驚きのニュースを耳にしました。

なんとそれは、SFの世界だけの話だと思っていた恒星間探査が実現するかも知れないという話。
しかも、我々が生きている数十年先の近未来に、その探査計画が実施される可能性があるとの事です。

人類には、まだ到底太陽系圏外などに飛び出すほどの科学力は無いハズと思っていたのに何故?
いったいその恒星間探査計画とはどういうモノなのか?
計画の詳細や、実現の可能性などについて探ってみました。



恒星間航行そして探査。
こんな計画の話が、まさかこの現代に登場するなんて考えもしませんでした。

これって夢物語かと思うのですが、この計画の発案者の中に、あの「車椅子の天才」と呼ばれるスティーブン・ホーキング博士が含まれているからさらに驚き!

ホーキング博士が計画しているのであれば、この無謀とも思える計画に実現の可能性があるのかも知れません。


「Image Credit:スティーブン・ホーキング博士(Wikipediaより)」

恒星間探査は現在の人類には無理?!

恒星間探査とは太陽系を飛び出し、ほかの恒星系を探査するということです。

現時点での人類が造った無人探査機が、太陽系内数十億キロの探査を行うのとはワケが違い、恒星と恒星の間の距離は、どんなに近くても数光年はあります。

つまり恒星間探査とは、1秒間で地球を7周半(秒速約30万キロ)する光の速さでも、何年もかかる距離にある天体の探査を行う事になるワケです。

ちなみに、1光年をキロメートルに換算すると約9兆4,600億キロになります。
現在、地球から約50億キロ先の冥王星を探査したNASAの最新鋭の探査機ニューホライズンズでさえ、冥王星に到達するのに9年半もかかっているのですから、現在の人類の科学技術で造った探査機が数光年先の恒星系へ旅をするのには想像を絶する時間がかかるハズです。


「Image Credit:ニューホライズンズ(Wikipediaより)」

現在計画中の恒星間探査とは?

現代技術では無理だと思える恒星間探査計画が実際に構想されているらしいとの事。

その構想を立ち上げたのが、あのスティーブン・ホーキング博士達というからには、単なる夢物語ではなく現実味があるのかも知れません。

そんな恒星間探査計画とはどんなモノなのでしょうか?

行き先は、太陽系から最も近い恒星系アルファ・ケンタウリ星系
近いといっても地球から約4.3光年も離れています。


「Image Credit:アルファ・ケンタウリ星系(名古屋市科学館より)」

この距離は、現在人類が持つ最高速の宇宙船(無人探査機)のスピードでも約7万年かかるほど遠いのですが、恒星間探査計画では、たったの20年で到達できるとされています。

7万年かかる距離を、一気に20年までに短縮する航行技術とはいったい何なのでしょうか?

それは、光推進システムという推進方式を採用することで実現は可能だということだそうです。

光推進システムとは、地上多数設置した巨大なレーザー発振装置(ライトビーマー)から、宇宙船(探査機)に展開させている帆(ライトセイル)に、100ギガワット級のレーザー光線を照射することで、一気に光速の20%まで加速することが出来るというモノ。

つまり、レーザーの風を受けて宇宙船が推進するというシステムらしいのです。

「Copyright ©:Breakthrough All rights reserved.」

このライトビーマーからレーザー光線を受けた探査機は、わずか2分で光速の20%まで加速出来るというからスゴイ!

恒星間探査の実現の目途は?

4.3光年先のアルファ・ケンタウリまで行く探査機は、非常に小型でグラム単位の重さとの事。
「超小型探査機・ナノクラフト」と呼ばれるもので、これに搭載される超小型の観測装置の開発は今後の課題となるそうです。

ナノクラフトと光推進システムの実現化を目指すのは約20年後で、開発費用は50~100億ドルほどかかると試算されており、民間団体の協力を得て開発を進めるそうです。

Sponsored Link


アルファ・ケンタウリに探査機を飛ばす理由

「超小型探査機・ナノクラフト」をアルファ・ケンタウリに飛ばすもっとも大きな理由は、この星系が地球から最も近いからであって、またこの探査機は人類が恒星間探査を実現出来ることを実験するためでもあります。

良く、他の恒星系を探査するということは、地球外生命体の存在の可能性を探ると言いますが、アルファ・ケンタウリは3つ太陽がある3連星で、これまで調査も行われており惑星系も発見されていますが、現時点ではそこに生命存在の可能性は低いと考えられており、探査機ナノクラフトもアルファ・ケンタウリのどこを目指すかも明らかにされていません。

もちろん、多額の費用をかけて恒星間航行が出来る探査機を開発するワケですから、単純に4.3光年先に行けば良いというだけではなく、そこにはそれ以外の成果も求める必要があると思います。

例えば、地球外生命体の探査を目的とするのであれば、アルファ・ケンタウリより生命存在の可能性が高い恒星系。
地球から約14光年先に、地球に良く似た惑星(ウルフ1061C)が発見されています。


「Image Credit:赤色矮星ウォルフ1061とその惑星の想像図(Wikipediaより)」

もし、ウルフ1061Cにナノクラフト探査機を送るとなると、単純計算だと到達まで50年以上かかることになります。

真剣に地球外生命体を探す成果が必要であれば、目的地はアルファ・ケンタウリよりウルフ1061Cを目指すのが必然的だと思います。

また、光速の20%まで加速した探査機を目的地に到達した際、探査が出来るスピードまでどうやって減速するのか?そこも疑問が残るところではありますが、今後の計画進行によって、どのような具体的な探査内容が語られるのか?楽しみなところではあります。