星空が綺麗な夜。無数に輝く星たちを見上げ
この星たちのどれかに人類と同等、もしくはそれ以上の高度な文明を持つ異星人がいるんじゃないか?」と想いを馳せた事はないでしょうか?
こんな想いが原動力になっているかどうかはわかりませんが、20世紀後半から宇宙文明を発見するプロジェクトが進行中で、大きな望遠鏡を宇宙に向け実際に地球外知的生命体を探す試みが科学的に行われています。

それが「地球外知的生命体探査プロジェクト(SETI)」

SETIではどんな探査が行われているのでしょうか?今回はこのSETIについて取り上げてみたいと思います。

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地球外知的生命体探査プロジェクト(SETI)って何?

地球外知的生命体探査プロジェクト(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)略称SETI(セティ)は、1960年代から行われている地上から地球外の文明を探そうといている試みで、世界各地で同時進行しているプロジェクトです。

「Image Credit:Wikipedia」
そのプロジェクトの規模は様々で、最も大規模なモノは世界有数の望遠鏡を使用し、宇宙からやって来る高度な文明を持つ異星人からの信号をとらえようという試みを行っています。

「Image Credit:GO FOR LAUNCH
これには、大型の電波望遠鏡や光学望遠鏡などが使用され実践されていますが、現時点では異星人存在の証拠を掴むような具体的成果は出ていません。


「Copyright ©:Beyond Science All rights reserved.」
またSETIプロジェクトでは、2016年から史上最大規模とも言われる地球外知的生命体探査「ブレイクスルー・リッスン」が始まっています。
この探査は、太陽系近隣にある恒星系約100万個と、天の川銀河以外の100個の銀河から高度な文明を持った異星人の痕跡を探し出そうという試みで、これには10年間で約1憶ドルという巨額の予算が組まれ、世界中から多くの研究者が参加し何としてでも異星人がいる証拠を見つけ出そうという調査が行われています。

過去にあったSETIプロジェクトの大成果?

SETIプロジェクトには具体的成果は無いと言いましたが、実は過去に異星人からのメッセージかも知れないという電波の受信に成功しています。
それが1977年8月に起こった「Wow!シグナル」という宇宙の彼方から強い電波信号を受信した出来事で、アメリカのオハイオ・ウェスリアン大学パーキンズ天文台にある電波望遠鏡が捉えた強い電波信号を「いて座」の方角から72秒間信号を受信しています。

「Image Credit:Wow!シグナルの発信源(Yahoo!キッズ図鑑参照)」
宇宙からは様々な電波が飛んで来ます。
それらの電波は恒星やパルサーなどの天体が発するモノで、これまでの観測において人工的に送られて来る電波はまずありませんでした。
しかし、このとき受信した電波は自然が発する電波とは明かに異なるモノで、しかもSETIが考える知的生命体が出す可能性が高い水素原子の波長「1.42GHz」の周波数であった事が大きな波紋を呼ぶ事になったのです。

ただ、この電波信号が送られて来たのは、たったの1度きりでしたが、このとき電波を観測した研究者が興奮したあまり、記録用紙に「Wow!」と書き込んでしまったことで、「Wow!シグナル」と呼ばれるようになりました。

「Image Credit:赤い丸で囲んだ72秒間の信号にWow!と書き込んだ(Wikipediaより)」
この「Wow!シグナル」。
残念ながら発信源は特定出来ず未解明のままで、いったいこの72秒間の電波受信は何だったのか?謎は深まっているようです。

そもそも異星人が出す電波の周波数が何故1.42GHzなの?

SETIプロジェクトが考える知的生命体が出す「1.42GHz」という周波数。
いったい何故、この周波数なのでしょうか?

それは、アメリカの物理学者ジュゼッペ・コッコーニ博士らが提唱したモノで、この周波数は水素原子が出す電波との事。
水素原子は最も基本的な元素であることは知られています。
つまり、宇宙のどこに行っても水素原子は基本的で最も多く存在する元素で、ここから出る周波数はある意味普遍的なモノとも言え、この水素原子の波長が21センチメートルであり「21センチ波」とも呼ばれ、これを周波数にすると「1.42GHz」になるそうです。
コッコーニ博士たちは、仮に人類のように電波を扱える高度な文明を持つ異星人がいるとしたら、おそらくこの周波数を使ってメッセージを送って来るだろうと考え、SETIプロジェクトも観測に使っているとの事なのです。
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SETIプロジェクトはダイソン球も探している?

SETIプロジェクトでは、超科学文明が生み出したであろう仮説上の人工構造物・ダイソン球の発見も目指しているという話もあります。
ダイソン球とは、恒星(太陽)が発するエネルギーを組まなく利用しようとする巨大なエネルギー集積装置の事です。

「Image Credit:ダイソン球イメージ図(Renaud ROCHE)」
もしダイソン球のような人類の科学文明など遠く及ばない凄まじいテクノロジーを持った異星人がいたとしたらスゴいことなのですが、つい最近「ダイソン球では?」とウワサされる天体が発見され話題になっています。
これを発見したのはSETIではないのですが、「はくちょう座」方向にある地球から1,000光年以上離れた恒星・KIC8462852(別名:タビーの星)に不自然な減光が確認され、通常、恒星の減光現象は恒星の前を惑星が横切るときに起き規則的な減光現象になるのですが、タビーの星の場合不規則で惑星が横切る減光現象では説明がつかないという事で、一部では異星人が建造したダイソン球が恒星の光を遮り、不規則な減光を起こしている。とまでウワサされる事になったのでした。
しかし、この謎の変更をもたらすタビーの星を詳しく調査したところ、原因は恒星を取り巻くムラのある塵によるものであることがわかり、ウワサのダイソン球ではないことが判明しました。

「Image Credit:タビー星の想像図(NASA/JPL-Caltech)」
タビーの星では異星人の痕跡発見には至りませんでしたが、SETIプロジェクトでは、ダイソン球のような超文明の構造体発見を視野にいれた光学望遠鏡による探査も行われており、もしかしたら近い将来人類以上の科学力を持った異星人が見つかるかも知れません。

SETIの目的

SETIプロジェクトの異星人探しが始まってから半世紀以上。
地球外知的生命体を探査するプロジェクトに巨額の資金が継ぎ込まれて来ましたが、今のところ知的生命体どころか微生物の痕跡さえ発見されていません。
このような現状において批判する声もありますが、さらに巨額の資金が投資されこのプロジェクトは継続されています。

しかし、何故このような地球外知的生命探査が行われるのでしょうか?
いくつか理由はあるとは思いますが、現時点で宇宙に存在する知的生命体は地球に住む私たち人類だけで、他の星には知的生命体の痕跡すら見つかっておらず、この現実に多くの人たちは「宇宙人などいない!」と考えていますが、宇宙の広大さを知る人たちの多くは「宇宙人は必ずいる!」と信じています。

「Image Credit:iStock」
ただ、宇宙はあまりにも広大過ぎるが故に、それを証明する痕跡を見つけることは非常に困難であり、事実、これまでの探査において地球近隣の天体には知的生命体はいないのかもという声も挙がってはいます。

それなら、もっと広く遠くの宇宙に目を向け人類の仲間を探そうではないか?
そう考えのもと、現在進行中の「ブレイクスルー・リッスン」計画も行われていると思います。

科学文明が発達した地球。そんな地球には無数の電波が飛び交っているワケで、その電波は宇宙に向かっても飛んでいます。
もし、地球以外に文明が発達している星があれば、きっと彼らも人類のように電波を使っているハズで、その電波をキャッチ出来れば異星人の痕跡を掴めることになります。

また、彼らも広い宇宙にメッセージを送信にコンタクトを図っているかも知れない。そんな期待を持って、探査の目を網の目のように張り巡らせるのもこの探査計画のひとつであり、もしかしたら、その努力が実って文明を持つ生命体に出会うことが出来るかも知れません。

もしSETIの活動によって地球外に知的生命体の痕跡が確実となった場合、おそらく人類の宇宙に対する視線は大きく変わるでしょう。
これまで批判的だった多くの人たちも星空を見上げる機会が増え、さらには宇宙開発の躍進にも繋がる期待も持てるのではないでしょうか?
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