のような暮らしをしているワケではなく、多くが貧困層に人口が集中していますので、現時点では人口増加が危険な状態になりつつある事は感じていない人が多いでしょう。
しかし、過程の話になりますが、全人類が先進国のような裕福な暮らしをしていたとしたら、現時点でもう地球資源は飽和状態に陥ってしまい、それにより世界的な資源不足で緊張が高まり、少ない資源をめぐって戦争が起こってもおかしくないと言え、未だ身にその危険性は感じていないにしても、爆発的な人口増加は悲劇を生む結果になる事は間違いないでしょう。

では、これから人類はどうやって人口増加を抑えて行くのでしょうか?
例えば、中国が政策として行っていた出生制限の”一人っ子政策”もそのひとつでしょうが、それを世界に広げる事はほぼ不可能と言え人口増加を止めることは出来ないでしょう。
となると最終手段として考えられるのが、地球の人口を宇宙に移すという、いわゆる宇宙移民が必要になって来るかも知れません。
そこで移民先として候補に挙がって来るのが、月や火星に移住するって事ですがそこにも大きな問題があるようです。

月や火星に人は住めない!?その理由は何?

2020年を境に人類の宇宙開発は一気に前に進もうとしています。
例えば、アポロの月面着陸から50年以上を経て再び月面に人類を送ろうとしている「アルテミス計画」

「Image Credit:アルテミス計画での月面活動のイメージ(NASAより)」
「アルテミス計画」は有人月面着陸だけが目的ではなく、月面基地の建設や月資源の調査や採掘等また月軌道上に宇宙ステーションを建設する事も計画しており、さらには、2030年代前後には実現するとされている火星への有人探査も計画の中に入っています。


「Copyright ©:Boeing All rights reserved.」
これらの有人探査は、将来的な宇宙移民も視野に入れた調査も盛り込まれていると言われていますが、しかし、本当に月や火星に人が住む事は出来るのでしょうか?

そこにはどうしても克服出来ない決定的な問題がありその大きな要因は重力の低さです。
地球には1Gという私たちが生きて行く上で、どうしても欠かす事が出来ない重力がありますが、火星の重力は地球の約3分の1で、月にいたっては6分の1しかありません。
この低重力環境は生物が生きて行くには致命的な欠陥で、しかも長期間このような環境で生活するとなれば人体へ著しく悪影響が出てしまう事は間違いないでしょう。
つまり、短期間の滞在ならともかく、そこで生活するとなると命の危険にも直面する結末が待ち受けているのです。
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月や火星がダメなら人工的に重力が造れるスペース・コロニーはどうなの?

低重力環境の月や火星に人が住めないなら、人工的に重力を造り出せるスペースコロニーはどうなのでしょうか?
スペースコロニーは、地球の衛星軌道上に丸い(円柱型等)巨大な構造物を建造し、それを回転させる事で人工的に重力を造り出す事が出来ると理論上考えられており、代表的なのが、人気アニメ・機動戦士ガンダムに登場する円柱型のスペースコロニーで、ガンダムの世界では直径6キロ、長さ60キロの巨大なシリンダー型の構造物を回転させ、遠心力を造り出す事で内壁に生じた人工重力下で人々が生活するというスペースコロニーを具体化しています。

「Image Credit:巨大なシリンダー型のスペースコロニー想像図(Wikipediaより)」
ガンダムの世界では、一つのコロニーに1,000万人単位の人が住めると設定されており、実際、サイズ的には東京23区の広さに匹敵しています。
ただ、これだけ巨大なスペースコロニーを建造するとなると技術的な面も含め膨大なコストがかかるうえ、さらにそこに数十億人もの人類を移住させるとなるとコロニーの数も相当数必要となり、残念ながら現実的とは言えないでしょう。

新案~準惑星ケレスを人類の移住先に?!

月、火星そしてスペースコロニーの宇宙移民案がボツになるとしたら、いったいどこが移民先に適しているのでしょうか?
そんな中、名前が挙がってきたのが意外な場所・準惑星「ケレス」です。
ケレスは火星と木星の間の軌道上に広がる小惑星帯(アステロイド・ベルト)に属する天体のひとつで、小惑星帯の中では最も大きく準惑星に分類されています。

「Image Credit:小惑星帯の分布図(JAXA宇宙情報センターより)」
ケレスの大きさは直径約950キロで、月や火星に比べるとかなり小さくしかも地球からの距離も遠く約4億キロの位置にあります。

「Image Credit:準惑星・ケレス(Wikipediaより)」
では、何故ケレスが宇宙移民の候補地として挙がったのでしょうか?
もちろん、月よりも小さなケレスに地球のような重力があるワケではありませんが、候補地となった理由には、ケレスやその周辺には人類が暮らしていける資源が豊富に存在しているからです。

地球からはかなり遠い場所にあるケレス。しかし、ケレス周辺にはコロニーを建設する資源となる小惑星がたくさんあり、ここ(ケレス軌道上)に二枚貝のようなスペースコロニー(メガサテライト)をシリンダー状の構造物を並べて建造します。

「Image Credit:Pixabay」
人が住むのはこのシレンダーの内部になり、回転させる遠心力で人工重力を造り出します。
また、居住人口が増えたらシリンダーを増設すれば良く、コロニーの建造に必要な資源は周りに無数ある小惑星から調達すればいいワケです。
さらにケレスが人類移住に最適な理由とされるのが、この天体には水も窒素も豊富に存在している事が挙げられます。
水資源からは酸素も造り出す事が出来、地球と同じような大気の状態にするには窒素も必要になり、これも現地調達できるので非常にコスト的にも安価で済むと考えられるのです。
ちなみに、ケレスそしてその周辺の資源を利用しつつ、居住空間(居住シリンダー)を追加して行けば、最終的には地球で暮らす空間よりも広く活用できると言います。
ですが、流石にケレスまでは遠い!
果たして、人工が100億を超えると言われる30年後までに、ケレスまで行ける技術が持てるようになっているでしょうか?
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