いよいよスタートした新たなる有人宇宙飛行計画「アルテミス計画」。
アルテミス計画では複数のミッションが計画されているそうですが、その中で一番の目玉なのが、50年前のアポロ計画以来となる有人月面着陸ミッションではないでしょうか?!
でも実際、いつ人類は再び月面に降り立つのでしょうか?
そしてアポロ計画での月面着陸と、今回のアルテミス計画での月面着陸はどう違うのでしょうか?

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人類が再び月面に降り立つミッション「アルテミス3」

アルテミス計画は2022年から実施されますが、この計画でいきなり月面着陸を目指すワケではなく、実際に再び人類が月面着陸を行う事になるのはアルテミス計画3番目のミッション「アルテミス3」のようです。

アルテミス計画では現在、アルテミス1~アルテミス7までの7つのミッションが計画されていますが、月面有人着陸が実現するのは3回目のミッションであるアルテミス3からで、この時月面に降り立つのは男女1名ずつ2名の宇宙飛行士だそうですが、現時点(2022年)で誰がその2名なのかは発表されていませんが、アルテミス3ミッションの実施予定は2026年ですのでまだ公表されていないのは仕方ないのかも知れません。

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「アルテミス3」の着陸地点はどこなのか?

人類がアポロ11号で初めて月面に降り立った地は、月面の模様を”うさぎの餅つき”に例えた時、うさぎの顔の部分に当たる月の海「静かの海」でした。

「Image Credit:赤丸の地点が「静かの海」(Wikipediaより)」
では、人類が再び月面に降り立つ場所はどこになるのか?気になるところではありますが、これも現時点では確定されておらず候補地のみが選定されており、その候補地となるのが以下の13地点との事です。

「Image Credit:アルテミス3の着陸候補13地点(NASA)」
この候補地点は全て月の南極付近となっており、しかも13か所の範囲は約1キロメートル四方で場所によっては着陸地点が100メートルほどしかない場所も含まれています。
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なぜ着陸地点が月の南極なのか?

アルテミス3による着陸地点は月面の南極付近に絞られています。ではそれは何故なのでしょうか?

月の極付近は恒久的に太陽光が射さない影となっている箇所と、常に太陽光を浴びている場所が存在しており、この太陽光と暗闇の比率はたった数マイルほどのわずかな距離で変動しています。
つまり、月面には太陽光が射さない「永久影」の部分には水氷が存在している可能性があり、特に南極付近には多く水氷が存在する確率が高く、それを有人探査で確認する目的もあり、また常に太陽光を浴びている場所には月面基地を建設し、さらに太陽光発電システムの設置する事も視野に入れているそうです。

「Image Credit:水色い部分が氷を示す印(NASA)」
これを踏まえ、候補地13地点のどこに降りるのが最も良い選択になるのか?ミッション実施までの課題になりそうなのです。

アルテミス4でも月面有人着陸を実施

アルテミス3では、男女2人が月面に降り立ち「有人月面着陸復活」といったデモンストレション的な要素がありますが、続くアルテミス4のミッション(2027年実施予定)では、より本格的でより複雑なミッションを実施する予定となっているそうです。

アルテミス4における最大のミッションは月面ではなく月軌道上にあり、この月軌道に「プラットフォームゲートウェイ」を建造するための第一弾となる居住モジュールI-Habを設置する予定になっています。

「Image Credit:月軌道プラットフォームゲートウェイの概略図(Wikipediaより)」
アルテミス4ではこの居住モジュールを設置するだけでも大変困難なミッションの遂行なため、アルテミス4の計画では月面着陸は行わない予定になっていましたが、検討の結果、月面で有益な科学探査を行なう更なる機会をもたらすと判断をしたとして、アルテミス3に続き月面有人探査ミッションを追加しています。
具体的にアルテミス4においてどんな月面探査ミッションが行われるのかは公表されていませんが、考察ではありますがおそらくは月面基地建設に向けた調査が行われるかも知れません。
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