星の大きさを順番に比較する動画から宇宙最大の恒星まで解説
地球で生を受け、地球で育って来た我々にとっては、
かけがえのない絶対的存在で、そしてとてつもなく広いのが地球です。
しかし、広大な宇宙から見たら地球など、どれだけちっぽけな存在か?
それを具体的に映像化した動画が人気となっています。
ここでは、その動画をご紹介するともに、
このサイト独自の解説を加えてみたいと思います。
目次
星の大きさを比較した人気動画
「広大な宇宙!」と、どこかで聞いたことのあるフレーズ。しかし、広大な宇宙と言っても、なかなかピンと来ないかも?!
我々、一般人からしたらとても想像できるものではないと思います。
でも、ここでご紹介するYouTUBEで人気の動画。
想像しにくい”宇宙の広さ”を、星の大きさを例にとって解説してくれています。
この動画のタイトルは「Star Size Comparison 2」。
つまり、第二弾の動画というワケで、第一段も数年前に公開され、
人気を博し、今回はさらに比較する星の数を増やし、
また、光日と光年まで解説に入れてあるのでわかりやすいですが、
ただ、紹介されている星についての具体的説明がないので、
天文(宇宙)に詳しくない人にとっては、少々難解な部分があるかも知れません。
そこでここでは、動画で紹介されている星々について、
少し解説を加えてみたいと思います。
衛星と準惑星
動画で最初に登場するのが、我々にとって最も身近な天体の「月」。月はご存じのとおり、惑星・地球を周る衛星で、直径約3,500km。
そんな衛星である月より小さいのが準惑星のケレス(Ceres) 。
ケレスは、火星と木星の間を周る無数の小惑星帯(アステロイド・ベルト)にある最大の天体で、直径は約950kmです。
その次に動画で紹介されているのが、これも準惑星の冥王星(Pluto)。
冥王星は、かつて太陽系で一番外側を周る惑星とされていましたが、
現在では準惑星として分類され、直径は約2,370km。
この大きさの比較で、月はかなり大きな衛星であることがわかるのではないでしょうか?
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
さらに、惑星である水星(Mercury)より大きいのが、木星のガリレオ衛星の1つガニメデ(Ganymede)。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
ガニメデは、太陽系で最大の衛星として知られています。
地球と隣り合わせの岩石惑星
火星(Mars)は、今後有人探査が予定されている太陽系第4惑星。大きさは地球の約半分で直径6,821km。
そして、地球から最も近い距離にあり、地球のすぐ内側を公転している惑星・金星(Venus)。
金星は、地球より少し小さい惑星で直径12,500km。
地球と金星。その大きさと密度から地球と良く似ているため”姉妹惑星”とも呼ばれていますが、
その”中身”は地球とは似ても似つかない、生命などとても住めない過酷な環境の星です。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
太陽系外のメガアース「Kepler-10c」
ケプラー10c(Kepler-10c)は、2011年にケプラー宇宙望遠鏡により発見された太陽系外の惑星で、りゅう座の方向に、地球から約560光年先にある惑星です。
この惑星は、地球型惑星と呼ばれる岩石惑星ですが、
その大きさ(31,00km)、質量からメガアースと呼ばれていますが、
地球のように生命がいる可能性は低いと考えられています。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
太陽系の外惑星「海王星」「天王星」「土星」
動画では、大きさの順に「海王星(Neptune)」「天王星(Uranus)」「土星(Saturn)」と紹介されていますが、実際には、太陽に近い順に並べると「土星」「天王星」「海王星」の順になります。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
土星は、木星のようにガスで覆われた木星型惑星に分類され、
天王星と海王星は、氷やメタンガスなどが主成分の天王星型惑星に分類されています。
木星より小さい恒星「2MASS J0523-1403」
「2MASS J0523-1403」は、現在わかっている恒星の中で、最も小さいとされています。大きさは、動画で紹介のとおり木星(Jupiter)より小さく、
ただ、質量が木星よりもはるかに大きいことから、内部で核融合反応が起こり、
恒星(赤色矮星)として、暗く低い温度(2,000度前後)燃えている天体です。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
恒星になりきれなかった星?「HD 100546 b」
「HD 100546 b」は、はえ座方向に地球から約340光年離れた場所にある星で、太陽系で最大の惑星・木星より遥かに大きく、我々の太陽の半分ほどもある巨大な天体ですが、
現時点では不確実で、恒星になり切れなかったガス惑星か、褐色矮星ではないかと考えられています。
「画像参照:YouTUBE(Star Size Comparison 2)」
太陽よりも巨大な恒星たち
我々の母なる太陽は、地球の約109倍もある巨大な天体です。」そんな巨大な太陽ですら、ちっぽけに見えてしまうのがこれらの恒星たち。
- シリウス(Sirius A):全天で最も明るい恒星で、冬の大三角の1角をなす星として有名。
地球から約8.6光年と、かなり近い距離にあり、太陽の約1.5倍の大きさがあります。 - ポルックス(Pollux):ふたご座の1等星のポルックス。
地球から約35光年のオレンジ色の巨星で、表面温度は約5,000度。 - アークトゥルス(Arcturus):うしつかい座の1等星のアークトゥルス。
地球から約37光年の赤色巨星で、表面温度は約4,600度。 - アルデバラン(Aldebaran):おうし座の1等星のアルデバラン。
地球から約65光年の赤色巨星。 - リゲル(Rigel):オリオン座の1等星のリゲル。
地球から約773光年の青色超巨星で、質量は太陽の約17倍。表面温度は約12,000度。 - リゲル(Rigel):オリオン座の1等星のリゲル。
地球から約773光年の青色超巨星で、質量は太陽の約17倍。表面温度は約12,000度。 - ピストル星(Pistol star):いて座のピストル星雲の中にある超巨星で、距離は約25,000光年。
質量は太陽120倍以上もあるとてつもない巨星で、高光度青色変光星に分類されています。 - アンタレス(Antares):さそり座の1等星アンタレス。
地球から約550光年の赤色超巨星で、表面温度は約4,000度 - ベテルギウス(Betelgeuse):オリオン座の1等星で、冬の大三角の1角をなす星として有名。
地球から約6403光年の赤色超巨星で、膨張を続けている晩年を迎えた恒星です。 - おおいぬ座VY星(VY Canis Majoris):太陽の1,400倍以上もある赤色超巨星。
地球から約49,000光年の赤色超巨星で、この星もまた晩年を迎えた恒星です。 - たて座UY星(UY Scuti):銀河で最も明るい赤色超巨星の1つ。
光度は太陽の340,000倍。距離は約9,500光年。
ここでご紹介した、赤色巨星や赤色超巨星は、星としての晩年を迎えた姿であって、
これらの星たちは、今も膨張を続けていて巨大化しており、そしていすれ一生を終えます。
我々の太陽もまた晩年を迎えると赤色巨星に変貌し、
地球を飲み込むほどの大きさまで膨張すると考えられています。
また、ベテルギウスやアンタレスなどは、一生を終えると、
周辺の星々を巻き込むほどの大爆発(超新星爆発)を起こし、
赤色超巨星などは、爆発後はブラックホールになる運命が待っていると考えられています。
光日と光年
恒星の大きさを表した次に、光日(Light Day)をビジュアル化しているこの動画。”光日”~つまり、光が一日で進む距離を表しています。
光の速さは秒速約30万キロ。
そんな光が1日で進む距離は、約259億キロです。
現在の常識では、アインシュタインの相対性理論により、光の速さが最も速いとされており、
光が1年で進む距離を”光年(Light Year)”といい、その距離は何と9.46兆キロ。
1光年は、気の遠くなるような距離なのですが、
それでも太陽系に最も近い恒星系のアルファ・ケンタウリまで約4.6光年。
これだけでも、宇宙がどれだけ広いか、おわかりいただけるのではないでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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