夜空を見上げて「あの星は何という星なんだろう?」と思ったことはありませんか?
星に付けられた名前は人類が存続する限り永遠に残りますし、そんな名前を自分で命名出来たら名誉なことだとは思いませんでしょうか?
実は条件によりますが、もし自分で新しい星を発見することが出来れば、誰でも自由に名前を付けること出来るんです。
そんな自由さ故でしょうか?!中には変わった名前を付ける人も。
今回は、日本人が発見した新しい天体に付けられ実在する面白いネーミングの星をいくつかご紹介したいと思います。

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世の中には、星を観察するのが好きという人は、たくさんいらっしゃるかと思います。
最近では、星を観察する女子「宙ガール」(そらガール)というのも話題になったりしていますが、趣味等も含め、本格的に天体観測をやっているアマチュア天文家の人たちもたくさんいます。
そんな中、一部のアマチュア天文家達が躍起になって探しているのが、自分で新しい天体を発見することです。
新しい天体を発見すると発見者が優先的に名前を命名することが出来、その命名した名前が永遠に残る事もあり、夢とロマンがあり名誉なことでもあります。

新発見の天体の名前の付けられ方

最近では、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の目的地の小惑星に名前が付けられました。
この小惑星は、「はやぶさ2」の打ち上げ前は「1999 JU3」と番号で呼ばれていましたが、全世界が注目する「はやぶさ2」の目的地が「1999 JU3」ではイマイチという事もあってか?JAXAが一般公募で選んだのが「Ryugu」(りゅうぐう)ででした。
この小惑星の名前も、その「Ryugu」が存在する限り永遠に残るワケで大変名誉なことであって、命名者は一生の自慢になる事かも知れません。
このように「Ryugu」の名前は公募でしたが、応募しなくても自分で新天体を発見出来れば、天体の種類によっては自由に名前を付けることが出来るのです。

彗星を発見したら発見者の名前が付けられる

実は、私たち日本人もいくつかの彗星の発見をしています。
例えば、1965年に発見された「池谷・関彗星」は、アマチュア天文家の池谷氏と関氏が、同時期に別々の場所で観測し発見したことで2人の名前が命名されています。
また、最近では地球に大接近し、世界中で話題になった「百武彗星」も鹿児島県のアマチュア天文家・百武氏の発見によるモノでした。

「Image Credit:Wikipedia」
池谷氏や関氏、百武氏のように独自で彗星を発見した場合、自分の名前が天体名になっていますが、発見した彗星の活躍?次第では発見者も注目の的になり、名前を聞いただけで日本人が発見した事も良くわかります。
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小惑星を発見したら自由に名前が付けられる

小惑星を発見すると、まずは小惑星番号が自動的に附番され、その後仮符号は付けられたあと発見者に名前を提案する権利を与えられます。
小惑星の場合、発見者が自由に名前を付けられるのですが、あくまでも提案の権利であってどんな名前でも良いというワケでなく、16文字以内で誰でも発音が可能な名前であることなどが条件になって来ます。
つまり、その条件さえクリア出来れば、発見者はどんな名前でも付けられることになるのです。

日本人が命名した面白い名前の小惑星

アマチュア天文家がたくさんいる日本。
そんな彼らはこれまで多くの小惑星を発見しており、命名の条件をクリアして、中には思わず笑ってしまうような風変りな名前まで付けています。
ちなみに、アマチュア天文家が発見した小惑星のほとんどは、火星と木星の間にある無数の小天体の集合体である小惑星帯(アステロイドベルト)の中で見つかっており、大きさも数百メートル~数キロの岩塊というべき小天体がほとんどです。

「Image Credit:weblio辞書」
そこで、小惑星の中で日本人が発見しネーミングされた風変りで面白い名前の小惑星を、ここではいくつかご紹介してみたいと思います。
  • 「たこやき」発見年:1991年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「庵野秀明」発見年:1994年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「トトロ」発見年:1994年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「東京ジャイアンツ」発見年:1994年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「早見優」発見年:1994年 位置:小惑星帯 光度:12等級
  • 「仮面ライダー」発見年:1995年 位置:小惑星帯 光度:16等級
  • 「しじみ」発見年:1997年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「座敷童子」発見年:1997年 位置:小惑星帯 光度:13等級
  • 「アンパンマン」発見年:1997年 位置:小惑星帯 光度:14等級
  • 「寅さん」発見年:2000年 位置:小惑星帯 光度:12等級
他、ジブリの宮崎駿監督の名前の星や、わび・さびといった変わった名前の星が多数存在します。
これらの星は全て12~16等級といった非常に小さく暗い星ですので、高性能な望遠鏡で観測しても、その天体の所在はほとんどわからない状態です。

「Image Credit:Wikipedia」
という事は、素人がその星を探そうとしても相当難しく、またかなりの知識も必要になって来ますので、まず無理といっても良いでしょう。
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